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アーネスト「秘密を守りきります! パートII」

~手軽に使えるハサミ型シュレッダー
Reported by 本誌:正藤 慶一

秘密を守りきります! パートII
 個人情報が記載された紙を、細かく刻んで処理する「シュレッダー」は、プライバシーや情報の漏洩を防ぐために、現代において欠かせないものとなっている。オフィスにあるような大型のタイプから、CD/DVDドライブを粉砕する機能を備えたもの、個人用の小型タイプのものまで、その種類は多岐にわたる。

 その中には「ハサミ型シュレッダー」というものまであるらしい。どんなものか見てみたかったので、今回はそんな“ハサミ型シュレッダー”の「秘密を守りきります! パートII」を購入した。アーネスト株式会社が販売する商品で、Amazon.co.jpで1,980円だった。

 この商品、“シュレッダー”とはいうものの、一般的なシュレッダーのように、紙の投入口があるわけでもなく、切り刻んだ紙を受ける容器もない。というか、見た目はまるっきりハサミだ。

 一般的なハサミと違うところは、刃が1本ではなく、9本も連なっているところ。これで紙を細かくシュレッダーのように刻むというのだ。なお、用途は紙の裁断に限られ、CD/DVDには対応しない。

 本製品の姉妹品として、5枚刃の「秘密を守りきります!」、ミニサイズで子供用の5枚刃「私の秘密を守りきります ミニ」、クレジットカードやCD/DVDをカットする「データの秘密を守りきります!」というものもある。もちろん、全製品がハサミの形状をしている。しかし、このネーミングの一貫性を見ると、何だか“俺たちはハサミではない、シュレッダーとしてキミの秘密を守るぞ”という気概を感じてしまう。


パッケージにも“シュレッダー”と謳われている
9組の刃が連なっている
上から見ると、普通のハサミにしか見えない

カット方法は、「ストレートカット」と「四角カット」の2種類 裁断後には切りくずが発生するので、ゴミ箱か新聞紙を下にして使用するとよい

 さて、パッケージの裏には取り扱いの説明が書かれている。これによると、紙の刻み方は2種類あり、「ストレートカット」と「四角カット」に分かれる。「ストレートカット」はハサミを縦方向に1回切るだけで、「四角カット」はその名の通り、切りくずを四角形にする方法だ。

 ではまず「ストレートカット」から試してみよう。パッケージ裏面の説明には、「カットする紙の幅は約7cmにし、それを縦方向に切る」と書いてある。縦長のA4の紙を縦に2回、半分に折ると、幅が5.5cmとなるので、これをカットする。

 ところで本製品は、カットする力が9本の刃に分散されるせいで、厚めの紙や、紙が3本以上重なっていたりする場合は、とても切りにくい。そのため、折った紙をさらに半分に切り、2枚重ねの状態で切ることにした。

 カットを始めると、紙がサクサク切り落ちてゆくので、なかなか気持ちがいい。ただし、刃と刃の間に紙が挟まることがよくあるのは少々気にかかる。ちなみに、切り落とした紙を受ける容器のようなものは付属しないので、下には新聞紙を敷くか、ゴミ箱の上で作業をするようにしたい。

 切りくずは細長く、ゴミの容積は切る前と比べてコンパクトになった。しかし、くずをよく見てみると、横文字印刷の文書を横方向にカットしたため、印字した文字がある程度確認できてしまう。これは“秘密を守る”という観点からすると、あまりいただけないのではないか。

 ちなみに、A4用紙を横に2回折れば、横書きの文章を縦方向からカットし、読みづらくすることも可能だ。しかしその場合は幅が7.5cmとなり、この状態でカットを入れると、0.5mほど紙が切れずに余るので、カットを入れる回数が多くなるという問題点もある。


【動画】「ストレートカット」でカットしているようす(WMV形式、約631KB) 文字の流れに沿ってカットしたため、文章がある程度確認できる

 今度は、「四角カット」に移ろう。これは、紙を横からカットし切れ目を入れて、その後、縦から切ることで、切りくずを細かく四角形にするというもの。これには「ストレートカット」のような紙の幅の設定もないので、A4用紙をそのままカットしてみる。

 実際に切ってみると、「ストレートカット」よりも細かく裁断でき、パラパラを落ちるので、「ストレート」よりも、カット中の感触が良い。刃の間に切りくずの挟まりが少ないのも好印象だ。

 ただし、縦と横に2回切れ目を入れるため、「ストレート」と比較すると、カット時間が長くなってしまう。A4サイズをカットし終わるまでの時間を計測してみたところ、「ストレート」が1分6秒で、この「四角」が1分30秒という結果だった。

 しかし、時間を掛けただけあって、切りくずはとても細かい。これなら、文章はおろか、文字を認識することも容易ではないだろう。手間はかかるが、それだけの成果があった。“秘密を守る”という観点では、こちらの「四角カット」をお勧めしたい。


【動画】「四角カット」のようす(WMV形式、約2.5MBKB) 切りくずは約3mmの正方形になり、文字が確認しづらくなった

のりをカットして、きざみのりを作っているところ
 話はずれるが、カットしているうちに「これできざみのりを作ったら簡単だろうなぁ」というアイディアが浮かんできた。そこで、スーパーで焼のりを購入し、カットしてみたところ、これがぴったり。サクサク簡単にきざみのりができた。昼食のたらこスパゲティにふりかけ、おいしく食することができた。もちろんこれは説明書には書かれていない用法なので、使用の際は自己責任となることをお忘れなく。

 一般的なシュレッダーと比べれば、時間と手間がかかってしまうが、個人用途ではがきや封書を切る程度なら十分使用できる。文房具と一緒に小物入れに入れるだけで保管でき、また電力も一切要らないことを考えれば、手軽に使用できる一品といえよう。シュレッダーをお持ちでない方は、個人情報の漏洩を防ぐ第一歩として、購入されてみてはいかがだろうか。





URL
  アーネスト株式会社
  http://www.ar-nest.co.jp/
  製品情報
  http://www.ar-nest.co.jp/himitu%20prat2.html

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2007/02/19 00:00

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