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家電製品ミニレビュー
ナショナル「電気治療器 EW6021」

~自宅で簡単に行なえるコンパクトな電気治療器
Reported by 本誌:阿部 夏子

ナショナル「電気治療器 EW6021」
 もともと慢性的な肩こりは持っていたのだが、ここ数年ますます悪化の一途を辿っている。私はどうも首筋のあたりが特に弱いらしくて、ここ数年は1年に1回のペースで首が全く動かなくなるという状態にまで悪化してしまう。そんな私にとって、天国ともいえるのがマッサージだ。できれば毎日、通いたいくらいなのだが、時間とお金の都合を考えるとそういうわけにはとてもいかない。ただし、ここ最近の首の状態があまりにもよろしくないのでついに自宅用マッサージ器を購入することにした。

 家電量販店のマッサージ機器売り場には、大きなマッサージチェアが立ち並び、その横には大きな孫の手のような形をしたマッサージャーが陳列されているが、首への施術を考えて、今回は外から「たたく」という刺激よりも、内側から「ほぐす」刺激を期待してナショナル「電気治療器 EW6021」を購入した。メーカー希望小売価格はオープンプライス。Amazon.co.jpでの購入価格は11,000円だった。

 電気治療は私にとっては首を痛めた時に接骨院で何度もお世話になっているおなじみの治療法だ。知らない方のために簡単に説明すると、身体に直接電流を流して、血行を良くしたり、身体のツボを刺激することによって痛みを和らげるというもので、首や肩だけではなくて腰や、足まで全身の治療に有効だとされている。

 本体サイズは、191×138×51mm(幅×奥行き×高さ)。自宅設置用の電話とほぼ変わらない印象で、収納する場所にも困らなそう。本体には4つのパッドが付属するこのパッドを患部に貼って、電流を流すという仕組みだ。そのほかパッドのケースと、本体に組み合わせて使う収納ケースが付属する。

 電源は別売りの単三電池4本。本体裏の電池ケースに入れて使う。


パッケージの側面にある治療イメージ。電気治療は体に微量な電流を流すことで筋肉をほぐして治療を行なう 左上から時計回りに本体、収納ケース、取扱説明書、簡単手順ナビ、パット、パットケース
本体正面

本体の下にセットして使う収納ケース 収納ケースをセットしたところ 側面にはコードの巻き取り用のスイッチがある

パッドは袋で密封されている
パッド収納ケース
電源は別売りの単三電池4本。本体裏の電池ケースにセットする

お好み動作と自動コースが搭載

 EW6021には、自分で動作を選択する「お好み動作」と、肩、背中、腰、ひざなどあらかじめ用意された8つのコースからコースを選択する「自動コース」がある。

 身体のツボの位置や、電流を流すのに効果的な位置関係があるため、どちらのコースもパッドを貼る位置が指定されている。「お好み動作」は「たたき」「おし」「もみ」「さすり」「ゆらぎ」「連打」の6種類の動きから自分の好みの動作と、電流を流す範囲を指定るというもの。途中で動きを変えたり、強さを変えることも可能で、運転を開始してから15分で自動的に運転が止まる仕組みになっている。

 「自動コース」は「神経痛」や「ひざ」、「肩・首」などあらかじめ設定されているコースを選択して施術を行なうというもの。電流の動きや、強さはあらかじめプログラムされていて運転開始から15分間、そのプログラム通りに施術される。


わかりやすい操作パネル

本体の表面全体が操作部分にあてられている
 操作は本体上部で行なう。中央にかなり大きい液晶画面が配置されていて、人体の後ろ姿が表示されている。パッドを貼る位置がわかりやすく画面で表示される仕組みになっているのだ。

 その液晶画面の左側に電源ボタン、その下には「操作手順ナビ」が配置されている。操作手順ナビは電源を入れたあとから作動し、次に何を押せばいいのか、何を選択すればいいのか、手順が文章で書いてあり、LEDライトの点滅と共に指示を出してくれるというもの。

 本体右側には、お好み動作ボタン、中央には治療開始ボタンが配置されており、その下に8種類の自動コースボタンがある。お好み動作、自動コース、どちらを選択した場合でもこの治療開始ボタンを押さない限りは運転は開始されない。


