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ジェームズ・ダイソンとDC26
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ダイソンは、A4サイズ1枚のスペースに収まるコンパクトなサイクロン式掃除機「DC26」シリーズ3機種を、4月10日に発売する。ラインナップの詳細は以下の通り。
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DC26 mortorhead complete
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DC26 turbinhead complete
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DC26 turbinhead entry
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製品名 | DC26 motorhead complete | DC26 turbinhead complete | DC26 turbinhead entry |
モーターヘッド | ○ | - | - |
クリーンエアタービンヘッド | - | ○ | ○ |
ソフトブラシツール | ○ | ○ | - |
フトンツール | ○ | ○ | - |
フレキシブル隙間ノズル | ○ | ○ | - |
本体サイズ | 205×320×266mm |
本体重量 | 3.35kg | 3.32kg |
希望小売価格 | オープン |
店頭予想価格 | 87,800円前後 | 81,800円前後 | 73,800円前後 |
日本市場専用に、本体のサイズを小型化した点が最大の特徴。従来機種の「DC22」が、255×397×292mm(幅×奥行き×高さ)なのに対し、205×320×266mm(同)まで小型化。体積比で40%減、底面積で35%減と、見た目でもはっきりわかるほどコンパクトになっている。発表会では、すでに発売されているDC22の筐体の中から、DC26が現れるパフォーマンスが行なわれるなど、徹底して本体の小ささをアピールしていた。
本体だけでなく、ヘッドも小型化。日本の住環境に合わせ、取り回しを良くするため、ヘッドとパイプをつなぐ関節部分に、ボール状の部品を採用し、細かい操作に対しても機敏に追従するようになった。小型化する一方、左右両端のギリギリまでブラシが届くようになっており、壁際の掃除などでも集塵性能が落ちないよう、配慮されている。
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mortorhead completeの実機
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turbinhead completeの実機
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turbinhead entryの実機
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真上から見たところ
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正面。ダイソンの掃除機のトレードマークであるクリアビンが強調されている
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クリアビン
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集塵方式には、従来機種同様、円筒状の本体の中で竜巻を起こし、ゴミやホコリを遠心分離する「ルートサイクロンテクノロジー」を採用する。「クリアビン」に溜まったゴミは、ボタン1つでフタが開き、ゴミが捨てられるようになっている。
なお、本体内にはHEPAフィルターを備えるが、製品寿命の間、洗浄や交換は不要。車輪のそばに付いているプレモーターフィルターは、2年に1度を目安に水洗いをすれば、交換は不要という。
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turbinheadのヘッド
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壁際のホコリも取れるように、ギリギリまでブラシを長くしたという
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手元のスイッチ。日本語表記で「入/切」と「強/弱」の2つのボタンがある
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コンセント
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パイプは伸縮可能。turbinheadは樹脂製、mortorheadはアルミ製となっている
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mortorheadのパイプ
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機構について解説するダイソン氏
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発表会には、同社の創業者で会長、開発部門のトップも兼ねるジェームズ・ダイソン氏が登壇。「私の若い頃は、テープレコーダーと言えば掃除機のような大きさだった。それをソニーの盛田昭夫が小さくして、新たな可能性を拓いた。テープレコーダーでもそうだが、得てして、小さいもののほうが性能はよい。DC26も小型化したからといって、まったく性能には妥協していない」と製品に自信を見せた。
発表会は、ダイソン氏自らが製品の詳細まで語る、同社ならではの形で進行した。
「部屋のハウスダストを吸うという、窓付きのヘッドは吸引力が落ちるし、イオンを放出する機能は、大量の空気を吸い込み、吐き出す掃除機には向かない。本体内で空気を循環させる掃除機は、5年前に現れたが今はない。国内メーカーがアピールするこうした機能を私は“マーケティング・ギミック”と呼び、ダイソンの掃除機から徹底的に排除している。大事なのは技術と、吸引力という本質的な性能。ほかのすべての要素は、その2つに従う」と、ダイソン流のものづくりについて語っている。
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ダイソンの掃除機は吸引力が落ちないことをデータを使って解説
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国内主要モデルと並べて、DC26の小ささをアピール
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フォトセッションではお茶目な一面も
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DC26に用いられている部品
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さらにダイソン氏は、「ダイソンに入った社員は、どこの部署であるかを問わず、入社してから2日間、ダイソンの掃除機を分解して、また組み立てる作業を経験してもらっている。こうして、技術と製品への理解を深めてもらうのだ」とも語り、技術へのこだわりをアピールした。
記者からは、現在、高級掃除機のカテゴリで流行となっている騒音対策についての質問も出たが、ダイソン氏は「騒音は非常に重要なテーマ。今回の機種もかなり静かになっているが、現在、さらに高性能なモーターも開発している。ただし、吸引力が優先、という考えは変わらない」と答えている。
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開発段階でのクレイモデル
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徐々にディティールが付け足され……
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最終的にこの形に
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■URL
ダイソン
http://www.dyson.co.jp/
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( 本誌:伊藤 大地 )
2009/03/13 17:53
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