財団法人日本電機工業会(JEMA)は、2009年度の電気製品における生産・出荷の見通しを発表。白物家電(生活家電)の国内生産額は、前年度比で5.9%減となる1兆6,152億円という見通しを発表した。
同会では減少と見通した要因に「世界的な景気後退」を挙げており、特に上期は影響を大きく受けるという。特徴としては、白物家電全体でアウトイン(普及型・小型家電を海外で生産し、輸入すること)が拡大し、さらに2008年度の猛暑と比べ、2009年は平年並みの暑さと予想されることから、エアコンの需要が減少するとしている。
出荷額では、同比1.5%の減少となる2兆291億円で、2年ぶりに前年度を下回る見通しとなった。同会では、白物家電は生活必需品のため需要の増減幅は少ないとしながらも、景気の先行きは不透明で、今後の動向に注視する必要があると予測。また、オール電化住宅の普及や、大型・高機能機種への買い換え、家庭での食事が増えることによるキッチン家電の利用の増加に期待している。
同会では、2008年度の生産・出荷実績の見込みも発表。生産額では、同比1.6%減という1兆7,171億円、出荷額では、同比1.7%増の2兆603億円との見通しとなっている。2008年の特徴としては、夏の猛暑によりエアコンと冷蔵庫が大幅に伸びたものの、下期に入ると、需要減退による減産、出荷の減少が見られたという。
■URL
財団法人日本電機工業会(JEMA)
http://www.jema-net.or.jp/
2009年度 電気機器の生産見通し
http://www.jema-net.or.jp/Japanese/data/mitoshi/mitoshi_m.htm
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( 本誌:正藤 慶一 )
2009/03/19 17:08
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