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松下、「世界一長持ち」ギネス認定の新型乾電池「エボルタ」


 松下電器産業株式会社は15日、「世界一の長寿命」とギネスから認定を受けた新開発の乾電池「エボルタ」シリーズを発表した。4月26日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は単一形2本パックが570円前後、単二形2本パックが420円前後、単三型4本パックが590円前後、単四形4本パックが590円前後。

 マンガン乾電池、アルカリ乾電池、オキシライド乾電池に続く、「第四世代」に位置づけられる新型乾電池。オキシライド乾電池と比較して、20~25%寿命が延びたことが最大の特徴。「世界一長寿命の乾電池」として、ギネスブックで有名な「ギネス・ワールドレコード」にも認定されている。


単三型/単四形のパッケージ 単一形/単二形のパッケージ
単三型のエボルタ

ギネス認定式も発表会中に行なわれた 「長持ち」は主要なニーズ
新世代の電池

 従来のオキシライド乾電池では、中電流域、大電流域などパワーが必要な電気製品においては、力を発揮したが、時計やリモコンなど小電流域の製品では、寿命が短くなってしまうという。

 一方、アルカリ乾電池やマンガン乾電池は、小~中電流域で力を発揮するものの、大電流域には向かず、電池の能力を存分に活かすには、用途によって複数の乾電池を使い分ける必要があった。近年、電気製品の省電力化や、これまで主要なアプリケーションだったデジタルカメラの電源がリチウムイオン専用電池に移行したことなどから、電流域を問わず、幅広く長寿命を得られる電池が望まれていた。

 使用推奨期限が5年から10年に延びたことも長寿命と並ぶ、エボルタのもう1つの特徴。より長期間、保管できるようになったことで、防災グッズや大量の買い置きにも向くという。


どの電流域でもオキシライドを上回る 電気機器の省エネ化によって、主なアプリケーションは中電流域に集まっている 幅広いアプリケーションで長寿命のメリットが得られる

 エボルタの「長寿命」、「長期保管可能」という2つの特徴は、構造から材料、工法に至るまで、製造プロセスを見直すことで実現した。乾電池はサイズが規格化されているため、内部の密度をいかに増やすかがポイントという。

 外装面ではエボルタでは外装面に従来品より17%薄くした素材を採用。また電池先端部の部品を簡素化し、内部を仕切るワッシャーを取り除くなどして、内容積を増やした。

 また、乾電池内部での化学反応の効率、スピードをアップさせるため、正極にオキシ水酸化チタンを追加、負極により微細化した亜鉛を採用するなど、材料の見直しも行なっている。さらに、製造工程において内部材料の充填密度をアップさせるなど、徹底した高密度化が図られている。


厚みを変えるなど、構造を見直した 内部材料も改良されている 改良ポイントは徹底した高密度化だ

松下電池工業株式会社 一次電池社 社長の黒河満氏
 松下電池工業株式会社 一次電池社 社長の黒河満氏は「今後、マンガンからアルカリへの移行が進んでいないアジア、中南米を重点地域として市場を開拓していく」と世界戦略を説明。現在、アルカリ乾電池の世界シェアは19%だが、2009年度に販売数を2006年度比で1.6倍にし、26%のシェア獲得を目指すという。

 一方、国内販売に関して説明したナショナルウェルネスマーケティング本部 高瀬 豊氏は「エボルタで2008年度に国内総需要の10%、2010年度に20%を目指す」と語っている。

 なお、従来のアルカリ乾電池、オキシライド乾電池も当面の間、並行して販売される予定。


2008年中に世界展開する 2009年にアルカリ乾電池の世界シェア26%を目指す

ロボットクリエイターの高橋智隆氏
 同社は近年、乾電池のプロモーションとして、乾電池を電源とした飛行機や自動車を作り、実際に動かすイベントを行なっているが、2008年はロボットで挑戦するという。ロボットクリエイターの高橋智隆氏と共同で、単三型エボルタ2本を背中に搭載した身長15cmのヒューマノイドロボットを開発している。詳細は明らかにされていないが、世界を舞台に、何らかのチャレンジを行なう予定という。


エボルタ
背中に2本のエボルタを搭載する




URL
  松下電器産業株式会社
  http://panasonic.jp/
  EVOLTA
  http://evolta.jp

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( 本誌:伊藤 大地 )
2008/01/15 17:04

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