パナソニック(松下電器産業株式会社)は、煮物と焼き物を同時に調理できるスチームオーブンレンジ「3つ星ビストロ NE-R3000」を9月1日に発売する。希望小売価格はオープンプライス。店頭予想価格は15万円前後。
近年のスチームオーブンレンジは、余分な脂や塩分を落とす機能などで、健康によい調理ができる機能が流行となっている。同社の「3つ星ビストロ」シリーズもそうした機能を搭載してきたが、同社の調査によると「通常モードより時間がかかる」、「通常のモードの方がおいしそう」という理由で、健康調理機能があまり使われていないという。そこで、健康と並んで根強いニーズがある調理時間の短縮に注目、新機能として搭載した点が特徴。
新機種では調理時間の短縮のため、本体天井の部分に新たに「光ヒーター」を設けた。このヒーターは立ち上がりが速いのが特徴で、運転開始後2分で庫内の温度が100℃以上に達するため、従来機で24分かかった鶏の照り焼きが14分(約40%短縮)になるなど、全体の調理時間を大幅に短縮した。また、遠赤外線・近赤外線、双方のヒーターから構成されるため、食品の外側、内側に十分に火を通せるという。発表会場では、鶏のグリル焼きの比較も実演展示されており、新製品で焼いた方は、皮がパリッと仕上がっていた。
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マホガニーレッド。正面パネルはシルバー調になっている
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ホワイト
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新搭載の「光ヒーター」
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遠赤外線と近赤外線、両方のヒーターを搭載する
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光ヒーターのユニット
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この光ヒーターを応用したのが、煮物と焼き物、焼き物と蒸し物など、異なる調理法を同時にこなす「合わせ技セット」と呼ばれる機能だ。グリルプレートを庫内上部に設置し、光ヒーターで焼き物を、下側ではスチームやレンジ機能で、煮物や蒸し物を調理できる。オーブン、レンジ、スチームという3つの熱源をフルに活かした機能で、鶏の照り焼きとかぼちゃの煮物を同時に作った場合、別々に調理するより約13分、調理時間を短縮できるという。合わせ技セットは、「肉&野菜」「魚&野菜」などのプリセットメニューで構成され、合計132通りの調理が可能。デモンストレーションでは、牛肉の香草焼きと温野菜を同時に調理し、出席者に振る舞われた。
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下が温野菜、上が牛肉の香草焼き
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牛肉が焼き上がった。しっかり焼き目が付いているが、火が通りすぎずちょうどよい
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温野菜
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従来品で焼いた鶏肉
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新製品で焼いた鶏肉。焼き色が違う
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鶏の照り焼きとかぼちゃの煮物を同時調理。家庭料理のレシピも豊富という
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できあがり
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使い勝手の面では、液晶画面を大きくした点が主な変更点となる。
一方、従来機から引き継いだ点として、本体底面に2つのアンテナを搭載し、カレーとご飯など性質の違うものを同時に温められる「ダブルアンテナ」機能を搭載。ダブルアンテナは、合わせ技セットにも応用されている。このほか、ダイヤルとボタン1つによるシンプルな操作体系や、辻調グループ校監修によるレシピ本が付属する点なども従来のビストロシリーズから継承される。
本体サイズは約509×468×414mm(幅×奥行き×高さ)、庫内寸法は約394×309×225mm(同)、庫内容量は30L。最大消費電力は1,420W。温度調節範囲は100~300℃。カラーバリエーションはホワイト、マホガニーレッドの2色。
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基本的な操作はすべてダイヤルとダイヤルの中心にあるボタンだけで行なう
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右が従来機。左が新機種。液晶が大きくなっている
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新機種のラインナップ。両サイドが下位機種の「NE-R301」
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なお、「合わせ技」機能や音声ガイドなどを省いた下位機種「NE-R301」も同時に発売される。店頭予想価格は12万円前後。
NE-R3000については、パナソニックグループのショッピングサイト「パナセンス」において、モニター販売も行なわれる。決められた範囲内で購入希望額を入札し、高額入札者から順に購入できるオークション形式。入札締め切りは7月28日13時となっている。
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機能比較図。下位機種には合わせ技メニューがない
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辻調監修のレシピ本も付属する
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■URL
パナソニック
http://panasonic.jp/
パナセンス
http://club.panasonic.co.jp/mall/sense/open/index.html
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( 本誌:伊藤 大地 )
2008/07/09 16:10
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