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東芝、水温・炊飯量に合わせ米の吸水量を最適化する炊飯器

~「業界最長」の40時間保温

 東芝コンシューママーケティング株式会社は、水温や炊飯量が異なっても、米の吸水状態を常に最適にする炊飯器「真空圧力IH保温釜 RC-10VSA/18VSA」を、8月1日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、5.5合炊きのRC-10VSAが80,000円前後、1升炊きのRC-18VSAが83,000円前後

 内釜の圧力をコントロールすることで、水温や炊飯量などの条件に左右されずに、米の吸水状態を最適な状態へとコントロールする、IH式の炊飯器。圧力の調整は、本体後部に備えられた真空ポンプを使用するが、このポンプのモーターに、強磁力が特徴のネオジウム磁石を採用した「真空αエンジンII」を採用することで、1気圧から0.6気圧までの減圧精度を高めた。

 これにより、米を浸す時間を、水温や米の量にしたがって調整し、米の含水率を最適とされる28~29%へとコントロールできるようになったという。

 さらに、予約炊飯に見られる問題点も解消した。ユーザーの約8割が利用するとしている予約炊飯では、米の浸水時間が長くなりすぎるため、米の表面積の水分が多くなり、炊き上がった米がふやけてしまうことがあった。

 本製品の予約モードでは、まず予約ボタンを押した後に、内釜の気圧を0.6まで下げ、米内部へ水分を浸透させる。浸透が終わると、いったん常圧にもどる。米の表面に水分がたまってくるが、その後の炊飯行程で、再び0.6気圧に減圧。これにより、米内部の余計な水分が排出され、ふやけた米を引き締める効果を与える。その結果、炊き上がり時の含水率は、理想的とされる62~63%の状態となり、ハリとつやのあるふっくらとしたご飯に炊き上がるという。


真空圧力IH保温釜 RC-10VSA シャイニングブラック
シャイニングローズ
シャイニングシルバー

RC-10VSAのカットモデル
「真空αエンジンII」は本体後部に備えられている モーターには強い磁力が特徴のネオジウム磁石を搭載

本製品の炊飯行程
吸水時の含水率は28~29%、炊飯時は62~63%が理想的とされる 水温・炊飯量にしたがって、米の浸水時間、圧力をコントロールする

予約時には浸水時間が長くなるため、米がふやけるという問題点があったが、本製品では通常時と同様にハリとツヤのある米が炊けるという 一度減圧し水を浸透させておいて、ふやけそうなところを再び減圧。米から余分な水を取り除く

 また、保温効果も高まった。真空αエンジンIIが内釜の気圧を安定させるため、酸素濃度が下がり、ごはんの酸化を抑制。黄ばみ、酸化臭の発生も防げるという。さらに、水分の蒸発量は常圧時の1/4となるため、40時間後も、炊き上がり時の含水率の理想とされる62~63%をキープできるとしている。なお、保温時間40時間は、同社では「業界初」としている。

 そのほか、釜の内側には高熱の伝導性を持つダイヤモンドの微粒子を、外側には熱伝導性の高い銀をコーティング。炊飯中に大きな対流を生み、炊きムラを抑える効果があるという。また本体には、冷蔵庫用の真空断熱パネル「VIP」を使用し、保温性能を向上させている。


内釜を真空にし、低酸素状態にすることで、酸化を防ぎつつ、含水率をキープする 40時間後も、炊き上がり時の含水率の理想とされる62~63%をキープできるという 内釜は、ダイヤモンドと銀をコーティングした「鍛造ダイヤモンド銀釜」。外側の白いコーティングが印象的だ

 RC-10VSAの本体サイズは270×374×234mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は6.5kg。パンの発酵と焼き、温泉卵などの調理コースも搭載する。本体カラーは、シャイニングシルバー、シャイニングローズ、シャイニングブラックの3色。

 なお、真空断熱パネルの有無や釜の種類などが異なる下位機種の「RC-10VWA/RC-18VWA」も同時に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、5.5合炊きのRC-10VSAが60,000円前後、1升炊きのRC-18VSAが63,000円前後。

 東芝コンシューママーケティング株式会社 取締役社長の小野聰氏は、2007年4~5月の同社炊飯器の売上額が、対前年よりも74%伸長しているデータを公開。また、実売価格が5万円以上のIH炊飯器の台数シェアが、48%でトップシェアであるグラフも示し「高付加価値のIH炊飯器が評価を受けている」と、売り上げの好調さをアピールした。また、業界全体の白物家電の動向については、2007年4~5月の金額ベースで4%の伸長を見せたことから「非常に順調なスタート」とコメントしている。


東芝コンシューママーケティング株式会社 取締役社長 小野聰氏 2007年4、5月の同社炊飯器の売上額は、金額ベースで対前年74%の伸長

高級ゾーンのIH炊飯器では、東芝が48%のトップシェア 4・5月は、業界全体で4%の伸びということで「非常に順調なスタート」(小野氏)




URL
  東芝コンシューママーケティング株式会社
  http://www.toshiba.co.jp/tcm/
  ニュースリリース
  http://www.toshiba.co.jp/tcm/pressrelease/070704_2_j.htm

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( 本誌:正藤 慶一 )
2007/07/04 17:09

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