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ワイピーシステム「消棒miny」
~車載も可能なハンディサイズのエアゾール式簡易消火器
Reported by 林 佑樹
ワイピーシステム「消棒miny」
乾燥する季節になるとやはり怖いのは火事だ。自宅近くの住宅街へ向かって走っていく消防車を頻繁に見るようになると、なんとなく不安になる。
火事の発生でまず気をつけたいのは、もちろん安全の確保だが、家財道具への被害も気になるところだ。思い出の品や、無くしたくないものなど、誰の部屋にも大切なものはある。
仕事柄、特に気になるのが、パソコンなどのOA機器への影響だ。普通の消化器は薬剤を使用しているため、思いっきり巻き込まれてしまった場合、全てのデータを失ってしまう。そこで、今回はいざというとき初期消火ができる、対OA機器用の消火器具を探してみた。購入したのはワイピーシステム「消棒miny」だ。
メーカー
ワイピーシステム
型番
消棒miny
希望小売価格
6,800円
購入場所
楽天市場
購入価格
5,800円
消棒minyは消火薬剤ではなく、二酸化炭素(CO2)を吹き付けて消火する。たとえパソコンから火が出ていたとしても周囲を汚すことがないので、ためらいなく火元にアプローチできる。クッションやシート、コンセントの根っこからの出火などに有効で、さらにエンジンルームの初期消火にも使用可能だ。注意点はてんぷら油による火災に対しては効果がないところ。キッチン用には消火薬剤を使用するタイプを用意しておきたい。
サイズはハンディサイズで、55×200mm(直径×高さ)と家庭用洗剤くらいの大きさである。重量は約450gと軽く、部屋の片隅に置いても邪魔にならない。車載も前提となっているので、シート脇やドアボックスなどにも置いておける。
上部に放射口がある
本体にも効果のある対象が記載されている
下部のストッパー部分には有効期限が書かれている
マニュアルも同梱されているが、パッケージ裏面だけでも十分に操作がわかる
まずは、操作系統を見てみよう。火を見たとき、よく訓練していないと慌ててしまう。手順は3行程となっており、まず下部のプラスチック製のストッパーを外す。次に本体を持って底を強く叩くとCO2ボンベとノズル部分が接触。上部のボタンを押すとCO2が勢いよく噴射される。噴射準備がOKかどうかは上部の赤LEDで確認できるのだが、意外と強く叩いても準備OKにならなかった。ワイピーシステムのサイトに実演動画があるので見てもらうとわかるのだが、けっこう勢いよく本体下部を叩かないとダメだとわかる。中身は堅牢作りのようなので、膝などを使うといいかもしれない。
また建物火災・交通障害見舞保険がついているので、付属のはがきを送っておくといいだろう。できればお世話になりたくはないのだが……。
使用するときはまず下部のストッパーを外してから、思いっきり下部を叩き上げる
準備OKになると上部のLEDが点灯する
パッケージ側面には内部構造も描かれている。意外とシンプル
実際に放射させてみたところ。勢いよくCO2が放射されていることがわかる
さて、実際に使い勝手を……と思ったのだが、さすがに実演はできないので、放射具合だけを確認した。実用性についてはワイピーシステムのサイトの動画を確認してもらいたい。何もないところで使ってみたところ、吹き出すCO2がわかるくらいで、放射時にはけっこうな反動を感じた。イメージとしては自転車レース中継でときどき起こる火災に対して、ピットクルーが車に吹き付けているアレと同じだ。放射時間は約12秒で、使い切りである。
説明書によると、火元から1.5m圏内で使用し、テレビなどの内部が火元のときはスリット部分にノズル口を押しつけるべしとある。車についても同様で、エンジンが火元のときはボンネットを開けずにフロントグリルから放射となる(フロントエンジンでない車やグリルのない車は除く)。クッションなどに対しては接近して放射でいいようだ。
筆者宅で常々不安なのがコンセントだ
あまり足を踏み入れないパソコン裏側にあるコンセントやトランスも不安な要素だ
寒さが厳しくなるこれからの季節は、空気が乾燥するため、火災の発生件数が増える。とくに不安なのがコンセントのプラグ間や老朽化した電子機器からの出火だ。最近では出火防止加工済みのもコンセントも増えてきたが、すべてではない。普段から火元に注意するのは当然だが、もしもの初期消火に備えて、消棒minyを室内に置いておけば、防災意識も高くなるだろう。
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URL
株式会社ワイピーシステム
http://www.yp-system.co.jp/
製品情報
http://www.yp-system.co.jp/newhp/HP/9.htm
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2009/01/07 00:00
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