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トイレの銀の消臭元
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公正取引委員会は、小林製薬株式会社が販売するトイレ用芳香消臭剤「トイレの銀の消臭元」と、トイレ用芳香洗浄剤「銀のブルーレットおくだけ」、および詰め替え用の「銀のブルーレットおくだけつめ替用」について、製品パッケージに謳われていた除菌効果が、実際には得られないとして、景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)に違反すると発表。同社に対し、再発防止策を講じるなどの排除命令を行なった。
「トイレの銀の消臭元」は2005年11月から2008年2月、「銀のブルーレットおくだけ」と同詰め替え用は2007年9月から2008年2月まで発売されていた。このうち製品パッケージにて、前者は「銀イオンで除菌」または「除菌」、後者は「銀イオンで黒ズミを防ぐ」などの文言を記載していたが、公取委によると実際には除菌効果、または便器の黒ずみを防ぐ効果は認められなかったという。
公取委では、この件が景品表示法に違反するとし、小林製薬に対して排除命令を行なった。同命令では、実際のものよりも著しく優良であることを示す旨を取締役会にて確認し、再発防止案の策定と役員・社員への周知徹底、事実と異なる表示を今後は行なわないことを求めている。
小林製薬では2008年2月より、優良誤認にあたる可能性があるとして、「トイレの銀の消臭元」「銀のブルーレットおくだけ」など銀イオンを配合する15製品の自主回収を行なっていた。現在では、「除菌」という表示を省き、また「黒ズミの発生を遅らせる」のような文言を採用するなど、パッケージを変更したうえで、旧製品と入れ替えて販売を継続している。現在販売されている商品については、今回の排除命令には該当しない。
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銀のブルーレットおくだけ
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景品表示法では、一般消費者に対して、実際よりも著しく優良であることを示し、不当に顧客を誘引することについて、公正な競争を阻害するとして禁じている。
銀イオンを配合するトイレ用品では、アース製薬のトイレ用芳香洗浄剤「銀イオン+フッ素コートセボン」など4製品についても、行き過ぎた表示があったとして公取委より排除命令が下されている。
■URL
公正取引委員会
http://www.jftc.go.jp/
公正取引委員会:ニュースリリース
http://www.jftc.go.jp/pressrelease/20index.html
小林製薬株式会社
http://www.kobayashi.co.jp/
小林製薬:ニュースリリース
http://www.kobayashi.co.jp/info/t_080612.html
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( 本誌:正藤 慶一 )
2008/06/13 00:03
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