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庫内容量が602Lの「RY-6000」
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日立アプライアンス株式会社は、食品の酸化を防ぐ「抗酸化ビタミン」をチルド室に放出する高級冷蔵庫「R-Y」シリーズを9月24日より発売する。希望小売価格はオープンプライス。店頭予想価格は庫内容量が602Lの「R-Y6000」が34万円前後、543Lの「R-Y5400」が31万円前後。
R-Yシリーズは、同社の冷蔵庫「R-X」シリーズの後継機種で同社の冷蔵庫の最上位機種にあたる製品。主な特徴は、チルドルームの機能向上、開発の断熱材の搭載、ガラス素材の本体ドアの採用、冷蔵室庫内で3つの新機構の搭載、暖かいごはんをそのまま冷凍できる急速冷凍機能などが挙げられる。
● ビタミンで食品の酸化を防ぐ真空チルドルーム
従来機種でユーザーの満足度が高かった、「真空チルドルーム」を更に進化させた。これは庫内を密閉状態にして、低酸素状態にすることで、食品に付着する酸素を減らし酸化によって失われる栄養素を守るというもの。
R-Yシリーズでは、真空チルドルーム内に抗酸化ビタミンを放出する「ビタミンカセット」を新たに搭載した。抗酸化ビタミンが食品を酸化からガードするため、酸化によって食品から失われやすいDHAやビタミン類などの栄養素が、更に失われにくくなったという。また、食品の変色防止にも効果があるという。またビタミンカセット内には、「ナノテク除菌・脱臭フィルター」を搭載し、脱臭効果は従来の約3倍に向上した。
使える食品の対象も広くなった。従来機種では庫内気圧が約0.7気圧だったが、0.8気圧にしたことでこれまでは庫内に入れられなかったアルミ素材がパッケージの一部に使用されたヨーグルトなどの食品も収納できるようになった。
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「R-Y6000」正面
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従来機種で好評だった「真空チルドルーム」の機能が向上した「真空チルドV」が搭載されたのが特徴
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真空チルドルームに抗酸化ビタミンを放出する「ビタミンカセット」が搭載された
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庫内を真空状態にし、更に抗酸化ビタミンを放出することで食品の酸化を防ぐ
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庫内を密閉状態にして、真空ポンプで低酸素状態にする
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中の気圧を約0.8気圧に保つことで、従来機種では使用できなかったアルミ製のフタがついている食品も使えるようになった
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変色抑制効果もある
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ナノテク除菌・脱臭フィルターの搭載で脱臭効果も大幅にアップした
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庫内の真空チルドは密閉状態になっているため、開けるときに「プシュー」という音がする
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これらの改良により従来機種の真空チルドルームよりも、食品の栄養素の維持効果があがった。庫内で3日間保存した場合のイワシのDHA残存率は従来機種よりも約33%アップしたほか、ほうれん草のビタミンC残存率は約86%、鶏肉のアミノ酸残存率は約21%アップしたという。
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食品の酸化を防ぐという真空チルドVの原理
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ほうれん草の栄養素の維持効果
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鶏肉の栄養素の維持効果
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イワシの栄養素の維持効果
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真空チルドで保管したハムとチーズ(左)と、従来の冷蔵で保管したハムとチーズ(右)
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真空チルドに放出される抗酸化ビタミンを加えてから粉砕したリンゴ(左)、何も入れない状態で粉砕したリンゴ(右)
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● 省エネ性が向上した新開発の断熱材を搭載
省エネ性では、新開発の「フレックス真空断熱材」を新たに採用。内部のガラス繊維の残存水分量を軽減させ、繊維を点で接触させる「点接触繊維」を採用したことにより内部の真空度が向上し、断熱性能が従来に比べ約30%アップしたという。
またガラス繊維を内袋、外袋の二重でパックし、内袋が自由に動かせる構造にした。複雑な形状にも対応できるようになったため、本体底面の折れ曲がった形状に合わせて断熱材も加工した。
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「フレックス真空断熱材」の特徴
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二重パック構造にしたほか、内側の素材にはリサイクル素材を活用した
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二重パックにしたことで、曲げるなどの加工が出来るようになった。写真は本体底面に搭載されている断熱材の形状
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点接触の特殊繊維と、残存水分量を多くしたことで内部の真空度が向上。外側のカバーを破ると一気に中のガラス繊維がふくらむ
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発泡ウレタンと新搭載の断熱材の断熱効果の実証
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断熱材で使用されているガラス繊維は、リサイクルで回収したエアコンや冷蔵庫から容器や棚などの樹脂を材料として採用している。これにより製造工程で発生するCO2排出量は約40%軽減したという。
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断熱材で使用されているガラス繊維にリサイクル素材を使用している
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断熱材素材として活用されているのは冷蔵庫の棚板など
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棚板などのリサイクル品を加工した状態
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● 衝撃や汚れに強いガラス製の「クリスタルドア」
本体ドアには、自動車のガラスと同様の製法で作られた厚さ約3mmの「強化処理ガラス」を使用したクリスタルドアを搭載。従来の銅板のドアに比べ強度がアップし、約500kgの重さにまで耐えられるので、フライパンなどの固いものがぶつかっても表面がへこむことがないという。また、汚れに強いのも特徴。油性マジックなど従来の製品では拭き取ることの出来なかった汚れも水を含ませた布などで簡単に取れる。
