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パナソニック、火力が強いIHヒーター搭載のホットプレート


同時発表の炊飯器(左)と、KZ-HP2000
 パナソニックはIH(電磁誘導)加熱を用いたホットプレート「KZ-HP」シリーズ2機種を6月15日に発売する。希望小売価格はいずれもオープンプライス。店頭予想価格は、専用の鍋が付属する「KZ-HP2000」が35,000円前後、鍋を省いた「KZ-HP1000」が28,000円前後。

 熱源にIHヒーターを用いたことにより、ムラなく、速い加熱と、より強い火力となった点が最大の特徴。IHヒーターは中級クラス以上の炊飯器やクッキングヒーターにも用いられているが、ホットプレートに搭載されるのは同社の製品では初めて。鉄板を外せば、卓上のIHクッキングヒーターとしても使用できる。


KZ-HP2000
マイコン制御の操作パネル KZ-HP2000に付属する鍋

プレート表面にはディンプル加工が施されている プレートを外すと、卓上IHクッキングヒーターになる プレートの裏面には、IHヒーターに密着するよう円形のくぼみが付いている

 IHヒーターと、従来機で搭載していたシーズヒーターのもっとも大きな違いは火力。表面温度が220℃になるまで、シーズヒーターでは約11分かかっていたのに対し、IHヒーターでは5分半で230℃まで上がるため、予熱の時間は半分で済むことになる。

 また、火力のムラも少なく、250℃設定においてシーズヒーターでは60℃の温度差があったが、IHヒーターでは10℃、180℃設定において55℃あった温度差が14℃になるなど、安定した火力が得られる。焼きそばの調理実演では、シーズヒーターの方のプレートは、麺や野菜、水を加えるたびに温度が大幅に下がっていたのに対し、IHヒーターの方は温度変動が少なく、両者の差が100℃近くになることもあった。


火力不足という不満も多かった 温度が安定しているのがIHヒーターの強み 焼きそば調理の実演。そばを蒸し焼きするため、水を注いだ直後には、両者の温度差は100℃を超えた

従来品のプレート。中央やや右に、加工に伴う溝がある。これが熱が逃げる原因となっていた 新製品のプレートは溝がなく、厚みもある 新開発のプレートで熱伝導率と蓄熱性が向上。火力アップにつながった

 もう1つの大きな特徴は、従来機比で1.2倍、「業界最大」となるプレート。これまではプレートを大きくすると、隅の方の温度が低くなり、温度ムラが生じやすくなるのが問題だった。新製品では熱伝導率を高めるため、発熱体とプレートを一体成形し、さらにプレートそのものの厚みを増すことで、ムラを軽減している。この大型プレートにより、お好み焼き2枚を横に並べて焼けるという。


従来品が使っていたシーズヒーター 新製品が搭載するIHヒーター プレートが大きくなっても温度ムラがない

調理例:おでん
調理例:串揚げ
調理例:焼きそば

予熱の速さを比べる実験。IHヒーターでは、1分弱でこれだけバターが溶ける シーズヒーターではあまり溶けていない

 温度制御にはインバータとマイコンを使用する。ON/OFFのみを切り替えるサーモスタッドに比べて、より精密な温度管理ができるようになった。動作モードは、90~250℃(7段階)の「ホットプレート」、75~1,400W(7段階)の「加熱」、140~200℃(7段階)の保温モードと「揚げ物」、煮物などをじっくり煮込むための「味しみこみ」の4種類。1分~9時間55分で設定できるオフタイマー、最大60分のキッチンタイマー機能も備える。

 本体サイズは511×351×54mm(幅×奥行き×高さ)。最大消費電力は1,400W。最大運転音は38dB。


 発表会では、料理研究家の若林三弥子さんが、牛肉に色とりどりの素材を巻いて、ホットプレートで焼く調理を実演。「火力が強いので素材のおいしさを活かせる」などと語った。


料理研究家の若林三弥子さん 牛肉にほどよく焼き目が付いている

ホームアプライアンス本部商品グループ 調理商品チームの川畑淳二氏
 なお、ホットプレートの新製品が発表会で紹介されるのは業界でも異例のこと。この背景について、ホームアプライアンス本部商品グループ 調理商品チームの川畑淳二氏は、「調査によると、(不況で)外食は減っているが、食材やお酒にかけるお金は増えているし、調理家電も好調だ。家庭で食事を楽しむ“内食”傾向が強くなっている」とした。同社はこの内食に関する情報をウェブサイトなどで配信し、調理家電群の拡販につなげるキャンペーン「おうちごはん」を4月1日から展開する予定。


不況の影響で外食が減少傾向 一方、食材にかけるお金は減っておらず、“内食”を楽しんでいる傾向が見られる 「おうちごはん」キャンペーンで調理家電の拡販を狙う




URL
  パナソニック
  http://panasonic.jp/
  ニュースリリース
  http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn090324-2/jn090324-2.html

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( 本誌:伊藤 大地 )
2009/03/24 15:36

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