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eneloop 単一型(左)、単二型(右)
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三洋電機株式会社は、同社が販売するニッケル水素充電池「eneloop(エネループ)」に、単一、単二形の充電池を追加、9月12日より発売する。販売は1本単位でセット売りはない。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、単一形が1,700円前後、単二形が1,400円前後。
eneloopは自己放電特性を抑えたニッケル水素充電池で、購入後すぐに使用でき、また約1,000回の充電が可能な点が特徴。これまでは単三、単四形のみ販売されており、単一、単二電池で使う場合は、単三電池に別売りのスペーサーを取り付ける必要があった。しかし、使用できるエネルギー量が少なく、ユーザーからは「もっと長く使いたい」「スペーサーを装着する手間が面倒」という声があったことから、単一、単二形の開発に至ったという。
新開発の単一、単二形は、単三形から電池容量が増量。単一形では約3倍の5,700mAh、単二形では約1.6倍の3,000mAhになる。このため、長時間の使用に対応でき、スペーサーも不要となる。
単一、単二形は単三、単四形よりも高エネルギーを発することから、新たにPTC素子という電流保護素子を内蔵した。誤った使い方により電池がショートしても、電流保護素子により過大な電流が流れるのを防げるという。同社では本製品を「過昇温防止電池」と呼んでおり、子供が使うおもちゃ、または企業の業務用途にも高い信頼性で応えるとしている。
このほか、外装チューブは抗菌加工が施される。また、購入後すぐに使える、約1,000回充電できるといった、単三、単四形にあった基本的な性能も継承している。
なお、スペーサーの販売も継続される。
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従来は単三電池にスペーサーを取り付けて、単一型として使用していた
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電流保護素子「PTC素子」の動作イメージ。ショートした際に過電流を防いで、電池を保護する
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充電器「eneloop ユニバーサル充電器 NC-TGU01」。電池は別売り
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さらに、単一形から単四形のeneloopが充電できる充電器「eneloop ユニバーサル充電器 NC-TGU01」も、同時に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は5,000円前後。単一/二形のeneloopが4個、単三/四形が8個セットでき、充電状態を赤(容量50%未満)と青(容量50%以上)の2色で表示するLEDランプも搭載。充電が完了した後は、ランプが消灯する。
安全機能としては、満充電時の電圧を検知し、過充電を防いで電池にダメージを与えない「ピークカット方式」を採用。ホコリや異物が入るのを防ぐカバーも用意されている。
本体サイズは170×50×190mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約480g。充電時間は、単一形が約8時間半、単二形が約4時間半、単三形が約4時間、単四形が約1時間半。ただし、単三/四形で1つの充電ポケットに2個セットすると、充電時間は、単三形が約8時間、単四形が約3時間と長くなる。また、電池は別売りとなっている。
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「eneloop ユニバーサル充電器 NC-TGU01」の充電ポケット。正極を折りたたむことで、単一、単二型の両方に対応する
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こちらは単三、単四型の充電ポケット。2本ずつ投入できる
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電池の充電状態に合わせて、本体のLEDの色が切り替わる
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■URL
三洋電機株式会社
http://www.sanyo.co.jp/
eneloop
http://www.sanyo.co.jp/eneloop/
ニュースリリース
http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0808news-j/0808-1.html
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( 本誌:正藤 慶一 )
2008/08/08 17:02
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