株式会社ビックカメラは、株式会社ベスト電器と業務・資本提携を結ぶと発表した。ベスト電器の第三者割当を引き受け、筆頭株主になる。
ビックカメラは10月5日付けで、ベスト電器の全株式の総議決権の9.9%にあたる新規発行株を約57億円で取得する。ビックカメラはジャスダック、ベスト電器は東証1部に上場しており、2006年度の売上規模は、ビックカメラが4,804億5,300万円、ベスト電器が3,689億7,900万円。ベスト電器はさくらやの親会社でもある。
業務提携については、ビックカメラが持つ駅前・都市型店舗のノウハウと、全国規模で店舗を展開するベスト電器のノウハウを融合させるのが主な目的。具体的な内容としては(1)修理センターの共有、(2)物流の共有、(3)人材の共有、(4)オリジナル商品の共同開発、(5)スポーツ用品、玩具、酒類など非家電品の販売協力、(6)海外事業のノウハウの共有、(7)備品の共同調達、(8)カタログ販売の共通化、(9)店舗運営ノウハウの共有、の9点が挙げられている。発表資料では、ポイント制度の相互運用の可能性も示唆されている。
業務提携はかなり踏み込んだ内容となっているが、ビックカメラ広報部では「経営統合は現在のところ予定にない。協議を続けた結果、両社の独自性を尊重するため、9.9%という持ち株比率になった」としている。
なお、ベスト電器の株式については、8月、ヤマダ電機が市場外取引で全株式の5%を取得していたことが明らかになっており、今回の提携にも影響を与えたと見られる。
■URL
株式会社ビックカメラ
http://www.biccamera.co.jp/
株式会社ベスト電器
http://www.bestdenki.ne.jp/
業務・資本提携について(PDF)
http://www.biccamera.co.jp/ir/news/pdf2007/20070920news1.pdf
■ 関連記事
・ ヤマダ電機、ベスト電器の株式5%を市場外取引で取得(2007/08/22)
( 本誌:伊藤 大地 )
2007/09/20 18:22
- ページの先頭へ-
|