中央の液晶画面。人体の後ろ姿が表示されていてパッドを貼る位置が表示される お好み動作ボタン。スイッチを複数押して動作を選択する 電源スイッチの下にある操作手順ナビ。LEDが点灯して次の操作をナビしてくれる

 そのほか、2つのダイヤルが両側に配置されている。左側が「強さ調節ダイヤル」で右側が「強さバランスダイヤル」だ。これは、4つのパッドを通して伝わってくる電流の強さを調節するものと、そのバランスを調節するものだ。例えば、もう少し強めの刺激が欲しいと言うときは「強さ調節パネル」を右に回す。また左側の首が特に痛い、左側だけ刺激を強くしたい、という時は「強さバランスダイヤル」を右側に回す。

 操作のバリエーションが多いわりに操作ボタンはシンプルで、流れさえ理解すればすぐに使い始められる。操作手順ナビが配置されていることからも、高齢の方の使用を想定してなるべくわかりやすい操作にしているのがうかがえる。


使い始めるための準備

 使い始めるためにはいくつかの準備が必要だ。

 まず、パッドをプラグに設置する。プラグは本体とコードでつながっている。このコードの先端の端子にパッドをとりつける。コードは2本づつになっているので、引っ張り出すときは2本一緒に引っ張り出す。

 プラグの先端部分は赤と白に色分けされていて、そこに一枚づつパッドの端子をはめ込んでいく。はめ込んだ後はパッドの裏側のフィルムをはがして、パッドの粘着面を付属のパッド収納板に貼り付けるようにして収納する。ちなみに赤のプラグはプラス、白のプラグはマイナスの電流を流す。


本体からでているプラグは2本づつセットになっている プラグを出すときは2本一緒に引っ張る

プラグの先端部分
端子をはめ込む凹部分
パッドの表面の端子をプラグに差し込む

パッドの裏側は吸着面になっていて、最初はシートが貼られている 吸着面は肌以外には付けないように使用時以外はパッド収納ケースに貼っておく プラグにパッドを差し込んだ様子

 本体下の両側から出ているプラグには、それぞれA、Bという表示がある。これはAから出ているプラグとBから出ているプラグを混合させないための表示だ。例えば、Aのパッドの下にBのパッドを貼ってはいけない。Aのプラグを一枚、左側に貼ったら、もう一枚のAのパッドも左側に貼らなければいけない。電流が交流しあうことで、電気治療の効果はより高まる。パッドを貼る位置はしっかり確認したい。


接骨院に劣らない使用感

 さっそく使ってみた。

 まずは、「自動コース」で一番の弱点である首・肩コースを選択する。コースを選択すると、中央の液晶の画面には黒ワクに点灯しているものと、赤ワクに点灯しているものが合計4つ表示される。黒ワクに表示されている部分には白いプラグのパッドを、赤ワクに表示されている部分には赤いプラグのパッドを貼る。パッドは直接肌に張るものなので、あらかじめ施術部分が露出するようなリラックスできる格好で始めた方が良い。

 液晶画面に表示されているとおりにパッドを貼っていく。首・肩コースの場合パッドを貼るのは首筋と肩の上あたりに対象に2枚づつ。パッドの裏が吸着するようになっているので、パッドを置くだけでぴったりと吸い付く。


パッドを肩に貼ったところ。女性は髪が絡みやすいので注意 肩などのカーブがかかっているところだとパッドがしっかりと密着しずらいことがあるのでパッドを押しつけるようにしっかりセットしたい

 電気治療を体験されたことがある人ならわかると思うが、電気治療はとにかく電流を流す場所が大切だ。間違った場所に電流をながしてもその効果は得られないし、間違った刺激を流すと、痛みを伴う可能性もある。この製品の場合、絵でわかりやすく説明してくれるので、パッドの位置は間違えにくくなっている。

 パッドを貼ったら準備は完了だ。治療開始ボタンを押す。すると、ビリビリと電流が流れてくるのがわかる。この感覚は電気治療でしか味わえないものだ。患部に直接ビリビリと刺激が届くのでこったところが直接もみほぐされていく感じだ。コードの長さは95cm(実測)。自由に動けると言うわけにはいかないが、コードでがんじがらめになるようなことはない。


【動画】治療中の液晶画面の様子(WMV形式,1.44MB)
 治療中の電流の流れや強さは、本体の液晶画面で表示される。数字などではなく絵でわかりやすく表示されているので次にどんな強さの電流がくるのか、どんなリズムでくるのかをある程度予想しながら施術を行なえる。これならば電気治療初心者や、抵抗がある人でも安心して治療できそうだ。

