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大清快 PDRシリーズ ムーンホワイト(上)、シャンパンゴールド
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東芝キヤリア株式会社は、業界トップクラスの省エネ性能を持つエアコン「大清快 PDRシリーズ」を、10月21日に発売する。価格はすべてオープンプライス。冷房時の出力が4.0kWのRAS-402PDRWの店頭予想価格は26万円。詳細は以下の表の通り。
品番 | 冷房能力 | 暖房能力 | 冷房時 適応床面積 | 電源 | 最小消費電力 | APF |
RAS-221PDR | 2.2kW | 2.5kW | 6畳 | 単相100V | 45W | 6.6 |
RAS-251PDR | 2.5kW | 2.8kW | 8畳 |
RAS-281PDR | 2.8kW | 3.2kW | 10畳 |
RAS-361PDR | 3.6kW | 4.2kW | 12畳 | 5.8 |
RAS-401PDR | 4.0kW | 5.0kW | 14畳 |
RAS-402PDR | 4.0kW | 単相200V | 6 |
RAS-502PDR | 5.0kW | 6.0kW | 16畳 | 90W | 5.5 |
RAS-632PDR | 6.3kW | 7.1kW | 20畳 | 5 |
RAS-712PDR | 7.1kW | 8.0kW | 23畳 | 110W | 4.5 |
同社のエアコンの最高級ゾーンに当たる製品。同社の調べによると、1世帯当たりのエネルギー消費のうち、約1/4がエアコンなどの空調が閉めており、さらに住宅の高気密化が進むことによって、強運転よりも弱~中能力での使用時間が増えているという。このことから、弱~中能力運転時の省エネ性能にこだわった。
まず、室外機のコンプレッサーに新開発の「デュアルコンプ」を採用した。これは、コンプレッサー内部にある2つのシリンダーのうち、低負荷時には片方だけを自動でストップするというもの。これにより、室温が設定温度に到達した小能力運転時の省エネ効果が向上。RAS-402PDRでの最小消費電力は、従来機種の40%減となる45Wとなった。同社では「扇風機並みの省電力」としている。なお、東芝の扇風機「F-LJ60X」の消費電力は43W(50Hz)。
このほか、熱交換器・ファンといった主要部品も効率化。RAS-402PDRにおける2010年の省エネ基準値は122%で、期間消費電力量を同社の11年前の機種と比べると、約32%の低減になるという。
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家庭の消費電力の1/4が、エアコンを含む空調機器で占められている
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高気密住宅が増えたため、強運転よりも弱~中運転を利用するケースが増えてきた
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新開発のコンプレッサー「デュアルコンプ」を採用
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弱運転中は、コンプレッサー内の2つのシリンダーの1つを自動で止めて、省電力運転を行なう
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デュアルコンプは室外機内部にある
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弱運転時では、従来機種ではON/OFFを断続的に繰り返していたが、PDRシリーズでは低消費電力を連続する。そのため温度変化も少ない
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最小消費電力は扇風機並みの45W。会場の展示では扇風機よりも少ない40Wで運転している姿も見られた
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消費電力を数字でリアルタイムに表示する“業界初”の「エネルギーモニター」
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どれだけ省エネができているかをわかりやすく示す機能として、本体正面に運転中の消費電力を数字でリアルタイムに表示する“業界初”の「エネルギーモニター」を搭載した。省電力運転時は緑色のマークも表示され、どれだけ省エネに貢献できているかを見た目で知ることができる。このほか、リモコンを操作することでり、これまで使用した積算電気代や、運転パワーを示す棒グラフも表示できる。
気流に関する新機能としては、室内のすみずみまで温風を届ける「ワイド気流」と、温風を送りたい部分だけに送風する「ピタッと気流」も採用。風向板の上下と左右を一体化した新機構を採用し、特に風向を斜めに設定した場合の風量の低下が抑えられるため、温風が到達する範囲は従来比で40%拡大した。また、上下の風向板を反転することで、足元への暖房、人に風が直接当たらない冷房も可能になるという。
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積算電気代やデュアルコンプの稼動状況も表示できる
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新採用のルーバー
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左右、上下のルーバーを一体化することで、空気の損失を低減。より強力な風が生み出せるようになった
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従来よりも、温風が到達する範囲が40%増えた
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また、暖房時におけるエアコンの問題点として、電源を入れてもすぐに温風が出てこない事があるが、本製品ではこれを解消するため「朝ダッシュ暖房」機能を搭載。これは、事前にリモコンを使って「朝ダッシュ暖房」を設定すると、設定時刻前にコンプレッサーを低速で回転させるというもの。熱交換器が温められるため、短時間で温風が短時間で吹き出るという。この機能についても、「デュアルコンプ」技術を搭載する。
室内機は全機種が790×242×295mm(幅×奥行き×高さ)とコンパクトで、10~13年前に主流だった機種との買い換えに対応する。
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あらかじめ熱交換器を温めておくことで、電源を入れてすぐに温風が出る「朝ダッシュ暖房」
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本体サイズは790×242×295mm(幅×奥行き×高さ)。10~13年前に主流だった機種との買い換えに対応する
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このほか、運転中や積算電気代、積算CO2排出量を表示する、リモコンの「おしえて機能ボタン」、空気中のウイルスや花粉、ハウスダストを捕集する「プラズマイオンチャージャー空気清浄&換気機能」、エアフィルターと熱交換器を自動で掃除する「全自動お掃除機能」といった、従来製品でも採用されていた機能も備える。
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東芝キヤリア株式会社 取締役社長 不破久温氏
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東芝キヤリア株式会社 取締役社長の不破久温氏は、PDRシリーズについて「当社の業務用大型・中型機器の技術と経験を合わせ、新しい製品として作り込んだ」と評価した。また、本製品の店頭予想価格は昨年の同タイプよりも1万円高くなっているが、これは熱交換器に使用する銅とアルミの「異常な値上がり」によるものと話した。
■URL
東芝キヤリア株式会社
http://www.toshiba-carrier.co.jp/
エアコン 関連記事リンク集
http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/aircon.htm
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・ 第5回:エアコンのスペック値「COP/APF」とは(2008/06/11)
・ 第7回:インバーターエアコンとは(2008/06/25)
( 本誌:正藤 慶一 )
2008/09/22 16:38
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