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【2009 CES 照明編】
フィラメントを2つ搭載した“エコ”な白熱電球など


3E-Technologiesの白熱電球「ECO BULB」
 CESで照明器具を取り扱っているブースはとても少ないが、数少ない中のひとつ「3E-Technologies」社では、“エコ”をテーマとした白熱電球「ECO BULB」と「E-LAMP」を展示していた。

 白熱電球はランプ内部の「フィラメント」という素材に電流を流し、高温にして発光させる仕組みになっている。通常の白熱電球はフィラメントが1本だが、このECO BULBではこのフィラメントを2本搭載した点が特徴となる。

 フィラメントは、使用開始から1,000~2,000時間程度で燃え尽き、寿命となってしまう。同社によると、白熱電球の製造にかかるコストのうち、フィラメントの約15%程度でしかなく、残りの85%はガラス球や口金部分の金属、はんだなどに該当するという。そのため、明かりが点かなくなった白熱電球は、フィラメント以外のその他の部分がまだ使えるにもかかわらず、捨てられてしまっているとのことだ。

 本製品では、フィラメントを2本搭載することで、1つ目のフィラメントが寿命を迎えても、もう一方を使用することで、引き続き使用できるというものだ。このため、フィラメントが1本の白熱電球よりも 長く使用でき、省資源に貢献できるという。なお、フィラメントの切り替えは、口金の底部にある金属片を動かして行なう。価格も約1ドル25セント(約113円。以降も同じ)。


よく見ると、フィラメントが2つある 1つ目のフィラメントが切れた後は、一旦ECO BULBを取り外し、口金内部の金属板を回転させる

ランプが寿命を迎えたら、本体から取り外せる「E-LAMP」
 同じく、エコな電球としては「E-LAMP」があった。これは、ランプ部と口金部のベースユニットが分かれた電球で、ベースユニットにランプを差し込んで使用する。明かりが点かなくなった時はランプ部を取り外して、新しいランプに付け替えられるというものだ。
 ベースユニットにはスイッチがあり、ランプの「Hi/Low」が切り替えられる。Hiならランプは4千時間持つが、Lowなら4万時間も長持ちするという。また、ベースユニットの寿命も10年と長い。ややサイズが大きいため、取り付けられない器具が多そうなのが難点だが、何回でも取り替えが利くため、ECO BULBよりも資源の無駄遣いと購入コストの抑制に貢献できそうだ。

 日本では同様の製品「ぶんりくん」を日立と西友が共同で発売しているが、ぶんりくんは電球型蛍光灯なのに対し、E-LAMPは白熱電球(クリプトン電球)という違いがある。価格は未定で、7月頃発売される予定。

 もちろんこれらは白熱電球のため、消費電力は電球型蛍光灯よりも高い。また、2本のフィラメントで寿命が延びたり、交換できたりしても、ランプ自体の寿命は電球型蛍光灯の方が長い。電球型蛍光灯以上のエコにはつながらないかもしれないが、“非エコ”の代名詞として語られがちな白熱電球が、わずかながらも“エコ化”する道が残されているという点では、非常に価値がある製品といえよう。

 また、「ぶんりくん」のように、ランプ部分と口金部分が分離できる電球型蛍光灯「THE SMART LITE」も展示されていた。「E-LAMP」と同様に資源の無駄遣いと購入コストの抑制を狙った製品で、同社によれば、蛍光管の寿命は1万時間だが、口金部は5万時間の寿命があるとしている。本製品は蛍光管を覆うガラス球がないため、「ぶんりくん」よりもスマートな印象を受ける。発売中で、価格はランプ部が約2ドル(181円)、ベース部が4ドル(362円)。


「E-LAMP」と「ECO BULB」を見比べたところ。「E-LAMP」はかなり大きい 「E-LAMP」同様、ライト部と口金部が取り外せる「SMART LITE」




 国内メーカーで照明器具を展示していたのは、東芝とパナソニックの2社だった。

 東芝のブースでは、LEDダウンライト「E-CORE」の100Wタイプと60Wタイプが並んでいた。100Wタイプでは、白熱電球の消費電力よりも1/6抑えたのに加え、従来の約20倍となる4万時間の長寿命を両立させた点が特徴。既に日本で発売しており、春先にヨーロッパ市場でリリースされた後、アメリカでも発売される予定だ。

 パナソニックのブースでは、電球型蛍光灯の最新モデル「パルックボール プレミアQ」が展示され、省電力とエコロジーへの貢献をアピールしていた。なお、パルックボール プレミアQは、現在のところアメリカでは発売されていない。


東芝のブースでは、日本で発売されているLEDダウンライト「E-CORE 100」が展示されていた こちらは60Wタイプの「E-CORE 60」。2製品は今後、アメリカとヨーロッパで販売される予定だ 省エネ性能をアピールするパネル

パナソニックは「パルックボールプレミアQ」と白熱電球との省エネ性能の比較を展示。Eエコ技術をアピールした 「Pa-look Ball」と表記された、パルックボールプレミアQ。残念ながらアメリカ国内では発売されていない




URL
  3E-Technologies
  http://www.3e-technologies.com/
  東芝ライテック
  http://www.tlt.co.jp/
  パナソニック
  http://panasonic.co.jp/
  2009 International CES レポートリンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/event_ces09.htm


( 本誌:正藤 慶一 )
2009/01/10 17:53

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