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三洋、京都・高台寺で太陽電池を使ったライトアップイベント


京都・高台寺
 三洋電機株式会社は、京都・東山にある高台寺において、太陽電池を電源としたライトアップイベント「地球といのちがよろこぶライトアップ」を開催している。拝観料は600円。日没後から21時半まで受付し、22時に閉園する。会期は12月9日まで。

 高台寺は、豊臣秀吉の死後、妻ねねが秀吉の菩提を弔うため、1606年に開いた寺。例年、春と秋に期間限定で庭園のライトアップを行なっているが、今年はより環境に優しいイベントを目指し、三洋電機とタイアップ。クリーンなエネルギーを用いたイベントとしてリニューアルされた。境内の庭園や茶室、秀吉らの木造を収めた堂などをライティングしている。

 特徴的なのは、「方丈」と呼ばれる建物において、庭園や、門、壁をスクリーンとし、映像・音楽を組み合わせたライティングを行なっていることだ。白い石を敷き詰めた庭園に、腕時計の文字盤などに使われる蓄光石をちりばめ、およそ8分にわたって、「地球といのちがよろこぶ」をテーマにした映像がプロジェクターで映し出される。


太陽電池を積んだ自動車「Solar Vehicle」 「方丈」での映像も交えたライトアップ。庭の砂利に蓄光石が混じっており、星のように光っている 明と暗のバランスを考えたライトアップになっている

遺芳庵
高台寺の中でも中心的な建物となる「開山堂」 赤く染まった葉が、池の水面に映りこんでいる。紅葉の見頃は今月末頃とのこと

秀吉とねねの木像が祀られている霊屋 池ごしに開山堂を臨む 創建当時の姿を残す「傘亭」「時雨亭」

日が落ちるとかなり冷え込むが、人通りが絶えずにぎやかだ この季節が一番人出も多いという 高台寺は山の中腹にあり、京都市内を見下ろせる

【動画】映像の一部。幻想的な雰囲気を醸し出している(WMV形式, 19.1MB)

 映像は、2002年に日本・韓国の共催で行なわれたサッカーワールドカップのコンセプトデザインなどを手がけたデザイナー、東泉一郎氏によるもの。内容は、一滴の水から生命が生み出される過程を描きながら、「地球といのちがよろこぶ」イメージを影絵やコラージュなどさまざまな表現方法を駆使して表現したもの。映像には企業ロゴやコーポレートスローガンなど、PRの内容は一切含んでおらず、芸術性を追求したものとなっている。

 この映像によるパフォーマンスの電力を、太陽電池を搭載した自動車「Solar Vehicle」によりまかなっている。昼間、発電した電力を蓄電し、夜のイベントに使用。環境負荷を最小限にしているという。





 このプロジェクトを企画した同社ブランド本部 アドバンストデザインセンターのデザイナー、齋藤正輝氏に聞いた。


三洋電機 ブランド本部 アドバンストデザインセンター アドバンストデザイン部 デザインプロモート課 齋藤正輝氏
――高台寺と組むきっかけは。

 実は、最初に話を持ちかけていただいたのは高台寺さんのほうなんです。高台寺さんでは毎年ライトアップをやられていますが、環境のことも気にされていたようで。聞くところに寄ると、東海道新幹線から見えるソーラーアーク(編注:三洋電機 岐阜事業所にある大規模な太陽電池発電施設)を思い出して、それで三洋に頼んでみよう、ということになったようです。

――当初、人が集まる場で、エコをPRする活動なのかなと思っていましたが、実際に映像や演出を見てみると、PRというよりは作品として作り込まれているのが印象的でした。

 このプロジェクトをアドバンストデザインセンターが中心になってやると決まった時点で、「Think GAIAです、三洋電機です、エコです」とうるさく言う内容にするつもりはありませんでした。Solar Vehicleも見える場所に置いてありますし、三洋がやっているのはわかってもらえるだろう。他人に言われるより、自分で気づいてもらった方がずっと、心に刺さりますよね。ライトアップではむしろ、三洋が何を伝えたいのかを感じ取ってもらえるようにしたかった。

 しかし、私だけが作品を作るわけではありません。なにしろ、伝統のあるお寺さんですから、はじめはなにをしたらいいのか、なにができるのかまったくわかりませんでしたね。ところが、高台寺さんはすごくアグレッシブで「自由に企画してくれ」と言うんです(笑)。

 そこでまず考えたのは、お寺における光というものはなにか、とイメージすること。そこで浮かんだのは、ヒカリゴケだったり、蛍だったり、ぼんやりとした光だったんですね。昼間に光を当てておいた蓄光石を庭に散りばめたら、電気を使わずにぼんやりとした光を演出できる。そして、夜、それを照らすのは太陽電池で作った電気による光。「お寺の光」と「クリーンな光」が一本につながったな、これしかない、という感じです。

 LEDでガンガン照らすというのも考えましたが、やはりこれは、お寺の光ではないなと。

 映像を作る段になって、東泉さんにお願いすると「ぜひやらせてください」と乗り気になって頂いて。あとは、高台寺さんと東泉さんと、著名な庭師の北山安夫さんと、「光と闇」のバランス調整をしたりしながら進めていった感じです。

――苦労した点は。

 蓄光石がホントに光るのかとか、不安なことばかりでした(笑)。簡単に実験できないですから、オフィスで誰もいなくなるまで待って、夜中に蓄光石を床に散りばめて実験したりとか。もう、ここ数カ月、ずっとこれにかかりきりでしたから、やっと一息というところです。


――完成してみて、どうですか。

 うーん、どういう反応が返ってくるか、まだドキドキしてますよ。でも、これだけ多くの人に見ていただけるのはやっぱりうれしいですね。まだ私は2年目ですが、入社時はプロダクトデザインをやりたくて。ところが、モノを作る事業部ではなくてイベントとかの担当になって、なにをしたらいいんだろう、という部分もありました。でも、今回、まだ2年目の僕がこうしたプロジェクトを自分の裁量でやらせてもらえて、多くの人に見てもらえるのはうれしいですよ。これからもこういうことを積極的に提案していきたいですね。次、考えてること、あるんですけどね(笑)





URL
  三洋電機株式会社
  http://www.sanyo.co.jp/
  三洋電機 アドバンストデザインセンター
  http://www.sanyo.co.jp/design/sd.html
  高台寺
  http://www.kodaiji.com/
  ライトアップについて
  http://www.kodaiji.com/event/2007aki_yakan.html


( 本誌:伊藤 大地 )
2007/11/12 00:02

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