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【グッドデザインエキスポ2008】
取材記者が選ぶ「私のお気に入り」


 実に2ホールに渡って、所狭しとモノが並ぶグッドデザインエキスポ2008。その会場をくまなく回った記者が独断と偏見で選んだお気に入りをイベントレポートの最後にお伝えしたい。なお、記者はいずれもデザインに関しては素人であることをお断わりしておきたい。





“持ち運べるセグウェイ”ことトヨタの「Winglet」が欲しい!

Winglet TypeS
 こうした展示会に来る最大の醍醐味は、参考出品という形をとった、「ちょっと先の未来」を垣間見れることだ。

 今回、もっともワクワクさせられたのは、トヨタのモビリティロボット、「Winglet」だ。このWinglet、「コンパクトなセグウェイ」と言えばわかりやすいだろうか。自転車でもスケボーでもない、立ち乗り式の移動ロボットなのだ。セグウェイと全く違うのは、そのコンパクトさ。3サイズある中の一番小さなSサイズだと、設置面積がA3サイズ、重量は9.9kg。スーツケースで十分持ち運べる大きさ、重さなのである。街を隅々まで歩きたいのだが、体がついて行かない、なんてことは海外旅行に行くとよくあるが、こいつを持って行けたら、どんなに楽しいだろう。


この使用イメージを見ていただければ、いかに小さいかわかるだろう 左からTypeL、TypeS、TypeM 会場ではTypeLの実機デモが行なわれていた

 時速は6km、1回の1時間の充電で走行できる距離は、Sサイズで5km、上の2サイズで10km。このあたりのスペックを見ると、なんとなく未来への期待から現実に戻されたように感じてしまうが、このあたりも、きっと時間が解決してくれるだろう。

 実用化は「2010年代のなるべく早い段階」だという。2010年はもう再来年だ。思ったより早く、望んでいた未来がやってくるのかもしれない。(伊藤 大地)


URL
  トヨタ自動車
  http://www.toyota.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.toyota.co.jp/jp/news/08/Aug/nt08_045.html
  製品情報
  http://www.toyota.co.jp/jp/tech/p_mobility/winglet/index.html




“家電育ち”の省エネ自動販売機に、便利でエコな未来が見える

松下電器産業の自動販売機「NS-8W36 WSVCB」
 私のお気に入りは、松下電器産業の自動販売機「NS-8W36 WSVCB」だ。日本コカ・コーラとの共同開発によって生まれたものらしい。

 本製品の面白い点は、同社の家電製品で採用されている技術を用いることで、優れた省エネ効果を発揮しているところだ。まず、ドリンクを冷やす/温める機構には、エアコンや洗濯機でも採用されているヒートポンプ技術を採用。さらに、同社の冷蔵庫やエコキュートでも採用されている高効率の断熱材「U-vacua」を取り入れることで、保温性を向上。さらには、缶やペットボトルのサンプル表示をなくし、製品のイラストが描かれたパネルを導入し、そのライトアップには省電力のLED照明を使用するときたものだ。

 これら省エネ技術を導入することで、一般的な自動販売機に比べて、年間の消費電力を約40%も削減できるというのだ。

 海外からの観光客が日本の自動販売機の多さに驚く、というのはよく聞く話だが、よくよく近所を見渡してみれば、道端のあちこちに自動販売機が点在していることに気付く。昼間でも深夜でもドリンクを冷やし続ける自動販売機は、エコ的な観点なら単なる消費電力のムダとも思えるが、そのおかげで欲しいときにすぐアクセスできるという利点だってある。「便利だけどエコじゃない」という矛盾を抱えているのだ。

 自動販売機が抱える「便利≠エコ」という現代のジレンマを、生活家電分野で培われた省エネ技術が解消する、という図式はなかなかに痛快だ。エコでも便利でもあるという、贅沢な未来のライフスタイルを感じさせる製品だ。(正藤 慶一) 


ヒートポンプ、断熱材、LEDなど、生活家電の分野ではお馴染みの技術が搭載されている 一般的な自動販売機に比べ、年間の消費電力を約40%削減できるという 電子マネーに対応している点も見逃せない

URL
  松下電器産業株式会社
  http://panasonic.co.jp/




使いやすさが追求された、テトラポット型の消しゴム

サンスター文具「テトラポット消しゴム」
 会場を歩いていて痛感するのがデザインは実用性ありきのものであるということ。外観さえ良ければそれでいいというような製品は1つもない。生活の中でこれがあったら、ここがこうだったら、という願望を形にしてその結果生まれたデザインというものがほとんどだ。機能を伴う優れた製品こそがグッドデザインエキスポの予選を通過してくるのだろう。

 その中でも私が注目したのはサンスター文具の「テトラポット消しゴム」。消しゴムという身近にある製品ながら、そのデザインは海辺に転がっているテトラポットそのもの。製品が陳列されたスペースはさながら海辺の一角のようだ。カラフルなテトラポットが無数に転がっているその様を見るといかにもデザイン重視で考えられた雑貨のようにも見えるが、消しゴムとしての機能をばっちり兼ね備えた製品。

 その使いやすさは手に取るとすぐに分かる。テトラポットの形は意外にも手に馴染む形状で、持ちやすく滑りにくい。更に先端部分が尖っているため細かい作業にも向く。消しゴムは角が一番消しやすく使いやすい部分だが、テトラポット消しゴムはその使い心地を長時間提供してくれる。


凸ぶが4方向に出ているテトラポットの形は実はとてもバランスの良いモノ。転がったりすることなく複数が上手くからみあっている 凸部が細くなっているため細かい作業にも向く 審査員の「私が選んだ一品」にも選ばれている製品

 消耗品だけにいくら使いやすく、デザインが良くても高額なモノは手に取らないが、本体価格は120円。価格までもが実用的で、これならば色違いで複数揃えたくなる。

 デザインにこだわった製品というとなんとなく効果で大仰なイメージがあるが、機能を備えたデザインというのは120円の製品にもしっかり詰まっているものなのだ。使いやすさを備えた、生活に彩りを添えてくれる製品だ。(阿部 夏子)


URL
  サンスター文具株式会社
  http://sun-star-st.jp/


( 編集部 )
2008/08/23 14:58

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