松下電器産業をはじめとする松下グループは、6月28日から7月13日まで、北海道千歳市の新千歳空港ターミナル2階センタープラザで、環境展示会「エコアイディアワールド」を開催。6月28日、オープニングセレモニーを行なった。
同環境展示は、新千歳空港の旅客ターミナルビルを運営する北海道空港株式会社が主催している「新千歳ECO AIRPORT 2008」(略称・ECO PORT 08)において、松下電器が特別協賛として行なっているもの。
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ECO PORT 08の会場となった新千歳空港
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内部は、サミット歓迎ムードが溢れかえる
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ECO PORT 08は、ターミナルの1階から4階までに、それぞれ展示会場がある
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テーマ展示コーナーでは、環境にまつわる課題などを提示
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それをわかりやすく説明している
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テープカットに臨む関係者
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北海道空港の岡眞則社長
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エコアイディアワールドの公開に先立って行なわれたECO PORT 08のオープンニングセレモニーでは、北海道空港の岡眞則社長が挨拶。「北海道洞爺湖サミットの開催まであと10日を切った。玄関口となる新千歳空港でもなにかできることはないかと考え、社内にチームを作って検討してきた。その1つとして、松下グループの協力を得て、今回の取り組みに至った。洞爺湖を訪れる各国の首脳や関係者に対して、歓迎の意を表すとともに、環境においてはなにが問題が、将来はどうすべきか、といったことを展示物を通じて勉強できる場となっている。一人でも多くの方に、展示物をご覧いただき、環境について勉強してもらいたい」とした。
エコアイディアワールドを含むECO PORT 08は、地元である千歳市の小学校が、授業の場としても利用する計画も明らかにされた。
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松下電器が行なっているエコキッズスクールの展示コーナー
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北海道でのキッズスクールに参加した子供たちも、この日会場を訪問した
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パナソニックキッズスクールキャラクター「ぴっくすくん」とも記念撮影ができる
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ECO PORT 08は、7月7日から9日まで開催される「北海道洞爺湖サミット」、および7月1日から10日まで支笏湖畔地域を含む千歳市において開催される「J8(ジュニア・エイト)サミット2008千歳支笏湖」の支援プロジェクトと位置づけられ、「一歩先のエコへ・・いま私たちにできること」をテーマに、「くらしのエコ」、「北海道のエコ」、「世界のエコ」の3つの観点から展示が行なわれている。
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3階にはシアターが用意され、ここで地球環境映像祭の参加作品を紹介する「アース・ビジョンin新千歳」を観覧できる
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また著名人のトークショーや航空会社による環境講座などの「エコポートフォーラム」が行なわれる
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地球環境写真展では、写真を通じて環境対策の重要性を訴える
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くらしのエコでは、くらしにおける身近にできるエコを、知恵、技術、活動などの観点から考えようというもの。ここに、松下グループが、日常の生活や企業活動における環境取り組みについて紹介するコーナーを設け、ジオラマを通じて分かりやすく紹介している。
北海道のエコでは、豊かな自然を有する北海道の環境を守る人々の各種活動や、体験プログラム「北海道エコツーリズム」などを紹介。人と自然との関わり、地域・社会の取り組みの在り方を紹介する。
世界のエコでは、世界各地の環境映像や写真を通して、国際的な協調・協働のありかた、世界への貢献を考える展示としたほか、北海道と世界各地を結ぶ航空事業や空港事業における環境への取り組みとして、国土交通省のクールプロジェクトなどを紹介している。
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一階の北海道エコツーリズムのコーナー
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クールアースアンバサダーからのメッセージの数々
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航空各社などが展示している「きれいな空へ~エコロジー・エアー」のコーナー。国土交通省も展示に参加している
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新千歳空港ターミナルビル2階センタープラザに設置された松下グループが展示する「エコアイディアワールド」では、松下グループが考える「商品のエコアイディア」、「モノづくりのエコアイディア」、「ひろげるエコアイディア」の3つのエコアイディアを紹介。理想のエコ社会として表現した巨大ジオラマと、同社の代表的な環境配慮製品を展示することで、環境への取り組みを訴求している。
