ダイキン工業株式会社は、ヒートポンプとIH(電磁誘導)を組み合わせた業務用暖房機「パワ暖ヒート」2機種を11月1日に発売する。実売予想価格は冷房能力11.2kWのSPDH112Aが46万円前後、16kWのSPDH160Aが56万円前後。
エアコンの弱点だった暖房の立ち上がりと、ヒートポンプを使用したことによる省エネ性を兼ね備えた点が特徴の暖房器具。エアコンでは、ヒートポンプと呼ばれる仕組みを使って冷暖房を行なう。ヒートポンプは、省エネ性に優れる反面、暖房時に暖まりが遅かったり、外気温が低い時に効率が落ちるなど、冬場に弱いのが弱点とされていた。そこで、この製品では室外機の中に、第二の熱源としてIHヒーターを搭載。ヒートポンプのみでは暖まりにくい電源投入直後に、IHによる温風を吹き出すことで立ち上がりの遅さを解消する。立ち上がり後はIH運転を切り、省エネ性能に優れるヒートポンプのみの運転に切り替える。なお、ヒーパワフルな暖房が必要とされるシーンでは、IHを切らずに同時運転を続けることもできる。
ヒートポンプとIH、この2つの熱源を用いたこの仕組みを同社では「ハイブリッドヒート方式」と呼んでいる。外気温が2℃の場合でも、約3分で50℃の温風が出るという。
この商品自体は業務用だが、同社広報部によると「ハイブリッドヒート方式は、家庭用にも応用できる技術。検討を進めていきたい」としており、家庭向け製品への応用も期待される。
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エアコンに比べ立ち上がりが速い
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■URL
ニュースリリース
http://www.daikin.co.jp/press/2008/080702/index.html
ダイキン工業株式会社
http://www.daikin.co.jp/
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( 本誌:伊藤 大地 )
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