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シャープ、送風が直接体に当たらない上級エアコン


 シャープ株式会社は、風向を上下に切り替え、送風機構に新機構を採用したエアコン「AY-U40SX」を12月15日より販売する。価格はオープンプライスで、店頭想定価格は250,000円程度。同社のラインナップの最上位にあたる。

 従来機種の送風口にあったルーバー(風向板)を廃止し、長さ23cmのロングパネルを採用した。

 ロングパネルは、2つのシャフトによって支えられており、冷房時には上を、暖房時には下を開けることができる。これにより、冷房時には、冷風を上に噴き出すことで、風が直接体に当たらない「間接冷風」を実現し、暖房時には、下部を広く開けることで、床付近も暖かい温度ムラのない暖房が実現できるとしている。

 また、パネルが長いことから、ノズル長は上部で21cm、下部で39cmと従来の約2倍に達する。これによって流速が上がり、送風効率が従来機種比で20%向上した。


AY-U40SX ホワイト
ブラウン

通風口には長さ23cmのロングパネルを採用 冷房時は上を、暖房時には下を開ける

 年間電気代は同社11年前の機種と比べると約20,100円の削減し、省エネ法の2010年基準値もクリア。同社では「新・エコなフォルム」と呼ばれるこれらの機構により、「業界トップクラス」の省エネ性能を実現したとしている。

 また、冷房時の騒音も軽減された。これはノズル内の運転音がロングパネルに反射し、弱まった音が人のいない部屋の上部へ放たれることによるもの。従来機種と比べると、約3dBの抑制につながるという。


ロングパネルは上下の両開きに対応している 空気の漏れが少ないので、流速が向上、送風効率がアップした ノズル長は上部で21cm、下部で39cmと従来の約2倍

【動画】ロングパネルが下へ方向転換をしているようす(WMV形式、約980KB) エアコン断面図。ロングパネルの長さがわかる

 フィルター掃除は、運転停止後に24時間に1回の割合でホコリを取り除く「フィルター自動クリーナー」が行なう。またフィルターの繊維は、従来機比で約半分へと縮小した「ミクロンメッシュフィルター」を採用。編み目の面積も同比で約1/3へと縮め、さらには繊維同士の継ぎ目の段差も抑えており、機内へホコリが侵入するのをより防ぐ効果がある。

 エアコン内部の汚れ対策としては、「内部洗浄運転」モードを搭載。除菌イオンを発生し、また乾燥運転を行なうことで、臭いの元となるカビの繁殖を抑えるという。また熱交換機のアルミフィンには、「有機系親水性コート熱交換機」を搭載。冷房時・除湿時にはフィン表面に排水が浸透し、自動で洗浄する。

 そのほか、約12mまで届く風でLDKの空調に対応する「ロング気流」、湿度が上昇すると設定温度を下げる「湿度連動運転」、部屋の形状や面積に合った風を自動で設定する機能も用意されている。


新旧のフィルタークリーナー
フィルターは繊維の太さ、編み目の面積がより細かくなった

 シャープ株式会社 電化システム事業本部 本部長の庵和孝氏は、今年度の同社エアコンの販売台数について「前年比の2倍の見込み」とし、「2007年度はこの1.5倍を目指す」とした。

 本体サイズは890×300×278mm(幅×奥行き×高さ)。適用床面積は、暖房が11~14畳、冷房が11~17畳。カラーはホワイト、ベージュ。

 本製品と同じ機能を備え、おもに6/8/10/16/20/畳の冷房に適応するタイプも順次発売される。


シャープ株式会社 電化システム事業本部 本部長 庵和孝氏 従来機種との暖まり方の違いの実演も行なわれた。従来機種の床付近の温度は24.8℃ AY-U40SXでは29.6℃と、大幅な違いを見せた




URL
  シャープ株式会社
  http://www.sharp.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.sharp.co.jp/corporate/news/061124-a.html


( 本誌:正藤 慶一 )
2006/11/24 20:14

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