株式会社富士経済は、LEDや蛍光灯など、照明器具に関する市場動向をまとめた調査レポート「光源/照明市場実態・技術・予測 2008年版」を8日、公開した。インターネット上ではその要約が無料で閲覧できる。本文全編の価格は101,850円。
要約資料によると、2007年の白色LED光源の世界市場が、数量べースでは前年比22.2%増の110億個、金額ベースでは同6.3%増の1,700億円を超えたという。また、用途の約5割弱を占める液晶バックライト以外にも、一般照明や自動車への使用実績が増えていることから、「今後の主役を担う光源」と分析している。さらに2011年には、280億個(2007年の54.5%増)、3,000億円(同76.5%)の市場に成長するとの見通しを立ている。
次に、同社が「一般照明」とする、LEDを除く蛍光灯/白熱電球/ハロゲンランプなどの国内市場については、数量で前年比2.2%減の5億950万本、金額では同0.8%減の2,475億円と、前年を割りこむ結果となった。同社では2007年6月に改正された建築基準法の施行により、市場環境が悪化したことを原因としている。
蛍光灯市場に限ると、2007年は微増となったが、2008年は改正建築基準法の影響により住宅着工件数が伸び悩んだことから、数量ベースでは減少するという予測している。しかし金額ベースでは、一部の蛍光灯で価格が上場し、電球型蛍光灯の売り上げが好調なことから、微増するのではないかと指摘。さらに、白熱電球については「政府は数年以内に国内での製造・販売を中止する方針を打ち出すとみられている」としており、電球型蛍光灯やLED照明への置き換えが加速するとしている。
シーリングライトやペンダントライトといった、家庭のリビングやダイニングなどで使われる住宅照明分野では、改正建築基準法により住宅着工件数が減少し、金額ベースで前年比2.4%減の1,103億円となった。数量ベースでは、一般照明で同5.3%減の2億2,500万本となったが、多分散照明や間接照明などの流行により、白熱電球以外の光源では増加すると予測している。
また、住宅用照明としての有機EL市場が2010年に本格的に立ち上がるとも見通している。スタート時点では、価格は10万円程度に設定されるが、「1/3以下にまで下がれば」蛍光灯と競合できるとしている。市場規模は2011年で100億円とみている。
■URL
株式会社富士経済
https://www.fuji-keizai.co.jp/index.html
ニュースリリース(PDF)
http://www.group.fuji-keizai.co.jp/press/pdf/080307_08018.pdf
( 本誌:正藤 慶一 )
2008/03/07 17:45
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