中部電力、夏期の節電協力を要請

~6月下旬から電力の需給状況をWebで公開

 中部電力は23日、夏期の電力需要が依然として余裕のない状態であることを明らかにし、平日昼間の節電を強く呼びかけた。

 中部電力は、首相の要請により浜岡原子力発電所を停止しており、夏期の電力供給量は逼迫している。今回、武豊火力発電所2号機の再稼働や、火力発電所の定期点検時期の変更などで、最大73万kWの供給力を積み上げた。

 しかし、夏期の最大需要予想である2,637万kWに対し、供給力は2,763万kWと余裕がない状態だ。供給力の予備率は安定供給の目安とされる8~10%に満たない4.8%に留まっている。

 中部電力では、60Hz地域にある他の電力会社へ応援融通を要請するなど、供給量の増加に努め、計画停電や使用制限を避けるとしている。

 今後は、電力需要が高まる夏の平日昼間を中心に、テレビCMや企業への個別訪問などで節電を呼びかけていく。とくに、月曜日から水曜日の13~15時については、電力需給が厳しい状態になるとみており、一層の節電を訴えていく。

 また、電力の需給状況については、6月下旬からホームページ上で公開する予定。すでに、東京電力がホームページ上での公開を行なっており、Twitterやニュースサイトなどで、広く情報が行き渡る体制ができている。

7月の供給力と供給予備率の推移。予備率を8%にするには、85万kW不足している





(伊達 浩二)

2011年5月24日 02:21