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日立、床面の状態に応じて運転を切り替える掃除機

~サイクロン式と紙パック式を同時発売

 日立アプライアンス株式会社は、床の種類や状態に応じて吸引力やブラシの回転速度をコントロールする「ごみハンターヘッド」機能を搭載した掃除機を、7月28日に発売する。サイクロン式の「ごみダッシュサイクロン CV-SL10」と、紙パック式の「パワースター CV-PL10」の2種類が用意される。価格はいずれもオープンプライスで、店頭予想価格はCV-SL10、CV-PL10ともに5万円前後。

 両タイプとも、“どんな床でもしっかりラクにゴミをとりたい”をコンセプトに作られた掃除機。同社が調査をしたところ、掃除機をかける際に強運転だけを使うユーザーが多かった。しかし、常に「強」で運転するのは最良の掃除方法ではなく、たとえば毛足の短いじゅうたんでは、回転ブラシに負荷が大きくかかるため、操作性が悪くなり、またフローリングでは、ブラシの回転速度が速すぎるため、せっかく掻き込んだごみやチリを前後に散らしてしまうなどの問題点があった。


サイクロン式の「ごみダッシュサイクロン」シリーズ 紙パック式の「パワースター」シリーズ

掃除機を毎回「強」で使用するのは、最良の掃除方法ではない たとえば、毛足の短いじゅうたんでは、回転ブラシに負荷が大きくかかり、操作性が悪くなる

 そこで、本製品では、ブラシ部分に「ごみハンターヘッド」という新機能を採用した。まず、ヘッド内の回転ブラシ用のモーターにかかる負荷を、本体内のセンサーが感知。本体のパワーを強/中/弱の3段階に自動で設定し、ブラシの回転速度も連動させる。これによって、フローリングやじゅうたん、床の凹凸など、掃除場所に合わせた運転を可能にする仕組みになっている。同機能は、操作部の「これっきりボタン」を押すだけで運転できる。そのほか、強/中/弱の切り替えボタンを使えば、手動での切り替えも可能となっている。

 また、ヘッド上面には、強/中/弱の運転を、それぞれ赤/オレンジ/緑色のLEDで表示するランプも搭載。運転中のパワー状態を目で確認できる。さらに、回転ブラシの両端には、ごみの集塵効果と自走性能を両立したという「ごみとり自走ブラシ」を搭載。従来製品よりも操作にかかる力を約20%低減し、楽に掃除できるという。


床を自動で検知する「ごみハンターヘッド」を搭載 パワーヘッドに流れる電流パターンを読み取り、運転の強弱、ブラシの速度をコントロールする 毛足の長いじゅうたんは「強」運転で、フローリングや畳など、モーターにかかる負荷が少ない場所では「弱になる」

運転は操作部の「これっきりボタン」を押すだけ 「ごみハンターヘッド」の制御の仕組み
ヘッドの裏面

運転の弱/中/強によって、ヘッドに点滅するLEDランプの色が変わる。写真は強運転時の赤 【動画】実際に運転しているようす。床や操作のストロークによって、運転モードが変わっているのがわかる(WMV形式、約2.1MB) 【動画】ヘッドの自走性能を、他社製品と競争するデモも行われた。動画の一番奥が「ごみハンターヘッド」で、ほか2つは他社製品(WMV形式、約662KB)

 フィルターには、従来機種より面積を30%広げた「大型HEPAブロックフィルター」を採用。捕塵性能が2倍になり、排気スピードを落としてホコリの巻き上がりを抑えるなどの効果を持っている。さらに、ハウスダストやアレル物質など、大きさが1μm以上の微細な粒子も、約99.9%捕らえられるという。

 そのほか、抗菌、消臭効果の高い「ナノポーラスゼオライト」という吸着剤も採用し、従来のナノチタンとの併用で、消臭効果も3倍にアップ。また、高性能フィルターを通して排気を行なったり、ダニやスギなどの25種類のアレル物質の活動を抑える「アレルオフ」機能も搭載。同社ではこれらを「ナノテク・スーパーアレルオフ除菌消臭システム」としている。

 なお、吸込仕事率は、サイクロン式の「CV-SL10」では570W、紙パック式の「CV-PL10」では590W。いずれも「業界No.1」の数値だという。

 サイクロン式の「CV-SL10」では、フィルター掃除機能として「Wブルッとエンジン」を搭載した。電源コードを引くと、ダストケース後面のフィルターを「ビートパネル」「スパイラルワイヤー」という部品が叩いたり弾くことで、フィルターが振動し、目詰まりの原因となる微細なチリを強力に落とすという。

 そのほか、ダストケースの立体フィルターには、新型となる「D型立体フィルター」を搭載。ごみを旋回して分離する旋回流には、従来の横方向に加え、縦方向にも旋回する「立体旋回流」を採用し、ごみと空気を強力に分離するという。また、ダストカップにティッシュを1枚つめることで、ホコリの舞い上がりを抑える「ごみダッシュ」機能を搭載。従来製品よりも、よりホコリの舞い上がりを抑えられるという。

 紙パック式の「CV-PL10」では、パックのホコリの舞い上がりを抑えた新型の「こぼさんパック」を採用。これは、紙パックを本体から取り外す際に、紙パックの吸込口にシールを貼って密閉できるというもの。それ以外にも高い捕塵性能と消臭効果があるという。


「大型HEPAブロックフィルター」を採用し、捕塵性能は従来機種の2倍になったという 【動画】他社製品との吸込力の比較。なお、ここではサイクロン式の「CV-SL10」を使用している(WMV形式、約1.3MB) 【動画】粉ゴミ5gを吸い込ませ、各製品ともフィルター掃除機能を稼動させたあと、再び吸込力を比較する実験も行われた(WMV形式、約2.6MB)

同社の調査によると、ゴミ捨て時のホコリを気にするユーザーは、サイクロン式でも紙パック式でも多かった 吸込口にシールで封がつけられる紙パック「こぼさんパック」を新たに開発した 【動画】「ごみダッシュ」と、他社製のサイクロン掃除機との、ゴミ捨て時に発生するチリ・ホコリの比較映像(WMV形式、約3.2MB)

 CV-SL10の本体サイズは、255×330×219mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は3.7kg。最大消費電力は1,000W。本体カラーは、シャンパン、アクアマリンの2色。

 なお、ごみハンターヘッドや、ナノテク・スーパーアレルオフ除菌消臭システムが省かれた下位機種として、サイクロン式の「CV-SL9」「CV-SL8」、紙パック式の「CV-PL9」も同時に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は「CV-SL9」「CV-PL9」が4万円、「CV-SL8」が3万円。

 日立アプライアンス株式会社 常務取締役 家電事業部長 石井吉太郎氏は、サイクロン式、紙パック式を同時に発売することについて「例年と違って、一気に掃除機の市場へ打って出よう、という日立の意気込み」とコメントした。また、昨年の新製品発表会で「シェアを25%伸ばす」と公言したものの、結果は21%だったことについて触れ、「捲土重来を期して、今度は25%を達成したい」と語った。


日立アプライアンス株式会社 常務取締役 家電事業部長 石井吉太郎氏 テレビCMには、イメージキャラクター「ゴミーズ」を起用するという




URL
  日立アプライアンス株式会社
  http://www.hitachi-ap.co.jp/
  掃除機 関連記事リンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/cleaner.htm

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( 本誌:正藤 慶一 )
2007/07/11 19:15

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