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家電製品ミニレビュー
タイガー「PFV-G100」

~レトロな風合いの電気ケトル
Reported by 本誌:伊藤 大地

 電気ケトルは、今もっとも勢いのある家電製品の1つだ。量販店を見ても、着々と陳列スペースが拡がっている。昨年あたりから、ティファールが積極的にテレビCMを流した効果もあって、認知度も着実に高まっているという。このジャンルは昨年まで、ティファールを筆頭に、海外メーカーの独壇場だった。

 しかし2008年に入って、象印が国内メーカー初の電気ケトルを発売。同じく魔法瓶を専業とするタイガー魔法瓶が続いた。今回紹介するのは、国内メーカーとして2機種目、タイガー初の電気ケトル「PFV-G100」だ。

メーカータイガー魔法瓶
製品名PFV-G100
希望小売価格12,600円
購入店Amazon.co.jp
購入価格7,102円


 なんといってもまず、最初に語るべきはデザインだろう。特に今回購入したオレンジは、これまでのケトルにはない、斬新な印象を与えてくれる。デザイン系というと、無印良品や±0に代表される、直線、モノトーン基調のモダンなものを思い浮かべるが、PFV-G100はまるで逆のテイスト。寸胴型の本体といい、赤みの強いオレンジ色といい、ちょっとレトロな雰囲気を感じさせる。

 ひとつ感心したのは、注意喚起のシールが、きれいに剥がせるようになっていること。買ってきたままの状態だと、フタの部分に小さいものが2つ、本体側面に大きなシールが1つ貼られているが、いずれも簡単に剥がすことができる。デザインが大きな特徴となっているだけに、シンプルな外観を保てるのはうれしい。一見、当たり前のことのようだが、意外に、剥がすと素材が汚れるものが多い。熱湯を扱う機械だけに、安全表示自体は必要だろうが、それをわかった上で剥がせる選択肢はあったほうがいい。

 さて、お湯をわかす基本性能についてだが、結論から言ってしまえば一般的なケトルと大差はない。定格消費電力が1,300W、実測値はおよそ1,200W。500mlのお湯が沸くのにかかる時間は2分といったところだ。お湯を沸かす際に最低限、入れなければならない最小容量については、取扱説明書に記載がない。試しにコップ1杯(およそ200cc)を沸かしてみたが、特に問題はなかった。


フタが完全に取れる
プッシュ式のロックボタンと、フタを取り外すためのツマミが2つある シールがすっきりはがせる

側面にも大きなシールが貼られているが……
こちらも剥がせる

 機能面での特徴は、フタが丸ごと外れること、倒してもお湯が漏れないロック機構といったところが挙げられる。

 フタにはツマミが2つあり、これを二本の指でつかむとフタがパコッと外れる仕組みになっている。この機構は、当初、「すっきり洗いやすくていい!」と思っていたのだが、どうも、そんな単純な話ではなさそうだ。

 というのも、普通のプッシュボタンでフタが開くタイプの電気ケトルであれば、台所まで持って行って、ケトルを持ったまま、もう片方の手で蛇口をひねって注ぐことができる。

 しかし、PFV-G100の場合、フタが完全に取れてしまう。取ったフタをどこかに一時的に置いて、それから蛇口をひねらなければならない。つまり、ワンアクション、動作が増えることになる。

 というわけで、このフタの機構の評価は、「フタがスッキリ取れて洗いやすい」か、「フタが本体据え付けなのでワンプッシュで水が注げます」のどちらを選ぶかによって、必然的に変わってくる。私は、やはり後者を取りたい。水を貯めるポットと違い、ケトルは沸かした分をすぐに使い切るスタイル。そんなに洗う機会がない。それより、毎日の水くみ作業が楽になる方を私は選ぶだろう。


お湯を沸かしている最中は、ボタンがうっすらと光る お湯が沸いた直後でもフタ表面の温度は26℃。熱くなっていない
側面は25.3℃

 このフタの機構にも関連する話だが、冒頭に日本だ、海外だと細かい話をしたのには、理由がある。海外メーカーと、日本メーカーの製品には、はっきりとした考え方の違いがあるからだ。

 その違いとは、安全への取り組みだ。

 ティファールをはじめとする海外メーカーの電気ケトルは、「ヤカン」として設計されている。お湯を沸かせば本体は熱くなるし、傾ければ当然、お湯はこぼれる。ロックを付けたり、センサーを付けたり、熱くならないように断熱材でくるんだり、そういう配慮はない。あくまでもヤカンだからだ。

 一方、日本メーカーの製品は、たとえヤカンであっても、安全性に徹底的にこだわる。タイガーのPFV-G100にしても、象印のものにしても、傾けてもお湯がこぼれないロック機構や、湯気を抑える機構など、電気ポット譲りの安全性がウリになっている。ヤカンと電気ポット、どちらに近いかと言えば、圧倒的に後者だ。

 これは、どちらがよいという問題ではない。安全を取るのか、手軽さを取るのかという、選択の問題だ。電気ケトルの機種選びの際、まず確認しておきたいポイントだ。

 全体的には、安全性とシンプルなデザインが組み合わさった、バランスの良い製品だと思う。カラーはこのオレンジのほかに、ホワイトとブラックもある。今回紹介したオレンジとはかなり印象が異なるので、ぜひ店頭で見比べてほしい。





URL
  タイガー魔法瓶
  http://www.tiger.jp/
  製品情報
  http://www.tiger.jp/product/02electricthermos/pfv_g.html
  電気ケトル関連記事リンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/kettle.htm

関連記事
タイガー、倒れてもお湯が漏れない電気ケトル(2008/09/08)
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2008/10/17 00:02

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