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日車夢工房「中央特快“駅メロ”目覚し時計」

~JR中央線ユーザーなら必ず目が覚める電波時計
Reported by 本誌:正藤 慶一

日車夢工房「中央特快“駅メロ”目覚し時計」
 東京駅を出て、東京ドームの最寄り駅「水道橋」、Impress Watchのオフィスがある「市ヶ谷」、“眠らない街”「新宿」といった都心を通り、「中野」「吉祥寺」のような若者に人気の高い街、「国分寺」「立川」「八王子」といったベッドタウンも貫く、朱色の電車といえば「JR中央線」だ。私も沿線住民として、毎日の通勤に利用している。

 この中央線、前述の通り東京都の郊外と都心を結んでいるため、通勤の足として利用する人が当然ながら多い。朝の通勤時間帯などは、11両編成の列車が1~2分間間隔でひっきりなしに運転されているものの、都心に近づくほど車内は立錐の余地もないギューギュー詰め。このため遅延もしばしば発生する。きっと読者の中にも、そういった状況にクタクタになりながらも、がんばって通勤している人が多いはず。毎朝ホントにご苦労様です。

 そんな中央線をテーマにした電波時計が世に出ている。それが「中央特快“駅メロ”目覚し時計」だ。タイトルの「中央特快」とは、中央線の高尾駅~東京駅間の32駅のうち、半分以上を通過する快速列車のこと。本製品ではこの中央特快の停車駅における発車メロディを、目覚ましとして鳴らしてしまう製品だ。ブランド名の「日車夢工房」とは、鉄道車両を製造する日本車輌製造株式会社内の一プロジェクトで、小物や文具といった鉄道関連のグッズの開発を行っている団体。基本的には鉄道ファン向けのグッズであるのだが、話のネタにはなりそうだ。姉妹品に山手線バージョンなどもあるようだが、ここは沿線住民としてこれを買うことにする。希望小売価格は7,980円で、日車夢工房のオンラインショッピングサイトで同額にて購入した。


本体側面。アラームのON/OFFを切り替えるスイッチがある
背面
電源は単三乾電池2本

メーカーは日車夢工房(日本車輌製造株式会社)
製造はリズム時計工業

 本体サイズは146×84×148mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約400gと、このあたりはごく普通の目覚まし時計といったところ。表示は長針/短針で時間を示すアナログ表示で、目覚ましの針を本体裏のツマミで回して起床時間を設定するという、これまたありきたりな仕様だ。

 しかし、ここからが本製品の本領である。本体は全体的に中央線のイメージカラーである朱色のカラーリングが施されており、時計盤の中心部には、中央線の主流車両である「E233系」の先頭車の写真がある(一秒ごとに回転し、秒針の役割を果たす)。さらには、E233系と、その一昔前の主流車両であった「201系」のイラストまで描かれている。ただならぬこだわりが感じられる。

 極めつけは、中央線の路線図まで描かれている。時計盤に「12」と描かれたすぐ下に“とうきょう”の文字があり、時計回りに“かんだ”、“おちゃのみず”、“すいどうばし”……と、駅名がズラーっと並ぶ。最終的には「12」の2目盛り左下の位置……つまり、“とうきょう”から58分経った位置に“たかお”の名が刻まれている。これは中央特快での東京~高尾間の乗車時間が約58分であることを表しており、たとえば“しんじゅく”の文字は“とうきょう”から14分経った場所にあり、“こくぶんじ”なら34分といったように、実際の乗車時間に即した位置に配置されているのだ。別に家で乗車時間を確認せずとも、駅のホームについてある表示で見りゃいいとも思ってしまうが、東京~高尾間の58分という時間を利用した、おもしろい試みだ。ただし、中央特快が通過する駅については等間隔に配置されているだけなので、あまり参考にはならなそうだ。

 さて、本製品は電波時計である。当コラムではたびたび電波時計を紹介しているため詳細な説明は省かせてもらうが、簡単に言えば標準時刻を電波でキャッチし、自分で時刻を調節する時計のことである。時刻設定は、本体裏のリセットボタンを押すだけ。その2~15分後に、正確な時刻を示すようになっている。また、リセットボタン隣の「時刻合わせボタン」を押せば、手動での時刻設定も可能となる。受信結果はスヌーズボタンで確認でき、小刻みなビープ音が鳴ると受信に成功、鳴らないと失敗していることになる。


