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やじうまミニレビュー
バンダイナムコゲームス「美味しんぼ DSレシピ集」

~美味しんぼの世界観が味えるレシピ集
Reported by 結城 涼子

パッケージ
 「美味しんぼ」と言えば、すぐ頭に浮かぶのが「究極のメニュー」と「至高のメニュー」の料理対決。最高の料理を決めるのがテーマなだけに、素材の良さや職人技の料理のイメージばかりが浮かんでしまい、マンガに出てくる料理を食べたいと思うことはあっても、「実際に自分で作ってみる」という発想は浮かばなかった。

 ニンテンドーDSで「美味しんぼ DSレシピ集」が出ると聞き、美味しんぼの料理を実際に作れるのか、とちょっと興味がわいた。今までも「しゃべる! DSお料理ナビ」や「健康応援レシピ1000 DS献立全集」などを使っていて、その便利さは実証済み。これを使えば家庭でも美味しんぼの料理が作れるかもしれない、と期待して購入してみることに。価格はヨドバシカメラで3,590円だった。

 基本的にはレシピ集だが、美味しんぼが題材なだけにマンガを楽しめるコーナーも用意されている。収録されたレシピにまつわる部分だけを電子書籍のように読める「原作ストーリー紹介」や、職の知識で海原雄山に挑戦する「クイズ 究極 VS 至高」、食材や料理器具について山岡士郎が解説する「美味しんぼお料理辞典」などだ。


タイトル画面
メニュー画面
レシピ検索

 まずはメインであるレシピ集を使って料理を作ってみることにした。レシピは全部で119種類。材料・調理方法・種類・ジャンル・難易度・所要時間・キーワードの7種類で検索できる。他にもレシピに迷った場合のために、海原雄山がお料理をお勧めしてくれる「おすすめレシピ」や、登場人物が今食べたいものを教えてくれる「あの人は何が食べたい?」なんて機能もある。

 レシピは全体的に家庭で作れそうなものが中心で、「これぞ美味しんぼ!」というような料理は少ない。もっとも、美味しんぼの料理でインパクトが強いのは、究極のスープとか究極の5大鍋とか高価そうなものばかりなので、家庭向けレシピには向かないのかもしれない。

 まずはメニューの中から難易度の低いものを検索。ただ、レベル1では「納豆の茶漬け」など手軽すぎる料理が中心だったので、難易度をレベル3に上げてレシピを再検索。私の中での美味しんぼは“鍋”や“丼”のイメージが強かったこともあり、今回のレシピは「つくね親子丼」にした。100品以上のレシピが載っているが、レベル1ではお酒のつまみ程度のものが中心で、毎日作る家庭料理の参考にするには少ない。


「にんにくスープ」。疲労回復にと生でにんにくを食べている野球選手へ「生では刺激が強すぎて体によくない」と山岡士郎が作ったスタミナ回復料理。おかげで野球選手はスランプを脱出
「目玉焼き丼」。IFEC(国際目玉焼き会議)のメンバーである快楽亭ブラックに頼まれ、山岡士郎が作った丼料理。器をアツアツに温めておくのがポイント 「うずめめし」。「夫が毎晩帰りが遅い」と浮気を疑う妻だったが、夫は妻が料理教室で覚えてくるよそいき料理に疲れてしまい、毎晩「おふくろの味」の居酒屋で食事をしていたのだった。そんな夫を家庭に戻すために山岡士郎が伝授したお酒を飲んだ後に最高の一品

原作の料理部分を一部だけ閲覧することも。十字ボタンやタッチペンで画面を操作する
「納豆の茶漬け」といった変わり種レシピも。粉末のお茶を使うところが美味しんぼならではのこだわり

二日酔いだらけの編集部を救った二日酔いの特効薬「魚のチゲ」
山岡士郎の母が作ってくれた思い出のほうじ茶。簡単そうに見えるが奉書紙を使って番茶を自分で焙じるという本格レシピ

 料理を選ぶ前には海原雄山が登場し、その料理の「ウンチク」を語ってくれる。作りたい料理を決定したら、山岡士郎の指示に従いながらまずは材料や器具を確認。それぞれチェック項目がついていて、材料や器具が用意できているかを確認しながら準備を進められる。準備が終わったら調理の前に手順をざっと確認できる。今回の「つくね親子丼」の手順は大まかに次のような流れだ。

(1) 鶏胸肉をミンチ状にする
(2) つくねのタネを作る
(3) 丼つゆでタネを煮る
(4) 卵を入れ、盛り付ける

 鶏肉は挽肉を買うのではなく、胸肉を自分でミンチにするというのが美味しんぼっぽいこだわりを感じさせる。つくねのタネは鶏肉と卵のほかに山芋を加えるとのことで、いつも食べているつくねとは違う料理ができあがりそうだ。


