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家電製品ミニレビュー
携帯に便利な小型アイロン2機種を試す

~手のひらサイズのコンパクトアイロンの実力
Reported by 山口 真弘

ヴィトラミニアイロン「ミレ」と、山木「ミニドライアイロンデラックス」(左奥)。いずれも手のひらサイズの小型アイロンだ
 ズボンプレッサーを常備するビジネスホテルが増加したり、形状記憶シャツがごく一般的な存在となったこともあって、10年15年といったスパンで見ると、衣類にアイロンをかける需要はかなり減少しているように思える。筆者自身、新しくYシャツを買う場合は形状記憶のシャツの中から選んだりと、アイロンはなるべく使わずに済ませられるよう心掛けている。まあ、単に筆者の性格がズボラというだけの話だが。

 もっとも、たとえ形状記憶シャツでもシワがゼロになるわけではないし、ビジネスでの長期出張や海外滞在においては、アイロンが必要になることもしばしばだ。こうした場合に便利なのが、携帯に便利な小型アイロンである。今回はその中から、ヴィトラの「ミレ」と、山木の「ミニDRYアイロン」の2機種を選んで試用してみた。楽天市場での購入価格は、前者が1,890円、後者が4,515円だった。

 ちなみに、アイロンにはスチーム式、ドライ式といった方式の違いがあるが、今回紹介する製品はいずれもドライ式の製品である。つまり本体に水タンクなどはなく、単純にプレート面の熱だけでシワを伸ばすという構造である。また、底板はフッ素樹脂加工であることや、携帯用のポーチが付属している点も、共通の仕様だ。





ヴィトラ マウス型ミニアイロン「ミレ」

ヴィトラ「ミレ」のパッケージ。「マウス型」の名に恥じないブリスターパッケージを採用している
 ヴィトラの「ミレ」は、マウスの形状を模したミニアイロンだ。公称値によるとアイロン面の温度は約170℃。電源はAC100-240V、重量は165gとなっている。

 写真をご覧いただければ分かるように、パソコン用マウスと同等のコンパクトサイズで、手のひらにすっぽりと収まってしまう。パッケージもブリスターで、予備知識なしで本製品を見せられたら、本当にマウスだと勘違いしてしまう人もいそうだ。

 ただ、マウスのように軽い力で操作できるかというと、残念ながら違う。もともと本製品はスチーム式ではなくドライ式なので、シワがどれだけ伸ばせるかは、どれだけ強い力でプレスできるかに依存する。本製品の場合、筐体がコンパクトで重量もそれほどないため、本体の自重でプレスされることもない。

 なので、上から押さえつけるような姿勢で衣類をプレスしていく形になるのだが、後述する「ミニドライアイロンデラックス」に比べると、性能は明らかに劣る。ハンカチ類はなんとかシワを伸ばせても、Yシャツの襟などを整えるのは厳しい。素材にもよるが、あくまでも旅行用、それもハンカチや袖口程度のプレスにしか使えないと見たほうがいいだろう。製品のパッケージなどにも記されている通り、ちょっとしたパッチワークに使う用途であればよいかもしれない。


パソコン用のマウスとサイズを比較したところ 本体は手のひらにすっぽり収まるサイズ。なお、今回紹介する白モデルのほか、赤、青、黄のトリコロールカラーがラインナップされている
同梱品一覧。持ち運び用のポーチが付属

本体左右のボタンをプッシュすることで、底面のアイロン部がせり出す構造になっている 収納時はこれらを元に戻すことで、本体が1センチほど低くすることができる

 本製品の使い勝手に関して、どうしても気になってしまうのが、電源コードを接続するのが本体の後部でなく側面ということだ。本製品はスタンバイ時には本体を立てて置く構造になっているため、接地する本体後部には電源コードをレイアウトできず、側面に逃がす必要がある。そうした設計上の制限事項はたしかに理解できるが、実際に使ってみると取り回しの面で大いにマイナスであると感じる。

 また、ケーブルの被覆が硬いことも、この取り回しの悪さに拍車をかけてしまっている。このあたりの工夫次第で、もうすこし評価も変わったはずだ。本体サイズが小さい割に健闘しているとは思うのだが、いかんせん機能性よりもデザインや外見を優先した製品というのが率直な評価だ。


電源ケーブルは側面に取り付ける仕様。そのせいもあり、取り回しにはやや難がある
本体上部のクリアパーツは小物入れになっており、針と糸がセットされている。ちょっとした衣類の補修が行えるというコンセプトだが、実際に使われる頻度は低そうだ




山木「ミニDRYアイロンデラックス」

山木「ミニドライアイロンデラックス」利用時の状態。熱を持っている際はアイロン置きにセットするとよい
 次に紹介するのは、山木株式会社が発売している「ミニDRYアイロンデラックス」だ。前述の「ミレ」よりもひとまわり大きな携帯用アイロンで、アイロン面の温度は165~185℃とされている。電源はAC100-240V、重量は220gだ。スペックだけ見ると前述の「ミレ」とほぼ同等で、重さが若干増した程度だ。

 製品本体とアームの2パーツから構成されており、収納時はアームを取り外して本体を挟むようにして収納する。このアームはかなりしっかりした造りで、力をかけつつアイロン掛けができるよう工夫されている。荷重をかけながら衣類をプレスできることもあってか、前述の「ミレ」に比べると圧倒的にシワが伸びやすい。

 もっとも、ドライタイプでは限界があるのか、シワを完全に伸ばすというよりも、シワを目立たなくする、といった程度の性能でしかない。旅行用途ならまだしも、間違っても家庭用のスチーム式アイロンをリプレースできる存在ではない。単身者が自宅用に買い求めるのは避けたほうがよいだろう。


持ち運び時はアームを反転させてロックする構造
ヨーロッパ地域などで使えるC型プラグが付属
利用する際はアームを外し、底面に取り付けられているアイロン置きを外す

 ただ、例えばハンカチのシワを伸ばしたりといった用途であれば、じゅうぶんに日常使いに耐えうる製品である。霧吹きなどで衣類に湿気を与えながら使えば、効果はさらに高まるだろう。このあたりは使い道次第だと言える。

 ちなみに本製品の特徴として、アイロン置きが付属しており、本体を立て掛けられることが挙げられる。どのような分野においても、携帯用の製品というのは小型化にのみ目が行ってしまい、こうした使い勝手に直接関係する部分が省略されてしまうことがよくある。その点本製品はなかなか気が利いている。


アイロン置き(写真左)を外し、アームを逆向きに取り付ける
電源ケーブルは後部に取り付ける仕様




クリーニングサービスがない状況下に向いた製品。ただし過度な期待は禁物

 以上、2つの携帯用アイロンを比較したが、ドライ方式の限界もあり、スーツやYシャツなどシワを取るといった本格的な用途には向いていないと感じられた。せいぜいハンカチなどの小物類が関の山で、スーツやYシャツについてはそれこそクリーニングサービスか、ズボンプレッサーなどを使ったほうがよい。

 敢えて本製品の利用意義を探すなら、旅行用途、それも国内ではなくクリーニングサービスなどが使いにくい海外旅行用途だろうか。しばらく試用した限りでは素材との相性も感じられたので、旅行に出発する前にあらかじめテストされることをお勧めしたい。





URL
  ヴィトラ
  http://www.vitora.jp/
  ミレ 製品情報
  http://www.vitora.jp/product/miremain.html
  山木株式会社
  http://www1.tcn-catv.ne.jp/yamakiCo-Ltd/
  製品情報
  http://www1.tcn-catv.ne.jp/yamakiCo-Ltd/goods.htm



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2007/04/24 00:00

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