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家電製品ミニレビュー
三菱電機「ラクリアエア MA-517DK」

~加湿フィルター交換不要の加湿空気清浄機
Reported by 本誌:伊藤 大地

ラクリアエア MA-517DK
 近年、都市部を中心にエアコン暖房の広がりとともに、空気清浄機と加湿器の普及が進んでいるようだ。我が家も例に漏れず、エアコンと加湿器の組み合わせで寒さをしのいでいる。ただ、空気清浄機、加湿器ともにフィルターの手入れが面倒だ。エアコンは近年、自動フィルター清掃機能がトレンドだが、まだ空気清浄機や加湿器にメンテフリーの波が来ているとは言えない状況にある。むしろ、イオンによる除菌・脱臭機能のほうが各社のPRポイントになっている。

 そんな中、メンテフリーで一部から熱い支持を受けているのが、三菱の空気清浄機だ。その三菱の、加湿機能を組み合わせた、いわゆる加湿空気清浄機が「ラクリアエア MA-517DK」(以下、MA-517DK)だ。メーカー希望小売価格は69,300円、Amazon.co.jpでの販売価格は50,550円だった。


本体上部にあるパネル部。LED照明でその時の運転状況が一目でわかるようになっている 持ち運びがしやすいよう本体上部には持ち手がついている 本体側面にあるダストセンサー。半年に1回程度の手入れが必要

 さてこのMA-517DK、「すべてのフィルターが交換不要」と謳われている。ここで誤解しがちなのは、単体の空気清浄機のMAシリーズとは違い、このMA-517DKにはフィルターを自動清掃する機能はない。1カ月に一度、定期的にフィルターに溜まったホコリを取り除かなければならないのは、ほかの多くの空気清浄機と同じだ。では、なにが違うかというと、加湿フィルターの交換が不要という点だ。

 この加湿空気清浄機では、フィルターに水を含ませて、そこに空気を通すことにより湿った空気を放出する、いわゆる気化式とよばれる加湿方式を取っている。この水を含ませるフィルターを加湿フィルターと呼ぶ。常に水分を含んだこの加湿フィルターは、水アカが溜まりやすく、また雑菌なども繁殖しやすいため、従事は定期的にフィルターを交換する必要があった。


本体背部にある、吸い込みパネル
脱臭フィルター
除菌フィルター

フィルターの奥にあるのが、送風ファンと、加湿フィルターだ
加湿フィルター
送風ファン

 ところがこの製品では、単体の加湿器「SV-DK807」で採用された新技術「カルキ水回収システム」を加湿空気清浄機にも持ち込むことで、加湿フィルターを交換不要にした。この技術についてはSV-DK807のレビュー記事が詳しいが、簡単に説明すると、タンクの中の水を、水アカが発生しにくいカルキ濃度に保つというもので、三菱独自の技術となっている。加湿フィルターは4~5,000円することも多く、このコストがなくなるのはありがたい。


前面パネルを開けると給水タンクが配置されている 給水タンクには給水口と排水口がついている。左が排水口、透明な排水タンクと一緒になっている

本体上部にある操作部
 では、使い勝手はどうだろうか。

 動作モードは大きく、加湿+空気清浄、加湿のみ、空気清浄のみ、3つに分類される。

 まず、「加湿+空気清浄」だが、センサーの情報を元にすべてを自動で制御する「標準」とセンサーの情報に関係なく、常に弱運転をする「弱」「強」がある。

 もっとも使う頻度が高いであろう「標準」モードを選ぶと、まず部屋の湿度が50%未満であれば、50%になるように風量を上げて加湿。50%まで達したところで、空気清浄運転に切り替わる仕組みだ。その後は、空気やニオイをセンサーで監視しつつ、必要なときには空気清浄を行なうほか、湿度は50%を保つよう間欠的に風量が自動制御される。

 ただ、夏場は50%でもよいが、乾燥しがちな冬にはもう少し湿度を上げたいという人もいるだろう。そこで使用するのが、加湿のみの運転だ。加湿運転には「のど」と「うる肌」の2つが用意されている。

 「のど」は、気温に応じて58~70%の範囲で加湿し、のどの粘膜を守るうえで適切な湿度を保つというモードだ。気温21℃で65%、18℃で70%に調整するため、かなり潤う。実際、気温10℃前後の冬の寝室でこのモードを選択すると、常に強運転をしているかと思うくらい、徹底的に加湿している。朝になると、少しではあるが窓に結露があった。布団や部屋の本も、いくぶんしっとりしたようだ。のどは確かに楽なのだが、かなり高い湿度に保つ設定になるため、好みは別れそうだ。

 「のど」モードほど、徹底した湿度を求めないなら、「うる肌」モードがよい。これは、断続的に加湿することで、湿度を上下させ、ジメっとした体感にならず、適度に潤うというモードだ。室温17℃以下の時には65~75%、18~24℃のときは55~65%、25℃以上のときは50~60%の間で、ゆらぎを持たせながら加湿する。

 試してみると、確かに「のど」よりも、体感の湿度はぐっと低くなったように感じる。かつ、空気が適度に潤っている。就寝時には、こちらのほうがよいだろう。

 次は、空気清浄のみのモードを見てみよう。

 「標準」「弱(静音)」「強」「花粉/ほこり」の4種類から選べる。「標準」は空気の汚れ、ニオイに応じて自動で制御するモード、「弱(静音)」「強」はセンサーに関わらず、常に一定の風量を保つ。「花粉/ほこり」モードは、「標準」に比べセンサー感度を上げたモードで、「標準」より、敏感に反応して自動制御するようになっている。

 なお、他社の空気清浄機では、イオンを発生させて室内に浮遊するウイルスや菌を抑制する機能が搭載されたものが一般的となっているが、三菱電機の空気清浄機にはそうした機能はない。


8畳の部屋でも2時間程度ですぐに潤いを実感できる
 実際に2カ月ほど使用したが、加湿機能がかなり強力な点が気に入っている。8畳の個室では、2時間も「のど」モードで回せばすぐに部屋全体が潤ってくれる。

 残念なのは、空気清浄と加湿を同時にしながら、加湿の具合を細かく設定できないことだ。前述のように、空気清浄と加湿を同時に行なう場合、選べるモードは湿度50%付近を目指す「標準」のほかは、連続運転の「弱」と「強」しかない。空気清浄と加湿をしながら、さらに湿度60%付近を維持する、といったことができないわけだ。後継機ではぜひ、加湿空清運転時の設定を、柔軟にできるようにしていただきたい。





URL
  三菱電機株式会社
  http://www.mitsubishielectric.co.jp/
  製品情報
  http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/airclean/
  空気清浄機関連記事リンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/air.htm

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2008/01/24 00:01

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