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家電製品ミニレビュー
象印マホービン「エアブリーズ PA-WA08」

~棚に置けるキューブ型空気清浄機
Reported by 本誌:伊達 浩二

エアブリーズ PA-WA08
 空気清浄機が置かれる場所は、まずリビングルームだったが、最近は各人の個室に置かれる場合も増えている。

 象印マホービンの「エアブリーズ PA-WA08」は、その需要に応えた製品で、これまでの空気清浄機とは異なったデザインと機能を持っている。それに惹かれて、昨年9月の発売直後に購入し、現在も使用しているのでレポートをお届けしよう。

 メーカー希望小売価格は21,000円だが、ヨドバシカメラでの購入価格は10,800円の10%還元と、当初からかなり安い設定になっていた。現在では1万円を切っているショップも多いようだ。

 PA-WA08は、リリース時にはホワイトとレッドの2色とされていたが、発売時にはショップ限定色としてブラックが用意されていたので、それを購入した。現在、ブラックはAmazon.co.jpでも販売されている。空気清浄機を買うのに、まず色から入るというのも、この機種ならではだ。

 この製品の特徴は、まずデザインにある。普通の空気清浄機は、幅と高さが大きく、平べったい形をしている。このデザインは、フィルタの面積とファンを大きくできるという利点があるが、反面、どのメーカーも同じような形に見えてしまう。

 PA-WA08は、240×235×245mm(幅×奥行×高さ)と、ほぼスクエアなキューブ(立方体)型をしている。象印は以前、空気清浄機に薄型デザインを持ち込んだメーカーだが、今回はまた新しい試みだ。

 キューブ型デザインの利点は置き場所を選ばないことで、自宅でも背の低い家具の上や棚に置いて使用している。床置きが当たり前だった従来の空気清浄機とは大きな違いだ。重量も約2.8kgに留まっているので、重いものが置けないガラス板の棚でも、なんとか置けている。


キューブ(立方体)型の本体
本体サイズは240×235×245mm(幅×奥行×高さ) 家具の上や棚に置いて使用できる

本体上部の噴出口
背面 側面の左側のパネルはセンサーのフタ

 PA-WA08が対応する部屋は8畳(13平方m)までで、この広さであれば最大風速時に30分で空気の浄化ができる。

 自動機能の充実も特徴だ。センサーは「花粉・ホコリ」と「光」を装備している。「花粉・ホコリ」は、それを検知したときに自動運転するためだが、「光」が面白い。これは、空気の汚れではなく、部屋の明るさを見ているのだ。具体的には、5lx(ルクス)以下が5秒以上続くと静音運転に切り替わり、15lx以上が5秒以上続くと、元のモードに戻る。つまり、就寝時に部屋を暗くすると、自動的に静音運転になり、夜が明けて部屋が明るくなると元のモードにもどって空気の汚れに対応してくれる。ついでに就寝時にはLEDも輝度を落とすようになっている。


操作パネル。「切りタイマー」ボタンを3秒間押すと、光センサー機能がON/OFFできる
 エアコンのフィルタ掃除機能が深夜に動作して睡眠を妨げる例を知っていたので、このスマートな動作には好印象を持った。逆にいえば、この製品は自動モードで24時間電源を入れっぱなしにすることを前提としている。これまでのパーソナル向け空気清浄機では、タバコを吸うときだけ臭い対策用に手動で電源を入れ、吸い終わったら電源を切るというタイプが多かったのだが、それとは一線を画している。

 もう少し自動モードについて見ていこう。自動モードには「標準自動」「静音自動」「花粉自動」の3つがある。「標準自動」はセンサーに従って急速/標準/静音/休止の4つの状態を選択して動作する。「静音自動」は急速がなくなって、静音/休止の2つだけになる。「花粉自動」は複雑で、急速を16分やって空気を浄化し、静音に移行する、その後は標準20分と静音40分のセットを繰り返し、36時間後に動作を停止する。

 ここで不思議なのは、なぜ36時間後に止まってしまうかだが、取扱説明書を読むと「運転を開始してから36時間操作しないと安全のため、自動的に運転を停止します」とある。ここから先は想像だが、本体の大きさが小さく排熱が進まないため、一定時間以上ファンを連続動作させると、本体内に熱がこもって動作に支障が生じるのだと思う。手動で急速/標準/静音を指定した際も、同様に36時間後に運転を停止する。

 というわけで、うっかり「花粉自動」モードや手動モードにしておくと、気がつかないうちに運転が停止してしまう可能性がある。基本的に「標準自動」状態にしておいて、2つのセンサー任せにしておくのが適切な使い方だろう。また、36時間後に停止というのはわかりにくいので、4時間後に「標準自動」モードに戻るというような設定の方が良かったのでないだろうか。


本体上部のフタの中には、フィルターが備えられている フィルターを外すと、内部のファンが確認できる 【動画】「標準自動」モードでの運転中のようす(WMV形式、約693KB)

 ちなみに、急速/標準/静音/休止の4つの風量のうち、急速と標準ではかなりうるさい音がする。また、ファンの振動にボディ本体が共振して、振動が棚に伝わってしまう。我が家のガラス棚の棚板は共鳴してしまうので、振動防止用のジェルパッドを敷いて使用している。もう少し本体内で防振対策をしてほしい。

 PA-WA08のウリである、就寝時に向けた光センサーによる動作切換はきちんと動作する。さらに要望を言えば、輝度を落とした状態でも、まだLEDが明るい。暗い状態が1時間続いたら、完全に消灯するような制御がほしい。ついでに言えば、ボタンとLEDも数が多すぎる気がする。自動運転を前提に、もっと減らすという方向も検討してほしい。ボディ単体で十分に目立つデザインであり、ほかの部分は寡黙にしてほしい。ディテールがうるさくない方がデザインも活きると思う。

 PA-WA08は、新しい分野に挑戦した製品で、日常生活から製品を発想するという象印の特徴がよく表われていると感じる。製品も、デザイン/機能の両面でよく考えられており、部屋に置くだけでも楽しい。ただし、本体の大きさの制限から、連続動作時間が36時間に限られていたり、本体に振動が出るなど、いくつかの制限もある。ぜひ、このコンセプトを活かして、より洗練された製品に育って行くことを望みたい。





URL
  象印マホービン株式会社
  http://www.zojirushi.co.jp/
  製品情報
  http://www.zojirushi.co.jp/syohin/comfortable/PAWA.html

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2007/03/02 00:03

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