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やじうまミニレビュー
貝印「ヘルシーミンサー」

~自分で挽いた安全な挽肉を食べる
Reported by 安部 陽子

貝印 「ヘルシーミンサー」
 原材料を偽装していた食肉加工業者のニュースは、少々のことではお腹を壊さない私にも少なからず影響があった。食品を買う時、この表示は本当なのだろうかと疑問を持つようになったのである。これまで食の安全性に無関心だった私でもこうなのだから、家庭の食を預かる主婦はもっと気を揉んでいるに違いない。

 安心できる食材を、といっても、できることは限られている。そこで、いつもスーパーで買っている挽肉を、ミンサーを使って、自分で作ってみることにした。挽肉は、ハンバーグや、コロッケ、ミートソーススパゲッティなど幅広い料理で使用する。決してムダなことではないだろう。

 私の中で、ミンサーは重く、洗いづらいというイメージだったのだが、プラスチック製のものもあるようだ。購入したのは貝印の「ヘルシーミンサー」である。メーカー希望小売価格は2,940円。Amazon.co.jpでは2,380円で販売されていた。


自分の手でハンドルを回して、挽肉をつくる

 ミンサーは、肉や魚をミンチにする道具である。同じような用途で使うフードプロセッサーと比べると、ミンサーは電気を使わない。ちょうど、コーヒーミルのように手でハンドルを回し、肉を挽いていく。

 ミンサーは、テーブルにしっかり固定してから使う。一般的なミンサーは合金製でできており、テーブルに挟み込んで固定するが、このヘルシーミンサーは本体がプラスティック製で本体の底の吸着盤で固定するようになっている。

 本体は、約17×10×22cm(幅×奥行き×高さ)の大きさで、スクリューやカッターなどの部品を装着すると重さは約1kgだ。


本体パッケージ
本体に、ハンドル、材料押さえ、スクリュー、カッター、キャップ、ディスク(2種類)が付属する 本体の大きさは約17×10×22cm(幅×奥行×高さ)、付属品を装着すると重さは約1kgほどだ

 組み立て方は、本体にハンドルを取り付け、本体の筒の部分にスクリューを差し込む。スクリューの先端に、カッターと、穴があいたディスクを順番にセットし、上からキャップを被せて固定すれば、準備完了だ。

 ディスクは細目と粗目の2種類が付属する。ディスクの穴の大きさで、挽肉の細かさが変わるのだ。カッターの刃は分厚く、すりつぶすといった感じのものである。

 使う前に、まず本体の裏側にある吸着盤をきれいに拭いておく。この吸着盤が、作業を行なうテーブルと本体をしっかり固定してくれるのだ。

 本体を平らなテーブルの上に置き、吸着盤レバーを左から右の「LOCK」に回すと、ミンサーはテーブルに吸い付いたようにしっかり固定される。


まず、本体の背にハンドルを取り付け、スクリューを差し込む スクリューの先端にカッターの刃を手前にしてセットする
カッターの上にディスクを置く

ディスクの上からキャップをして固定する 吸着盤レバーを右の「LOCK」に回してミンサーを固定する 吸着盤レバーを「LOCK」にした時の吸着盤のようす。凹んでテーブルに吸いつく

 本体が固定できたら、次は肉を挽く作業だ。4cm角に切った材料を投入口に入れ、材料押さえで上から押しながら、片方の手でハンドルを回す。材料がスクリューに絡まって伸ばされながら先端に向かい、カッターですりつぶされ、ディスクの穴から外に押し出されて挽肉になる。

 使い終わって洗う時は、食器用洗剤で水洗いする。食器洗い乾燥機に入れることはできない。


ハンドルを回す力が必要、手間もかかる。でもミンサーだけのメリットも

 さっそくミンサーで挽肉を作ってみた。材料を投入したあとは、上から押さえておくのに、少し力が必要だ。

 材料がスクリューの奥に入ると、今度はハンドルを回す方に力がいる。片手では足りず、両手でハンドルを回さなければならない。

 お肉屋さんに聞いてみたところ、家庭用のミンサーは少し肉を凍らせて使った方がよいとのことだ。実際やってみると、カッターに絡まる肉のスジが凍っていると切れやすくなり、確かに楽にハンドルが回せた。


豚肉のブロックを挽く。まず、材料投入口に4cm角に切った豚肉を入れる 材料押さえで押しながらハンドルを回し、豚肉をスクリューに絡める 豚肉がスクリューの奥に入ると、だんだんハンドルが重くなる。脂肪分が多い肉だったので、できあがった挽肉も白っぽい