中央線のメインカラーであるオレンジ色をふんだんに使った本体。路線図は中央特快の乗車時間を表す
暗くなると秒針や時刻表示が光る
【動画】標準電波受信を知らせる音。時報のようにも聞こえる(WMV形式,1.1MB)

 では、肝心の目覚まし機能を試してみよう。本製品に備わっているメロディは6種類で、リセットボタン下の「音選択・モニター」ボタンを順番に押すことで、アラーム音として使用する曲を1曲だけ選択する。以下にその収録曲を、説明書にて記されていた表にて紹介する。なお、表には動画ファイルも組み込んであるので、クリックしてご試聴いただきたい。

演奏順収録曲作曲者名使用駅
(下り・高尾方面)
使用駅
(上り・東京方面)
動画リンク
1JR-SH1塩塚博東京/御茶ノ水/三鷹/武蔵境
東小金井/国分寺/西国分寺
中野
2ホリディV1桜井隆仁神田-
3すすきの高原吉祥寺新宿
4木々の目覚め新宿-
5美しき丘立川-
6夕焼け小焼け草川新-八王子


 いかがだろうか。1から4までは都心で使われているチャイムなので、中央線ユーザー以外の人も一番は聞いたことはあるはずだ。逆に5、6は、立川・八王子駅を毎日使用しているユーザー以外はあまりピンと来ないかもしれない。説明書によると、これらの「原音より収録しました」とのこと。なるほど確かに、駅で聞いているようなリアルな音が、本体背面のスピーカーから聞こえてくる。

 アラーム音は、4の「木々の目覚め」に設定した。表のとおり、新宿駅の上り・東京行きの発車時に鳴るチャイムだが、聞くたびに、ギューギュー詰めの車内が新宿駅で一度解放され「ホッ」とひと息つく……そんな情景がよみがえってくる。これならばきっと起きられるはず。さっそくチャイムを4に設定して、寝る。

 ハッ! さっきまで家でぐっすり寝ていたのに、なぜ駅にいるんだ!?

 目覚めの感覚はこんな感じだ。リセットボタン下にはボリューム調整用のツマミがあり、音量を半分よりも低めに設定していたものの、それでも体が「ビクッ」と反応し、チャイムに気づくことができた。以後、一週間ほど使っているが、今のところ100%の確率で起きられている。目覚ましの効果はそれほど期待していなかっただけに、この結果にはびっくりしている。


本体裏面のスイッチとツマミで、目覚ましの時間/音量/時刻合わせ/音の種類などが調節できる 【動画】ボリュームを小→大へと切り替えているところ(WMV形式,1.2MB)

 ここで、あまり思い入れのない5に設定したところ、起きることは起きられたが、4と比べると体が「ビクッ」っと反応することがなかった。寝ている間の感覚を表現すると、「この曲なんだろな~」といったところで、他人事にしか感じられなかった。そういった点では、これらのチャイムに馴染みのない人には、あまり特別な効果はないかもしれない。

 ところで、わざわざ本製品を買わずとも、携帯電話で着信メロディをダウンロードし、目覚ましに設定すればいいじゃないかという意見もあるだろう。何しろ1曲100円そこそこで住むため、本製品を買うよりも安く済むのだ。しかし、原曲から録音したというこだわりの音色と、「これぞ中央線!」といわんばかりのこだわりのデザインは、十分に購入する価値はある。欲をいえば、標準電波の受信を確認する音を、ビープ音ではなく警笛を使ったり、車両の写真のヘッドライトが光るとか凝らしてくれれば、よりそのこだわりに磨きをかけることができたのではないかと思う。

 もともとは鉄道ファン向けのグッズであるが、中央線ユーザーをはじめとした、これらの音に親しみのある人なら、目覚まし時計として有効に使うことができるだろう。さんざん混むやら遅れるやら文句を言ったが、沿線住民としては毎日の暮らしにはなくてはならない大切な存在。本製品が奏でる音色は、そんな中央線を思うユーザーの心を必ずや打つことだろう。





URL
  日車夢工房
  http://www.n-sharyo.co.jp/yumekobo/
  製品情報
  http://www.n-sharyo.co.jp/yumekobo/clock/clock-chuotoku.htm
  日本車輌製造株式会社
  http://www.n-sharyo.co.jp/
  リズム時計工業株式会社
  http://www.rhythm.co.jp/
  JR東日本
  http://www.jreast.co.jp/
  中央線まめ知識
  http://www.jreast.co.jp/hachioji/chuousen/index.html



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2008/02/25 00:07

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