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シャープ、吸塵速度2倍の加湿空気清浄機

~新気流機構と2つの除菌イオン発生装置を搭載

除菌イオン搭載加湿空気清浄機 KC-C150
 シャープ株式会社は、従来製品の2倍の速さで空気中のアレル物質やハウスダストを除去する機構を採用した加湿空気清浄機「除菌イオン搭載加湿空気清浄機 KC-C150」を、9月12日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は7万円前後。

 スピーディーな空気清浄をテーマとした、1時間当たり760mlの加湿能力を持つ加湿空気清浄機。同社の調べによると、空気清浄機の購入を検討している人の中では、ハウスダスト、生活臭、花粉に対する効果を求める声が多かったという。これらの対策としては、定期的な換気や掃除機がけ、拭き掃除が必要とされるが、「時間がない、手間がかかる、長続きしない」といった理由で実施されていないケースが多かった。

 本製品では、空気清浄のスピードを速めるために、新たに「ロング&ワイドななめ20°ノズル」という送風構造を設けたのが特徴。これは、ノズルの長さと送風口の広さを、従来製品比でそれぞれ2.5/1.5倍することで、風速をアップしたほか、本体の後方20度の角度に送風することで、風を壁に沿わせる「コアンダ効果」を生み出し、部屋全体に風が循環しやすくした。部屋を循環した空気は、本体背面の「背面グリッド機構」により、効率よく吸気される仕組みとなっている。

 これらにより、吸塵効率は従来製品比で約50%増、風量は約40%増となり、同社ではこの2つを合わせて、吸塵スピードが2倍になったとしている。


空気清浄機に求める機能としては、ハウスダスト、生活臭、花粉に対する効果を求める声が多かった 家庭でのハウスダスト対策は手間がかかるため、実際は行なえていないケースが多いようだ

ノズルを長く、送風口を広くすることで、送風をスピードアップさせた 斜め20度の角度から、本体後方へ送風する 風が壁に沿って流れる「コアンダ効果」によって、風を効率よく部屋内に循環させる。これにより、従来製品よりも吸塵効率が1.5倍になった

本体背面は、全面で空気を吸い込む「背面グリッド機構」となっている 【動画】空気を吸い込む風で、本体前面に備えた風車がくるくる回る(WMV形式、約365KB) 空気の循環具合を示す実演。風船は円を描くように動いている(WMV形式、約1.9MB)

 また、細菌・ウイルス・アレル物質を、イオンの力で分解する「除菌イオン」の発生ユニットを2基搭載した。カーテン・ソファーに染み付いた臭いを強力に脱臭し、ハウスダスト・花粉が衣類に付着する原因となる静電気を、従来製品より2倍のスピードで除去する効果があるという。同社ではこれを「ツイン除菌イオン」としている。

 さらに、使用した効果を確認できる機能として「ハウスダストモニター」を用意した。これは、本体に搭載されたホコリのセンサーが、空気の汚れ具合を検知し、本体正面のモニターで表示するというもの。従来製品では3段階だったのを、本製品では9段階としており、従来は「キレイ」と判定されていた状況でも、よりスピードを上げて吸塵する仕組みになっている。


除菌イオンを発生するユニットを2基搭載する 除菌ユニットは年々小型化している

空気の汚れ具合を示すハウスダストモニター 【動画】本体背面のセンサー付近でホコリを立てると、モニターのランプが、みるみるうちに空気の汚れを示す赤ランプへと変わってゆく(WMV形式、約998KB) ランプは赤/黄/緑の順に、9段階で汚い/キレイを示す

 加湿は、室内の湿度に合わせて加湿フィルターを回転し、タンク内から汲み上げた水で加湿するローター方式を採用。回転することでフィルター全体に水がムラなく行き渡り、従来のダンパー方式よりも加湿性能が持続するため、フィルターの寿命は、従来製品の2倍となる2年となった。また、加湿運転をしない場合は、フィルターは水に浸からない位置で固定されるため、乾燥状態を保って、いつまでも清潔に使えるという。

 本体背面の吸気部分には、3枚のフィルターを採用。外側から順に、約500μm以上のホコリが捕らえられる「ミクロンメッシュプレフィルター」、水洗いすることで脱臭性能が回復できる「洗える脱臭フィルター」、ダニのふんや花粉、ウイルスを99.9%以上除去できる「高性能集じんフィルター(制菌HEPAフィルター)」を装着している。なお、高性能集じんフィルターの交換の目安は5年とされている。


吸気部には3枚のフィルターが備えられる 左が本製品に採用されているローター方式。右は従来製品のダンパー方式 加湿モードを使用しない場合は、フィルターが水に浸からない位置で固定されるため、水に浸からず清潔さをキープできるという

 本体サイズは、398×288×627mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約11kg。適応面積は、空気清浄モードは33畳まで、加湿は21畳まで。最大消費電力は69W。タンク容量は約4.3L。

 なお下位機種として、1時間当たりの加湿容量が600mlで、除菌イオンが1基の「KC-C100」と、1時間当たりの加湿容量が450mlで、「ハウスダストモニター」などが省かれた「KC-C70」も、同時に発売される。価格はともにオープンプライス。店頭予想価格は、「KC-C100」が5万円、「KC-C70」が4万円。

 発表会に出席した、同社電化システム事業本部 副本部長 兼 空調システム事業部長の浅野 豊氏は、生活家電製品の開発テーマが、2000年以前は「簡単」「便利」「スピード」だったのが、それ以降は「環境」「健康」へと変化してきたことを挙げ、高齢化社会、メタボリック症候群、食への不安など、健康に関する問題が近年大きく採りあげられていることから、「今後は健康をテーマとしたものづくりを進めてゆく」との方針を示した。除菌イオンなどの技術/デバイスと、それらの機能を第3者機関によって検証する「アカデミックマーケティング」を基に、事業展開を行なうという。


KC-C100。カラーはベージュ系、レッド系、ホワイト系の3色が用意される KC-C70は、個人用途向けの製品。カラーはホワイト系、ブラック系の2色

シャープ株式会社 電化システム事業本部 副本部長 兼 空調システム事業部長 浅野 豊氏 除菌イオンなどの技術/デバイスの効果を、第三者機関によって検証する「アカデミックマーケティング」を行なうという




URL
  シャープ株式会社
  http://www.sharp.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.sharp.co.jp/corporate/news/070806-a.html
  空気清浄機関連記事リンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/air.htm

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( 本誌:正藤 慶一 )
2007/08/06 16:43

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