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家電製品ミニレビュー
ツインバード工業「SK-D974SI」

~必要十分な機能を備えた低価格加湿器
Reported by 本誌:伊達 浩二

ツインバード工業「SK-D974SI」
 ここ数年、冬の定番家電となった加湿器だが、人気の中心は低価格な製品にあるようだ。

 ツインバードの「SK-D974SI」は、その代表的な製品で、通販サイトの売上げランキングでも上位に入っていることが多い。メーカー希望小売価格はオープンプライスで、通販サイトでは三千円台で売られていることが多いが、バーゲン期間中などは二千円台前半になっていることもある。加湿器としては、ローエンドに属する価格帯の製品だ。

 数年前までは、この価格帯はペットボトル加湿器が中心だったが、2005年に国民生活センターが転倒したペットボトル加湿器による事故例などを公表したことから、専用の水タンクを使う製品へと移行が進んだ。

 SK-D974SIも、専用タンクを使う仕様となっている。加湿方法はスチーム式だ。簡単に言えば、お湯を沸かして蒸気を出すと思えばいい。

 到着したパッケージは、そこそこ大きな化粧箱だった。もちろん、価格が価格なので、スタイリッシュという言葉には遠く安物感もあるが、それは仕方のないところだろう。

 本体は写真で見ると大きく見えるデザインだ。実物も確かに小さくはないのだが、幅が狭く、高さが高いので、A4サイズの紙の上に余裕を持っておける大きさだ。数字で言うと140×215×225mm(幅×奥行き×高さ)になる。


製品パッケージ
本体正面
本体背面

本体側面。手前にあるのは30cm定規 高さは225mmとコンパクトな本体
本体の幅は140mm

A4サイズの紙の上に余裕を持って置けるサイズだ 奥行きがちょうどA4サイズぐらい

 本体重量は水を入れない状態で約950gと、このクラスの製品としては重い。この重さと重心の低さによって、倒れやすい感じを払拭している。


水タンクに水を入れているところ。浅めの洗面所でも注水に困るようなことはなかった
 さっそく使ってみよう。まず、台所や洗面台で水タンクに水を入れる。水タンクは比較的大きめだが、高さは低いので浅い洗面台などでも注水には困らない。

 タンクを本体に入れたら、蒸気の出るノズルの部品をはめて、フタを閉める。電源コードをつなぎ、本体横の電源スイッチを入れれば数分で蒸気が出始める。実測ではタンクが満水の状態で約4分ほどかかった。


本体のパーツは全部で5点。左からフタ、水タンク、本体、蒸気口、アロマトレー 本体のフタを取ったところ。フタをとるとすぐに水タンクがある 本体から水タンクを取ったところ

蒸気口と、アロマトレー
フタ、蒸気口を外した状態の本体。お湯を沸かすところが直に見える 蒸気口の上にアロマトレーを置いて使う

 蒸気を導くノズルの吹き出し口の部分は、かなり熱くなる。吹き出し口から覗くと、お湯が沸いている状態が直に見える。なるほど、熱いわけだ。また、本体側面の通気口の部分もだんだんと熱くなってくる。子供やペットの居る家庭では、置き場所に注意が必要だろう。

 水タンクの容量は約1.2L。加湿量が約0.2L/時間なので、約6時間持つことになる。実際に使ってみても6時間以上使用できた。水がなくなると、加熱が止まり、給水ランプが点灯する。タンクに水を入れて加熱を再開するときは、リセットボタンを押す必要がある。


水タンク
本体側面の電源スイッチを押すと通電のランプが点灯する

 加湿量が毎時約0.2Lということから、対応する部屋の広さは、木造和室で3畳まで、プレハブ洋室で6畳までが目安となる。会社のデスクから、自宅の個室までという見当だろう。低価格の加湿器では、加湿量が0.1L以下で、デスク上で使用する完全にパーソナルなタイプが多いが、この製品は部屋全体を加湿できる十分な基本性能を持っている。

 電源はAC100Vで、ACアダプタを使わないタイプだ。1.8mある電源コードは本体内に収納できるのも、収納や移動の際には便利だった。消費電力は150Wで、スチーム式としては小さい方だが、他の方式に比べると大きめではある。

 スチーム式の加湿器では、動作音とカルキのメンテナンスの2点が欠点として語られることが多い。

 まず、動作音については、お湯を沸かしているコポコポという感じの音がよく聞こえる。ただし、加熱容器の部分が深いためか、音は連続しており、途中で途切れることはない。一部のスチーム式加湿器では、加熱容器への水量が少なめで、水の移動に伴って音量が大きく変わったり、ときどきジュッという音が聞こえるものもあるが、そういうことはない。これを常にうるさいと思うか、ちゃんと動いているいる証と捉えるかは感覚の問題になってしまうが、特に静かというわけではないことは書いておく。


運転中は蒸気口に水滴がつく
 メンテナンスが必要になるのは、水道水に含まれるカルキやミネラル分が蒸発して、加熱容器の部分に付着するためだ。今回は1週間ほどしか使用していないので、お手入れについては、いまのところまだ必要はない。しかし、取扱説明書では「必ず一週間に一回以上お手入れをしてください」とある。このメンテナンス作業は、スチーム式加湿器には避けられないことである。

 ただし、これについても加熱容器の部分に手が届きやすいことから、それほど手間にはならないと推測できる。また、加熱容器が深く、容器の容量不足による過熱から自動停止を招くという事態が起こりにくそうなのも心強い。とりあえず、水の交換時には付着状況をチェックすることをお勧めしたい。

 逆にスチーム式のメリットである、水を煮沸することによる清潔な蒸気や、高温を利用したアロマポッド機能などは、この製品でも享受できる。アロマ機能については、蒸気が出るノズルの先に、ちょこんと載せる形のアロマトレーが付属しているので、そこにアロマオイルを垂らせばよい。火を使うタイプのアロマポッドよりも安全なので、試してみることをお勧めする。

 この低価格なスチーム式加湿器は、デザインや機能面で特記するような特徴はない。しかし、購入しやすい低価格と、基本機能に徹したシンプルさによって、使ってみれば意外なほど魅力的な製品になっている。とりあえず、加湿器というものを試してみたいという人が、加湿器のメリットとデメリットを知るための素材としてもお勧めしたい。





URL
  ツインバード工業
  http://www.twinbird.jp/
  製品情報
  http://www.twinbird.jp/product/skd974/
  国民生活センターの発表資料「ペットボトル加湿器の安全性」
  http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20051107_1.html
  加湿器関連記事リンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/air.htm



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2007/12/14 00:03

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