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家電製品ミニレビュー 三洋「RX-FX12A」
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~素早く、効率よく暖まる遠赤外線ストーブ
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Reported by
清水 理史
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● 本格的な寒さに備えて
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仕事部屋に設置した三洋の遠赤外線ストーブ「RX-FX12A」
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「今年の冬は暖かいなぁ」、などと思っていたが、年を越して、ようやく朝晩の寒さが身にしみるようになってきた。
我が家では、リビングはもっぱら床暖房、仕事部屋は足下のみを温める小さなホットカーペットのみで生活していたのだが、さすがにこれだけではツライと感じるようになってきた。
極寒の朝、リビングは床暖房+エアコンというのが定番だが、仕事部屋ではエアコンを併用することはほとんどない。
仕事部屋のエアコンは10年以上使ってきた古い機種ということもあり、暖房運転にしてもなかなか暖まらないし、暖まったとしても、生ぬるい風が体に当たる感覚がどうにもイヤなのだ。
とは言え、寒いまま過ごすのも限界がある。そこで、ホットカーペットと併用するために、今回、手に入れたのが、この三洋電機の遠赤外線ストーブ「RX-FX12A」だ。
メーカー | 三洋電機 |
製品名 | RX-FX12A |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 19,602円 |
● 電源オンですぐ暖まる
遠赤外線ストーブというと、扇風機型の小型の製品をイメージしがちだが、本製品は長方形の縦長の形状の製品となっており、サイズも350×350×740mm(幅×奥行き×高さ)少々大きめなのが特徴。
性能もパワフルで、約35cmのヒーター管が2本搭載されており、パワーは最大1,200Wと強力。部屋の一部をピンポイントで暖めるというよりは、もう少し広い範囲、部屋の特定のエリアを暖めることができるようになっている。
いろいろな機能はさておき、寒さをしのぐために、とりあえずスイッチをオンにしてみると、約30秒ほどで、すぐにほのかな暖かさを感じることができ、1分もすると本格的に暖かくなった。
本製品のスイッチは、回転式でオフから時計回りに回すことで弱の100Wから、強の1,200Wまで自由に選択できるようになっている。このため、通常は500W近辺に設定することになると思われるが、取扱説明書によると、すばやく暖めるために、ヒーターが暖まるまでは自動的にフルワット(1,200W)で動作するようになっているとのことだ。
実際、ワットチェッカーを使って、電源オフから電源オンにした後の状態を見てみたが、確かに電源オン直後はしばらくの間1,000W以上の電力を消費し、1分30~40秒ほどでスイッチで設定した500Wに落ち着く様子が確認できた。
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上部のスイッチ。回転式のスイッチでON/OFF、パワー調節。省エネモードと首振り、タイマースイッチを搭載する
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速暖機能によって、運転当初は設定パワーに関わらずフルワットで動作する
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なるほど、このおかげで電源オン直後からすぐに暖かく感じたわけだ。
ちなみに、本製品のヒーター管は1,200Wなどの高い出力に設定したとき以外は赤くならない。構造的にも、内部に酸化マグネシウムを充填したステンレス管を黒化しているという凝った構造になっているのだが、黒いままでも暖かいので少々不思議な感覚だ。
● じんわり来る暖かさ
実は、遠赤外線ストーブは、初体験だったのだが、これはなかなか具合が良い。
イメージとしては、たき火にあたっているような感覚で、じんわりとした暖かさを感じることができる。
エアコンやファンヒーターのように、暖かい風を送るわけではないので、ストーブに面した部分の体は温かいのに、顔や頭の近辺の空気はシャキッと感じられ、頭を使った仕事をするのに実に都合が良い。遠赤外線ならではと言おうか、表面だけでなく、体の芯から暖まる感覚も実に心地良い。
使いやすさという点でも、なかなか優秀だ。まず、向きを比較的自由に設定できる。左右では70度、垂直の状態から上向きにも30度ほどヒーターの角度を調節することができる。しかも、内蔵のモーターによる自動首振りにも対応し、広い範囲をまんべんなく暖めることも可能だ。
さらに、面白いのは、ヒーターを90度回転させることができる点だ。ヒーターの裏の取っ手部分をつかみながら、時計とは反対回りにヒーターを回転させると、縦型だったヒーターを横型として使えるようになる。
この状態にしただけでも、左右に広い範囲を暖めることができるようになるが、さらに首振りを併用すれば、さらに効率的に広い範囲を暖めることができる。部屋の広さや暖めたい範囲によって、いろいろなスタイルで使えるのはうれしいところだ。
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上向きに30度まで角度調節可能
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横向きにも切り替え可能
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切替えた様子
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● 効率的な運転で省エネにも貢献
ここまで暖かいと、消費電力もさぞや高いだろうと思ったのだが、そこはきちんと対策がなされている。
本製品には、「省エネ自動運転」という機能が搭載されており、室温センサーによって部屋の温度を検知し、温度が高すぎると自動的に出力を下げることができるうえ(エアコンなどとの併用時に便利)、省エネゆらぎ運転によって、電力を自動的に上下させながらヒーターの温度を調節し、体感温度を下げずに電力だけ節約することができるようになっている。
実際、本体上部にある「省エネ自動運転」というボタンを押した状態で、ワットチェッカーで消費電力を観察してみると、500Wにセットした状態の場合、「0」→「400W前後」→「160W前後」→「0」→「450W前後」と1~2秒間隔で消費電力を細かく切り替えながらヒーターを加熱する様子が確認できた。
この場合、消費電力を固定にした場合と比べて、10~20%ほど電力を節約することが可能でありながら、暖かさや感覚は固定の場合とほとんど変わらない。普段からこのモードで使えば良いだろう。
もちろん、0.5/1/2/3時間の4段階に設定できる切タイマーを手動設定できるだけでなく、連続運転の場合も8時間で自動的にオフになるので使いすぎの心配もない。さらに、安全のために転倒時は自動的に電源がオフになる機能も搭載されている。
夏場にしまっておくスペースを確保するのが大変そうだが、パワーと使いやすさは文句なしの製品で、とにかく寒い冬を乗り切りたいという人におすすめできる製品だ。
■URL
三洋電機株式会社
http://www.sanyo.co.jp/
製品情報
http://www.e-life-sanyo.com/products/rx/RX-FX12A_N/index.html
暖房器具関連記事リンク集
http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/heat.htm
■ 関連記事
・ 第26回:赤外線とは(前編)(2008/11/21)
・ 第27回:赤外線とは(後編)(2008/11/28)
・ 家電製品ミニレビュー ナショナル「DS-P1200」(2007/11/26)
2009/01/07 00:00
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