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オーラルB デンタプライド スマートガイド D305364X
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P&G(プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社)のブラウン部門は、専用のナビゲーションユニットで正しいブラッシングを知らせるシステムを採用した電動歯ブラシ「オーラルB デンタプライド スマートガイド D305364X」を発売した。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は19,800円前後。
ブラウンの電動歯ブラシでは最上位に当たる「デンタプライド」シリーズの最新モデル。同社によると、日本人の口内ケアへの意識・関心は年々高まっているものの、実際には30歳以上の約80%が歯周病・あるいは歯周病予備軍になっているなど、意識の高さが口内トラブルの改善には結びついていないという。同社はこの原因が、磨き方のクセによって正しい磨き方ができていないことにあると指摘。特に「ブラッシング時間が短い」「磨く箇所に偏りがある」「強く圧力をかけ、歯と歯茎を傷つけるようにゴシゴシ磨く」といったクセが、虫歯や歯周病などの発症につながっている点に注目した。
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口内のケアに関する意識は高まってきているが……
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虫歯や歯周病の減少には結びついていない
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同社では「磨き時間が少ない」「磨き場所に偏りがある」「強く磨きすぎ」を3大磨きクセとしており、多くの人がこのクセによって正しく磨けていないという
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そこで本製品では、電動歯ブラシ本体とは別に、ブラッシングのナビゲーションを液晶画面で表示するユニット「スマートガイド」を新たに追加した。このスマートナビでは、ブラッシングの目安となる2分をカウントダウンで表示する「2分間タイマー」、現在磨いている位置と次に磨く位置を知らせる「次ここサイン」、必要以上の圧力がかかった場合に赤いランプを表示して知らせる「圧力センサー」を搭載する。これらの機能により、適切な使用時間・圧力で磨き、また磨き場所の偏りを減らすことで、歯科衛生士が指導するような正しいブラッシングが実現できるという。
なお、スマートガイドにはBluetoothが搭載されており、本体の運転を開始すると、自動的にタイマーなどの各機能がワイヤレスで連動する。また、ブラシの交換時期や、現在運転中のモードを表示する機能も備えている。同社では本製品を、ナビシステムを搭載した「世界初」の電動歯ブラシとしている。
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手のひらサイズの「スマートガイド」が、正しいブラッシングを指導する
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ブラッシング開始とともに、スマートガイドの画面に目安となる2分のカウントダウンが開始される
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「次ここサイン」では、口内を4分割したアイコンで、次に磨く場所を知らせる
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歯に過度の圧力がかかると、警告表示を行なう「圧力センサー」
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これらのナビ機能により、歯科衛生士が指導するような理想のブラッシングができるという
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本体とスマートガイド間はBluetoothによる無線通信で繋がれており、運転の開始や停止などで連動する。ヘッドを強く押し付けると「圧力センサー」が作動し、液晶内に警告を知らせるランプが点灯する |
ブラッシングでは、従来製品と同様「3Dパルスアクション」を搭載。歯垢を毎分約40,000回の上下振動で浮かし、毎分8,800回転の左右反転運動で掻き出す効果があるという。また、ブラシをカップ型とすることで、歯を1本ずつ包み込み、歯垢が残りやすい歯と歯の間、歯と歯茎の境目といったところまで隅々まで磨く効果を狙っている。ちなみに「3Dパルスアクション」は、イギリスの国際医療評価機関「コクラン共同計画」より、手磨きよりも歯の表面の歯垢を除去し、歯肉炎を改善する効果があるとの評価を受けている。
運転モードは通常運転の「クリーン」と、デリケートな部分をやさしく磨く「ソフト」、歯茎用の「マッサージ」、ステイン(歯の着色汚れ)を取り除く「ポリッシュ」の4種類。本体液晶では充電残量を表示する。ブラシのアタッチメントには、歯垢をしっかりと落とす「フロスアクション」、スイテンを取り除く「ステインケアブラシ」、舌の汚れを取る「舌フレッシュナー」の3種類を同梱する。
本体サイズは45×240mm(直径×高さ)で、重量は181g。充電時間は12時間で、連続使用可能時間は約56分。
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電動歯ブラシ本体。グリップ部の液晶では常に電池残量を表示している
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上下左右の動きが特徴の「3Dパルスアクション」を引き続き搭載する
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通常のブラッシングでは、この「フロスアクション」を使用する。歯垢除去のほか、歯茎のマッサージ効果もあるという
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イギリスの国際医療評価機関「コクラン共同計画」より、手磨きよりも歯垢除去や歯肉炎の改善が見られるという評価を受けている
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P&Gのマーケティングディレクターのマリオ・スタイン氏は、新搭載されたスマートガイド機能について「まるで歯医者さんが家庭の洗面所にいるようにブラッシングをナビゲートしてくれる」と評価。さらに「従来品と比較しても飛躍的なブラッシング効果が最新の臨床結果から証明されている。我々はオーラルヘルスを改善し、口内トラブルを予防するための製品を提供することがミッションだが、本製品はその約束を果たすものであると確信している」と語るなど、自信を見せた。
発表会には、第一生命保険 日比谷診療所主任歯科衛生士で、NPO法人「歯と口の健康を守ろう会」の理事も務める深川優子氏が登場。深川氏は本製品について「口内ケアに悪影響を与える3点のクセを直すのが健康へのショートカットとなるが、診療所で我々歯科衛生士が患者さんに対して教えても、自宅ですぐにできるわけではない。スマートガイドなら、自宅でもクセを直すことが期待でき、とても画期的な機能だと思う」と述べた。
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P&Gジャパン、マーケティングディレクターのマリオ・スタイン氏
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第一生命保険 日比谷診療所主任歯科衛生士の深川優子氏。NPO法人「歯と口の健康を守ろう会」の理事も務める
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深川氏は磨きクセが口内に与える悪影響を、実際の写真にて紹介した。こちらは圧力を掛けて歯を磨いたことで、歯が削れてしまった実例
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こちらは「磨く箇所に偏りがある」というクセの実例。右利きの人は口の右側を、左利きの人は左側を磨き残すことが多いという
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発表会では、過去のブラウンの電動歯ブラシも展示されていた。写真はブラウンが量産化した最初の電動歯ブラシ「デンタル d1」
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■URL
P&G(プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社)
http://jp.pg.com/
ブラウン
http://www.braun.co.jp/
製品情報
http://www.braun.co.jp/products/oral/d30.html
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・ ブラウン、電動歯ブラシの有効性を訴えるイベント(2007/10/16)
( 本誌:正藤 慶一 )
2008/05/15 16:29
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