これまで、同社では、東京・六本木の東京ミッドタウンで4月から展示したのを皮切りに、大阪、福岡、名古屋、仙台を巡回して、エコアイディアワールドを展示してきた。
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新千歳空港ターミナルビル2階センタープラザの様子
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エコアイディアワールドのジオラマ
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松下グループが考える理想のエコ社会を表現したジオラマになっている
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バスで各地を巡回するように、バスガイドがジオラマの説明を行なった
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会場には同社の環境対応商品が展示されている
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冷蔵庫や洗濯機などの生活家電も環境配慮製品として展示されている
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パルックボールプレミアは消費電力の実験セットと共に展示されていた
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パナソニックのコージェネレーションシステム
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クリーンエンジンが搭載された「エアロボ」
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松下電器産業・大鶴英嗣取締役
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松下電器産業・大鶴英嗣取締役は、「松下電器では、企業ビジョンの1つとして、地球環境との共存を掲げている。環境対応は、社会の一員として企業が取り組む必要最低限の要素であり、同時に製品の差別化にもなると考えている。松下グループのエコへの想いや取り組みを、こうした形で紹介できるのは光栄である。大きな街のジオラマを用意したのも、身近な形でエコを捉えて欲しいと考えたため。松下グループでは、このジオラマを全国の主要都市で紹介してきており、今回の新千歳空港での展示は、その総仕上げになる。沢山の人に見ていただきたい」とした。
また、松下電器産業環境本部環境企画グループ・中村昭グループマネージャーは、「環境に対する認識が高まるなかで、松下グループがエコに取り組んでいる姿勢を、エコアイディアワールドによる全国巡回によって、少しでも訴えることができたと考えている。最終展示場所となる新千歳空港では、国内外のサミット関係者や一般の空港利用者、北海道民に対して、松下グループの取り組みを知っていただく機会になるだろう」と、ECO PORT 08への参加の狙いを語った。また、今回の展示が終了したあとのジオラマ展示の有無や場所などについては、「現時点では未定である」(中村グループマネージャー)とした。
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2010年完成予定の新千歳空港国際線旅客ターミナルビルも環境配慮型の空港となっている
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新千歳空港では、松下電器の環境対応製品が当たるお楽しみ抽選会も行なわれている
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スタンプラリーも行なわれており、スタンプを3つ集めると毎日先着500人にエコバックをプレゼントする
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環境省の鴨下一郎大臣
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なお、ECO PORT 08のオープンニングセレモニーでは、来賓として、環境省の鴨下一郎大臣が挨拶した。
鴨下大臣は、「北海道洞爺湖サミットにあわせて、世界各国の関係者が、まず訪れる場が新千歳空港。その場において、環境を学んでもらえる場となる。また、国民が、環境に関する様々な問題点を、直接目に見ることができる場にもなるという点で、意義深いものである」としたほか、「北海道洞爺湖サミットが始まる7月7日は、クールアースデーに指定し、みんなで環境を考え、行動に移す日とした。七夕の日でもあることから、午後8時には、ライトダウンをし、天の川を見て、地球の環境対策について、自分たちができることを考えて欲しい。ぜひ、国民のみなさんに参加して欲しい」と呼びかけた。
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国土交通省東京航空局・坂場正保局長
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また、国土交通省東京航空局・坂場正保局長は、「国土交通省では、平成15年度から、ECO AIRPORTに取り組んできたが、全国的に見ても、新千歳空港は優秀な成果をあげている。冬の期間に除雪で作られた雪山を、夏場の冷房に利用するというクールプロジェクトに取り組んでおり、これにより冷房用エネルギーの削減に取り組んでいる。今後も、ほかの空港のモデルになるように期待している」と挨拶した。
■URL
松下電器産業株式会社
http://panasonic.co.jp/
新千歳ECO PORT 08
http://www.ecoport08.com/
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( 大河原 克行 )
2008/06/30 12:55
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