 できあがった牛肉の挽肉でメンチカツを作ってみると、これまで食べたどのメンチカツよりも、はるかに美味しい。塩と胡椒のみの味付けなのに、牛肉とタマネギの甘さが広がって、その他の雑味はまったくないのだ。

 次に鰯をミンサーで挽いてつみれにしてみる。説明書に、魚や鶏肉、海老を挽くときは、皮、骨、背わたは取り除いてから、ディスクの細目で二度挽くとある。挽いてみると、魚の場合は肉を挽く時と違って、まったく力が必要ない。

 鰯のつみれはすまし汁にしてみる。包丁でたたいて作ったつみれと違い、粒が均等なので舌触りがとてもよく、他の材料を混ぜていないのにフワフワしていて、これも美味しい。

 使い終わって洗う時は、ミンサーの内側は油分がべっとり付着しており、丁寧に洗わなければ落ちない。付属の部品は洗いやすいのだが、本体はこれ以上分解できず、スポンジが入りづらい筒の中など、油分が取れるまで、何度も繰り返し洗う。もう少し洗いやすくなる工夫がほしい。


鳥のもも肉を挽く
こちらは牛肉の赤身。牛肉はスジがカッターに引っかかることが多く、少し肉を凍らせてから使うと作りやすかった

鰯を挽く。まったく力をいれずに挽けた 使い終わった後の様子。材料の油分がミンサーの内側に付着する

 ミンサーの良さは、ミンチの食感や味を簡単に調節できることにある。

 食感の調節は2種類のディスクを使って行なう。ディスクの穴の違いを見るために、できあがった挽肉をそのまま焼いてみる。左から、スーパーで買った豚肉の挽肉、真ん中がディスクの細目、右がディスクの粗目だ。比べると、スーパーで売られている挽肉は、細目よりもさらに細かいことがわかる。

 しかし、付属品にもっと細い穴のディスクが必要になるかというと、細かくしたければ、細目で2回挽けばよいので、この2種類のディスクで充分だ。

 フードプロセッサーにはないミンサーのメリットは、粗目のディスクの方にある。大きな粒で均一に、挽くことができるからだ。ソーセージやシュウマイなどを作る時、細目よりも粗目の挽肉で食感を楽しんだりできる。

 味の調節は、材料にするお肉の種類や選ぶだけでなく、赤身と脂身の割合も工夫できる。ブタ肉のブロックとバラ肉を合わせてみたり、赤身が多い部分に脂肪を加えて調節するのだ。例えば、今回、メンチカツを赤身100%で作ったが、もっとジューシーさを増すために、次回は赤身80%、脂身20%にして作ってみようという具合である。


左から、スーパーで買った豚肉の挽肉、豚肉のブロックをディスクの細目で挽いたもの、ディスクの粗目で挽いたもの。ミンサーの良さは、挽肉の食感や味を自分で調節できることにある ミンサーの挽肉で作ったメンチカツ。とても美味しい。これは牛肉の赤身100%だが、脂身を足して挽けばジューシーさが増して、もっと美味しいと思われる ミンサーで作った鰯のつみれ。口当たりがとてもよい

手作りにこだわりたい時や、大量に挽肉を作る時におすすめ

 一般的なミンサーと比べるとヘルシーミンサーの使い勝手はとてもよい。デーブルに挟み込んで固定するミンサーは、テーブルに傷をつけてしまわないか心配になるのだが、このミンサーは吸着盤でテーブルに固定するので、テーブルを傷つけるということはない。しかもしっかり固定することができる。

 ただし、準備から片付けまで、多少の手間がかかることは避けられない。挽肉を手作りするだけならば、フードプロセッサーでも目的が達成できる。ミンサーは、プロセッサーほど速くはないし、手動でハンドルを回すには力が必要だ。使い終わった後の手入れもミンサーは洗いづらい。

 しかし、このミンサーは手間を省くために導入する機械ではない。手間を省きたいなら、それこそ、フードプロセッサーを使うか、そもそも挽肉を買ってしまえばよい。粗挽きか、細かく挽くか、脂身の配分をどうするかなど、味を工夫できる点に魅力がある。こだわり派にぜひ勧めたい製品だ。





URL
  貝印株式会社
  http://www.kai-group.com/



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2007/07/24 00:00

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