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日立、「打込み鉄釜」採用の高級炊飯器 |
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特殊な工法で製造した鉄製の内釜が最大の特徴。 炊飯器の高級モデルでは、よりよい炊飯性能を得るため、熱伝導率や蓄熱性の高い素材を内釜に使用するのがトレンドになっている。銅や炭、土鍋など各社が工夫を凝らしているが、同社は「IH加熱に一番相性が良いのは鉄」という開発方針により、鉄製の内釜を採用。2,000℃に熱した鉄の微粒子を基材に吹き付ける工法で、「溶射打込み鉄」と呼ばれる素材を開発した。 溶射打込み鉄は3層構造になっており、発熱性のよい「金属鉄層」、蓄熱性に優れる「酸化鉄層」、断熱性が高い「真空層」からなるという。この溶射打込みの工法は、F1カーのブレーキパッドや、原子力発電のタービンなどで用いられる技術で、炊飯器に応用したのは「世界初」としている。 さらに内釜表面にはアルミやダイヤモンド、プラチナより熱伝導性が高いとされる金の微粒子をコーティング。炊きムラを軽減し、一粒一粒にしっかり熱を通す効果があるという。 発表会ではIH調理器を使って、打込み鉄釜の発熱性が、銅釜やセラミック釜より良いことを示す実演も行なわれた。
内釜の変更により、圧力炊飯機構も従来機種の最大1.5気圧から、1.3気圧へと変更された。同社によると、1.3気圧、沸点107℃の状態が「打込み鉄釜」に最適だという。また、スチーム機能は、炊飯中、140℃のスチームを内釜内に満たすことで、米を十分に加熱し、甘みを引き出す効果がある。同社では圧力・スチーム機能のない機種に比べ、糖分が約3倍になるという。 スチーム機能は、保温時に米飯に水分を供給する役割も果たす。保温時は、定期的にスチームを米飯に吹きかけるとともに、内釜内の酸素濃度を低くし、保温した米飯特有のニオイや黄ばみを抑える効果があるとしている。 同社では「圧力とスチームの両方を備えるのは日立だけ」(常務取締役 家電事業部長の石井吉太郎氏)とアピールしている。 このほか、雑穀米や玄米の炊飯機能や、肉料理などが作れる調理機能も搭載する。 5.5合炊きサイズのRZ-GV100Jの本体サイズは、258×364×224mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約5.8kg。最大消費電力は1,400W。本体色はブラック系の「鉄(くろがね)」とホワイト系の「絹(きぬ)」の2種類となっている。
なお、RZ-GVシリーズから、機能を省いた下位機種も7月10日以降、順次発売される。価格はいずれもオープンプライス。店頭予想価格は、打込み鉄釜を採用し、スチーム機能を省いた5.5合炊きのRZ-GX100Jが7万円前後、1升炊きのRZ-GX180Jが73,000円前後、打込み鉄釜を省き、スチーム機能の付いた5.5合炊きのRZ-GG100Jが4万円前後、1升炊きのRZ-GG180Jが43,000円前後、打込み鉄釜、スチーム機能の双方を省いた5.5合炊きのRZ-GD10Jが3万円前後、1升炊きのRZ-GD18Jが32,000円前後。 ■URL 日立アプライアンス株式会社 http://www.hitachi-ap.co.jp/ ニュースリリース http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2007/06/0628b.html そこが知りたい家電の新技術「圧力蒸気極上炊き 甘みふっくら RZ-FV100J」(PC) http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0711/kaden004.htm
（ 本誌：伊藤 大地 ）
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