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家電製品ミニレビュー
エレクトロラックス「マルチスチーマー Z370A」

~格安の大型スチームクリーナーの使い道
Reported by 本誌:伊藤 大地

マルチスチーマー Z370A
 スチームクリーナーと聞いて、その姿を想像できる人は、一体どのくらいいるのだろうか。スチームクリーナーとは、その名の通り、スチーム(水蒸気)で汚れを落とす装置である。掃除機のようなボディにボイラーを内蔵し、お湯を沸かして、発生したスチームを吹き付けるというわけだ。

 水蒸気の熱で汚れを落とすため、洗剤が不要なのが特徴。ヨーロッパでは一般的な掃除道具として市民権を得ているようだ。メーカーとしては、スウェーデンのエレクトロラックス、ドイツのケルヒャー、国産の東芝の製品が手に入りやすいようだ。

 あまりなじみがない存在だけに、どういった掃除に向いているのか知りたくなり、購入した。選んだのはエレクトロラックスの定番モデル「マルチスチーマー Z370A」。購入はAmazon.co.jpで、9,450円だった。


面倒な準備作業

 さっそく箱を開ける。箱形の本体からホースが伸びて、その先にT字型のヘッドがあり、まるで掃除機のようだ。アクセサリが豊富で、窓ガラス用のノズルや、便器のフチに使えそうな先の細いノズル、水を本体に注ぐためのカップや、じょうろなどが付属する。

 まず、スチームを生成しなければならない。本体中央にある水のキャップを取り外して、カップからろうとをつかって水を注ぐ。カップ1杯でおよそ500ml。本体には1.1Lの水が入る。満タンにした場合、最大35分、スチームを吹き付けることができる。

 カップ1杯分の水を入れて、フタを締め、電源ボタンを押すと、湯沸かし作業が始まる。説明書には、お湯を満タンにすると約10分かかるとあるが、今回は水を半分しかいれていない。およそ4分で、赤い湯沸かし中を示すランプが消え、準備完了となった。


本体セット
掃除機のようなT字型のヘッド
先の細いノズルなど、アクセサリが豊富

電気はお湯を沸かすときだけしか使わない

 操作は非常にシンプルだ。安全スイッチをスライドさせ、ホースの途中にあるレバーを握るとスチームが吹き出す。ちなみにワットチェッカーで消費電力を計測したところ、電気を使うのはボイラーでお湯を沸かすときだけのようだ。定格消費電力は1,200W。実測値は1,120~1,140Wといったところだ。

 スチームを吹き出すときは、電力を消費しない。タンクの内圧が高くなっているため、レバーで弁を開けるだけで、スチームが外に吹き出すようになっているのだ。


赤いランプが消えるとスチームの準備が完了。緑色は電源のON/OFFを知らせる 手前のレバーでスチームを噴出する。真ん中のボタンは誤動作を防ぐ安全スイッチで、先端はアタッチメントを取り換えるためのもの 【動画】実際にスチームを噴出してみた(WMV形式、約2.6MB)

サッシの汚れが簡単に落ちる

 まず、ガラス戸のサッシに溜まった汚れを落としてみた。ボタンを押したままの状態にすると、ノズルからスチームが吹き出す。サッシの溝に、2~4cmくらいの距離からスチームを吹き付けると、予想以上に汚れが良く落ちる。水圧と、温度によってこびりついた黒い汚れが浮き出る感じが見て取れる。

 汚れ自体は、スチームの水分とともに浮き上がるだけなので、割り箸にぞうきんの切れ端をくくりつけた自作の「スキマ掃除棒」で、吸い取ってやると、溝がすっかりキレイになった。

 ただ、スキマ掃除棒を突っ込んだだけでは、ここまでキレイにはならなかっただろう。こうした泥汚れには、十分効果があることがわかった。


掃除する前のサッシ 【動画】サッシの汚れをスチームで掃除している様子(WMV形式、約2.6MB)

風呂場のカビ、水アカは苦手

スチームを生成するため、付属のろうととカップを使って本体のタンクに水を入れる
 次は、風呂場の掃除に投入した。雨が長引いた今年の梅雨のせいで、我が家の風呂場はタイルの目地や、ドアのパッキンがカビっぽくなっていた。そこを、スチーマーで一掃しようと考えたのだ。

 普段から、マメに掃除をしているので、びっしりカビが生えた箇所はないが、隅の部分にどうしても赤カビや黒カビがうっすら生えるのは、避けられない。

 さっそく、スチームを当てるのだが、サッシのときよりもかなり苦労した。

 決して無力なわけではないが、かなりしつこく当てて、ようやくカビが浮き出す、といった印象だ。純粋にカビを落とすことだけを考えれば、カビ専用の洗剤を吹きかけたほうが、おそらく楽だろう。

 浴室の鏡にも、スチームを当てたが、水アカも苦手なようだ。石けん受けを取り付けた吸盤の跡も、なかなか取れない。

 いろいろと試しながら、10分強は浴室にいただろうか。ふと気づくと、スチームのせいで浴室が高温多湿になっていた。しつこくスチームを当て続けたせいだ。マンションの浴室で窓がないので、換気扇を回し続けているのだが、それも追いつかない。

 ヘタをすると、カビを取るどころか、さらにカビを増やす環境を作ることにもなりかねない。高温多湿な日本では、使う場所や季節も考慮に入れた方が良いようだ。


レモン汁併用で水回りがキレイに

 最後に、台所の水回りの掃除に使ってみた。落ち具合は、汚れの性質によって異なるようだ。たとえば、調味料のシミだとか、シンクの傷に発生しかけてるサビのようなものは、スチームを当てるとすぐに浮き上がる。あとは、水をかけるか、ふきんでサッと拭くだけで汚れは落ちる。

 やはり、水アカはスチームではなかなか落ちない。至近距離からしつこくかけ続けていれば、徐々に薄くなっていくことは確かだが、ちょっと効率が悪い。水アカを落とす効果があるクエン酸を含んだレモン汁や、あるいは専用の洗剤を使うと、ずっと楽になった。試しに、台所用の洗剤を一吹きして、スチームをかけると、おもしろいように、水アカが取れていく。金ダワシでゴシゴシこするより、よっぽど楽だ。


自動車保有者にオススメ

コード部分。掃除機のようなコードリールは用意されていない
 使ってみてわかったのは、サッシのレールや、タイルやレンガの目地に詰まった汚れなど、泥系の汚れにはめっぽう強いことだ。吹きかけて、水を流すだけで十分な掃除になる。油系の汚れも熱で“浮かす”ことができるので向いている。

 使い勝手の面では、日本の掃除機のように、コードリールがないので準備・片付けのハードルがやや高いが、それを除けば、ボタンが多すぎることもなく、非常にシンプルな作りで使いやすい。

 自動車との相性は良さそうだ。ガレージに置きっぱなしなら、コードを毎回巻き取る必要もないし、水をジャブジャブ使わなくても済む。車のホイールをピカピカに磨き上げたら、さぞ気持ちいいだろう。ガレージと自動車を持っている人にぜひ勧めたい。





URL
  エレクトロラックス
  http://www.electrolux.co.jp/
  製品情報
  http://www.electrolux.co.jp/household/products/z370a/


2006/10/25 00:07

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