株式会社的場電機製作所は、同社が1986年に製造した回転式のマッサージ器「アルビシェイプアップローラー」において、本来の使用方法とは異なる布カバーを外した状態で使用したことで、死亡に至る事故が3件発生したと発表した。同社では対象製品のユーザーに対し、布カバーを外したり、カバーが破れた状態での使用を絶対にしないよう呼びかけている。
「アルビシェイプアップローラー」は回転式の家庭用マッサージ器具。回転するローラーには出っ張りが付いており、この突起が幹部を刺激することでマッサージ効果が得られるというもの。通常は、ローラー部が直接触れないようにカバーが付いているが、3件の死亡事故はいずれもカバーを外した状態で首を施術していたという。その際に衣服がローラーに巻き込まれ、窒息のため死亡に至ってしまった。なお、取扱説明書には安全のためカバーを外して使用しない旨が記されている。
対象商品は「アルビシェイプアップローラー」と「アルビシェイプアップローラーII」の2機種。本体には商品名を記載したラベルが貼り付けられている。前者は1983年から1990年にかけて販売され、販売台数は約42万台。後者は1988年から1996年まで販売され、販売台数は約36万台。いずれも過負荷保護装置は搭載されていない。百貨店やスーパーの催事場などで販売された。
同社では、アルビシェイプアップローラーの販売台数が多く、また販売会社が既に倒産しているケースが多いことから、今回の注意喚起を発表。新聞に社告を掲載するなど、ユーザーに使用上の注意を呼びかけている。
なお同社では、「ロースーマルチリフレクサー」や「プチローラー」といった回転式マッサージ器具を現在も製造しているが、いずれも過負荷保護装置とカバー未装着時に運転を停止する装置がついているという。
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本体に「アルビシェイプアップローラー」または「アルビシェイプアップローラーII」と記されている製品が注意喚起の対象となる
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■URL
的場電機製作所株式会社
http://www.matoba.co.jp/
家庭用ローラー式電気マッサージ器の適正使用のお願い(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/dl/h1216-2a.pdf
( 本誌:正藤 慶一 )
2008/12/17 00:06
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