レシピの中から「つくね親子丼」を選択
海原雄山がレシピのポイントを解説
栗田ゆう子が材料を説明

料理中は山岡士郎が料理のポイントなどを説明
作った料理は採点やメモがつけられる

 まずは手順どおりに料理を進めていく。料理の説明も音声でしゃべってくれるが、アニメの声優の声などではなく、「しゃべる! DSお料理ナビ」と同じ機械的な声だ。美味しんぼなのだから、富井副部長のキンキン声を聞きたかった気もするが、数あるレシピをすべて録音するのは大変なのだろう。

 音声認識も対応しており、「戻る」「次へ」だけでなく「タイマー」や「もう一度」・「確認する」なども音声認識が可能だ。ただ、精度は他のソフトと同じくらいで、冷蔵庫の開け閉めや洗い物の音に反応してしまう。

 副菜や汁物を同時に作るようなレシピではなかったので、つくねを煮込んでいる時間に、山岡士郎のウンチクを読むことに。このソフトではレシピの説明のほかに、材料や器具に関しての解説がついているのだ。いかにも美味しんぼらしい機能だ。さらにレシピに関わる原作の一部を、調理中に読むこともできる。

 手順通りに料理を進め、2人分で卵を5個も使用した親子丼が完成。美味しそうではあるが、卵5個はさすがに摂り過ぎではないかと少し抵抗がある。至高のメニューだから仕方ないのかもしれないが。

 食べてみると、つくねのタネが鶏肉と卵、山芋だけでつくっているせいか、普通の親子丼と違って山芋の味が強く出ていた。料理を作った後には採点がつけられるが、鶏肉をミンチにしたり、山芋をするなど手間が少しかかるのと、親子丼というには少し違う料理に感じられたので、最後の採点は☆3つ。(☆5個中)


実際に調理。胸肉を挽肉にするのは大変なので、今回は鶏挽肉を購入
鶏挽肉に山芋と卵を入れて混ぜ合わせる できあがり。1人前で卵を5つも使う究極ぶり

 メモも残せるようになっており、次に作るときの参考にできる。美味しんぼのレシピでは難易度が高い気がするので、アレンジして家庭料理にしていくのもいいと思う。メモに「鶏胸肉をひき肉にして、たまねぎやしいたけを加えるといいかも」と書いておいた。

 一通り料理に使った後で、ゲームについている「クイズ 究極VS至高」をやってみたところ、問題がとても難しくほとんど正解できなかった。海原雄山に戦いを挑めるほどの知識がないとダメなのか。我が家で究極 or 至高のメニューが出せる日はほど遠い。

 ただ、マンガ好きの夫は初挑戦で初級をクリアしていたので、美味しんぼ好きなら楽しめるクイズかもしれない。また、間違えた問題もあとで解答をチェックできるので、料理の細かい知識も身につけられそうだ。

 レシピの数は100程度とあまり多くなく、おつまみのようなものを除いた料理のレシピはさらに少ない。材料も「カツオの塩辛」「ニョクマム」など、手に入れるのが難しい材料もある。


海原雄山がお勧めの材料を教えてくれる「おすすめレシピ」 登場キャラクターが食べたい料理をコメントする「あの人は何が食べたい?」。登場キャラクターは選べない 原作一部を読める「原作ストーリー紹介」。各レシピからでも原作を読むことができる

食の知識で海原雄山に挑戦する「クイズ 究極 VS 至高」
材料や料理器具について解説してくれる「美味しんぼお料理辞典」
美味しんぼお料理辞典のイメージ

 料理のイラストやキャラクターなどはふんだんにつかわれているものの、静止画とテキストが中心なので美味しんぼとしての印象は割と薄め。料理を失敗すると海原雄山が「この料理を作ったのは誰だ!!!」と怒鳴ったり、逆にうまくいったら「士郎の奴め……」と微笑むとか、原作のファンを楽しませるような要素も欲しいと感じた。

 家庭料理のレシピとしては実用性が低いと思うが、原作のイラストやキャラクターもふんだんに盛り込まれている。料理のレパートリーを増やすというよりも、美味しんぼの料理を実際に作って楽しみたい、という人向けのゲームだと感じた。

 実際にマンガで見たことのある料理を作ってみるのはなかなか嬉しいものだ。また、作り終わってから原作を読むのもまた楽しい。美味しんぼの世界観を味わいながら料理できるという点で、実用性重視の他の2つのDS用レシピソフトとは違った魅力があると思う。

(C)雁屋哲+花咲アキラ
(C)2007 NBGI
(C)雁屋哲/花咲アキラ/小学館ビッグコミックスピリッツ連載中





URL
  株式会社バンダイナムコゲームス
  http://www.bandainamcogames.co.jp/
  製品情報
  http://namco-ch.net/oishinbo/index.php

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2007/03/20 00:00

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