 初めての施術の感想はというと、思っていたよりもずっと本格的なものだということだ。接骨院などでうける電気治療器に比べると電流の強弱がバリエーションに富んでいて、1回のコースで色々な刺激を受けることができる。


強さ調節ダイヤルは20まである。私は強さ6で十分だった
 何回か繰り返してやってみて気づいたのが、電流の変化だ。コースの最初の方は電流が弱めに流される。それが2~3分ほど経つと電流が強くなってくる。慣れないうちは、最初の電流が弱いので物足りないと思って、強さダイヤルを回したりしたが最初の電流の強さで調節してしまうとコースの中盤の電流の強さに耐えられなくなる。個人差はあるが、私の場合、ちょうどいい強さだと感じるのはダイヤルが20まであるうちの6だ。

 私自身何度も電気治療を体験していて設定が6なので、強い刺激が好みの人でも満足のいく製品だといえるだろう。

 いくつかのコースを試してみて、特に気に入って使っているのが購入の目的でもある首・肩コース、もう一つは足裏コースだ。

 これはパッドを足の裏と、ふくらはぎに貼るものなのだが、足の裏からふくらはぎの筋肉が全体的に刺激される。今まで足の裏のマッサージを特別にしたことはなかったのだがこれは相当気持ちいい。女性の方ならおわかりいただけると思うが、1日中パンプスを履いて歩き回った日の足は悲鳴をあげている。それが15分の施術ですっかりとれてしまう。パッドをはってしばらくみているとふくらはぎから足の裏までの筋肉が全体的にピクピクと動いているのが目でも確認できるほどだ。


足の裏にパッドを貼る「足裏コース」は高いヒールを履く女性にはお勧め ふくらはぎから足の裏まで一気にほぐされる 【動画】ふくらはぎが電流に合わせてピクピク動いている様子(WMV形式,366KB)

 気に入ったのは、「貼りっぱなし」でいいことだ。施術を始めて15分間は自分では何もしなくていいのでテレビを見たり、本を読んだり好きなことをしていられる。電池式なので場所を限定されることもなく、体勢も自分の好きな状態で始められる。うつぶせに寝ころんだ状態や、ソファに座りながらなど自分に負担のかからない状態で施術できるというのは大きな魅力の1つ。


お好み動作を使ってみる

 お好み動作も基本的な操作はほとんど変わらない。電源を入れたあとに押す「お好み動作」のスイッチをおして、次に施術箇所を選択して、パッドを貼るところまで一緒だ。違うのはそこから電流の流れ方を指定できるというところ。

 電気治療器はパッドに流れてくる電流の変化や強弱によって揉んでいるような動きや叩いているような動きを再現して、血流の流れを良くする。お好み動作は自分にあった動きを選択して施術をするというもの。

 まずは、「おし」を選択して治療を開始した。おしは弱い電流から徐々に強くなってまた弱くなるという動きが繰り返される。手で押しているのとは全く違う、筋肉の中を直接揉まれているような感覚。お好み動作の場合は途中で動作を変えることもできるのでいくつかの動きを試してみて自分にあった治療方法を見つけてみたい。

 気持ちよくてついつい何度も繰り返してしまいそうな電気治療だが、説明書には1回の治療は15分までとある。繰り返してやることや、長時間やることが治療の近道だとは限らないということだ。

 使っていて唯一気になったのが施術中にコードが絡んでしまうこと。ただ、これはコードを通じて電気を流すという構造を考えるとしょうがないことでもある。パッドを貼る時にはコード同士が絡まないように注意したい。


治療中にコードが絡んでしまうことがある パッドを本体下に収納した様子 パッドを貼る時にA側とB側が混ざらないよう注意しながら貼るとコードが絡むことを避けられる

 値段対効果の満足度でいうとかなり上位に挙げられる製品だと思う。値段のわりにかなり本格的な治療が行なえる。また、本体がコンパクトで収納に優れているというのも良い。接骨院などに通って電気治療を続けている人には一度試してもらいたい製品だ。





URL
  ナショナル(松下電器産業株式会社)
  http://national.jp/
  製品情報
  http://ctlg.national.jp/product/info.do?pg=04&hb=EW6021



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2008/03/10 00:09

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