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傷が付きにくく、手入れのしやすいガラス素材のクリスタルドアを採用
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左が新搭載のクリスタルドア、右が従来製品のドア
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ガラスは自動車の窓ガラスにも採用されている厚さ3mmの強化処理グラスを採用
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● 冷蔵庫の使いやすさを向上させる3つの新機構
使い勝手では「一番奥に手が届かない」、「小物が整理しにくい」、「中ビン類を入れにくい」などのユーザーの不満を重視し、3つの新しい機構を取り入れた。奥に手が届かないという不満には、最上段の棚には下側に中身を引き出せる「下がって届くん棚」、中段に引き出し式の「引き出せるん棚」をそれぞれ設けて、背の低い女性でも効率的に庫内を使えるようにした。
中ビン類が入れにくいなどの不満には、開き戸の内側の棚の高さを自由に変えられる「らく変えポケット」を新たに採用した。棚の側面のスイッチを押し上げるようにすると棚が簡単に外れて、従来よりも簡単に棚の配置換えができる。
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冷蔵室収納の不満点
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冷蔵室の奥の高い位置に収納しているものも取り出しやすい引き出し式の「下がって届くん棚」
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中段には奥の食品が取り出しやすいように「引き出せるん棚」を配置した
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ドア部分には棚の配置を簡単に変更できる「らく変えポケット」を搭載した
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冷蔵室に新しい機構を取り入れたことで背の低い女性でも使いやすくなったとする。写真は身長152cmの女性が奥の食品を取り出すところ。奥が従来機種、手前がR-Y6000
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「下がって届くん棚」は手前に引っ張ると引き出しが下がってくる
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引き出せるん棚は冷蔵庫の奥に収納した食品も楽に取り出せる
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見開きのドアに棚2段にらく変えポケットが搭載されている
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棚側面の取っ手を引っ張るようにすると棚が簡単に外れる仕組み
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● 暖かいごはんをそのまま冷凍できる急速冷凍機能
冷凍機能では、庫内構造と制御を改善し、マイナス40℃の吹き出し冷気とアルミトレイで冷気を循環させて食品を素早く凍らせる「デリシャス急冷凍」を搭載した。これにより温かいご飯の旨みを逃さずにそのまま冷凍でき、従来の冷凍後に比べると、抗酸化作用のあるポリフェノールの残存量も約10%向上した。デリシャス急冷凍は冷凍室の上段で使用できるほか、アルミトレイを移動すれば冷凍室の下段でも使用できる。
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マイナス40℃の冷気とアルミトレイで冷気を循環させる「デリシャス急冷凍」
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新搭載の高性能コンプレッサーによって庫内の制御が改善されたため実現した技術だという
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新たに開発された高効率のコンプレッサー
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デリシャス急冷凍で冷凍したタケノコ(右)、通常冷凍で冷凍したタケノコ(左)
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急速冷凍で冷凍した牛肉は通常冷凍と比べると肉汁が出ない
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定格内容量が602Lの「R-Y6000」の本体サイズは750×699×1798mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は109kg。冷蔵室の内容積は308Lで、そのうち真空チルドルームが14L。冷凍室は183Lで、野菜室は111L。本体カラーはクリスタルブラウンとクリスタルシルバー。
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常務取締役 家電事業部長 石井吉太郎氏
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会場では原材料の高騰による価格変動について、質問が集中した。これに対して常務取締役 家電事業部長 石井吉太郎氏は「昨年モデルよりも2~3万円価格があがったことは確かだが、それは一概に素材高騰による値上げではない。それよりもガラスドアの採用や、新しい機構の搭載などお客様に提供する付加価値の値段だと捉えてもらいたい。価格が高くなっても納得していただけるだけの機能を搭載している」とした。
なお、クリスタルガラスドアなどの機能を省いた下位機種4機種も9月25日以降順次発売される。詳細は以下の表の通り。
型番 | 庫内容量 | 冷蔵室(真空チルドルーム) | 冷凍室 | 野菜室 | 本体サイズ(幅×奥行き×高さ) | 重量 | 価格 | 店頭予想価格 | 発売予定日 |
RーSF60YM | 602L | 308L(14L) | 183L | 111L | 750×706×1798mm | 101kg | オープンプライス | 31万円前後 | 2008/10/1 |
RーSF54YM | 543L | 277L(12L) | 166L | 100L | 685×706×1798mm | 95kg | 28万円前後 |
R-SF50YM | 501L | 256L(10L) | 152L | 93L | 685×666×1798mm | 91kg | 26万円前後 | 2008/10/20 |
R-SF45YM | 451L | 232L(9L) | 135L | 84L | 685×626×1798mm | 88kg | 24万円前後 |
■URL
日立アプライアンス株式会社
http://www.hitachi-ap.co.jp/
製品情報
http://kadenfan.hitachi.co.jp/rei/release/200808/index.html
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http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/refrige.htm
( 本誌:阿部 夏子 )
2008/08/26 20:31
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