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パナソニック、オキシライド乾電池の有人走行で時速100kmを突破

〜ギネス認定の世界記録を樹立

 パナソニック(松下電器産業株式会社)は、同社のオキシライド乾電池を使用し、人を乗せた車での走行実験を行ない、平均速度105.95km/hを記録した。

 松下電器が大阪産業大学との合同チームを結成。「OXYRIDE SPEED CHALLENGE(オキシライドスピードチャレンジ)」として挑戦したもので、8月4日に、茨城県自動車走行試験場で行なわれた走行記録会において、ギネス世界記録認定員の立ち会いのもと、公式走行記録とされた。

 オキシライド乾電池単3形192本を使用し、これを動力として、助走をつけた状態で、スタート地点を通過。風と勾配を相殺するため、1km以上の同一区間を往復し、その平均速度を計測した。記録は、「市販乾電池を動力とする世界最速の車」として、ギネス世界記録に登録される。


オキシライド乾電池で走る自動車 空気抵抗を避けるため、車高が極限まで低くされている
翼のない飛行機のようなボディ形状

車体後部に192本の単三型オキシライド乾電池を搭載する ドライバーは寝そべった状態で乗り込む レースカーのようなコックピット

車体後部には垂直尾翼もある ここに電池ケースをセットする 車内には身動きするスペースはまったくない

瞬間最高時速は122km/hに

【動画】ガレージから車両が出てくるようす(WMV形式, 977KB)
 午後2時過ぎから始まった走行会では、第1回目の往路は区間平均で109.22km/h、区間通過タイムで32秒96、瞬間最高速度は122km/hを達成。また、復路での挑戦も、区間平均102.68km/h、区間通過タイム35.06秒を達成。往復の記録をあわせたギネス認定記録としては、区間平均105.95km/hとなった。

 また、第1回目の往復の走行で目標の100km/hを越えたことから、第2回目の挑戦では、参考実験として、半分となる96本に乾電池を減らして挑戦。区間平均85.73km/h、区間通過タイム41.99秒、瞬間最高速度は96km/hとなった。

 「オキシライド乾電池の電圧の高さとともに、持続性を証明する記録といえる」(松下電器)としている。

 記録に挑戦した車は、車体材質にはCFRPとアラミドハニカムの合成素材を使用。重量は乾電池を含めて38kgとなっている。車体の全長は3300mm、全幅は780mm、全高は560mm。尾翼を含んだ全高は780mmとなっており、コクピットのドライバーはほぼ寝た状態となる。その状態で運転すると、ドライバーの体感速度は普通の車高の車に比べて3倍程度に達するという。

 ボディに使用されているCFRPは、鉄並の強度ながら鉄の5分の1の重量。アラミドハニカムは、防弾チョッキに使用される丈夫で軽量な素材だ。また、タイヤには、コンパウンドゴムを使用。路面抵抗を抑えるためタイヤの空気圧を普通自動車の約2倍に設定。低回転で高トルクを実現するため、モーターで後輪を直接回転させるダイレクトドライブ方式を採用したという。


かげろうの中、猛スピードで近づいてくる 【動画】1回目往路は最高速度で120km/hを超えた。カメラが追従し切れていない(WMV形式, 696KB) 【動画】記録達成が確実になったため、2回目は電池を96本に減らしてテスト。時速100km/hには届かなかった(WMV形式, 2.56MB)

走行後。記録が出たかどうか、モニターを見つめるスタッフ 1回目往路の平均時速は109.22km/hだった 復路の平均時速は102.68km/h。これで記録達成は確実に

ドライバーを務めた大阪産業大学工学研究科アントレプレナー専攻2年生・須藤隆さん レースクイーンも記録達成を祝福
記念撮影

 オキシライドスピードチャレンジは、6月11日から、松下電器産業と、ソーラーカー開発において世界的に高い技術力が持つ大阪産業大学による産学共同で、オキシライド乾電池を動力にした車でスピードの限界に挑戦することを目的にプロジェクトをスタート。松下電器がオキシライド乾電池を提供し、車体の設計、開発は、大阪産業大学が行なった。大阪産業大学は、ソーラーカーに関する国内外のレースでの優勝実績などがあり、ソーラーカーでのシルクロード横断にも成功している。

 松下電器は、2006年7月に、東京工業大学とともにオキシライド乾電池を動力とする有人飛行機に挑戦。オキシライド乾電池単3形160本を使い、飛行時間59秒、飛行距離391,4m、飛行高度6.11mの記録を達成し、財団法人日本航空協会から公式記録として認定されている。

 ドライバーを務めた大阪産業大学工学研究科アントレプレナー専攻2年生・須藤隆さんは、「第1回目の挑戦では、車内のスピードメーターは100km/hを越えていたので、500m過ぎあたりからいけると思っていた」と話し、「みんなのチーワークが発揮でき、努力が報われた。緊張したが、ドライバーとしての自分の仕事をやり遂げることに集中した」と語った。

 また、チームリーダーを務めた大阪産業大学工学研究科助手の村上雅享氏は、「毎日寝る時間を惜しんで作り上げてきたことが辛かったが、松下電器と大阪産業大学の全員が全力を出したことがすばらしい成果につながった」とした。

 大阪産業大学の籠谷正則学長は、「大学だけでは大きなことをやるのは難しいが、世界記録に挑戦するチャンスを与えられた。学生は大きな自信を持つことができ、すばらしい経験ができた。この成功を機会に、さらに大きなことにチャレンジしてほしい。また、これを機にオキシライド乾電池が何倍も売れることを期待している」と語った。


ナショナルウェルネスマーケティング本部・渥美正美副本部長
 一方、ナショナルウェルネスマーケティング本部・渥美正美副本部長は、「オキシライド乾電池で、新たな挑戦ができる日を迎えた。乾電池を通じて、夢、ロマンを刻み込み、将来に向けてすばらしい電池を開発していきたい」とコメント。

 オキシライド乾電池の開発者であり、今回のプロジェクトに協力してきた松下電池工業一次電池社乾電池ビジネスユニット商品技術グループ・岡田忠也主事は、「オキシライド乾電池はハイパワーを売り物にしてきたが、自動車で100km/hも出せるのかどうか、期待半分、不安半分だった。これまでにも、いろいろなものに挑戦してきたが、この気持ちを忘れずに開発に生かしたい」と語っている。





URL
  パナソニック(松下電器産業株式会社)
  http://panasonic.jp/
  オキシライド スピードチャレンジ
  http://oxyride.jp/2007/top.html
  大阪産業大学
  http://www.osaka-sandai.ac.jp/
  パナソニック、オキシライド乾電池による有人飛行に成功(PC)
  http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0718/pana.htm


( 大河原 克行 )
2007/08/06 00:02

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