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アイリスオーヤマ、巻き込み事故対策を施したシュレッダー

~「絶対にけがをすることのない製品を開発した」

 アイリスオーヤマ株式会社は、投入口を狭めたり、投入口から刃までの長さに余裕をもたせるなど、事故防止対策を施したシュレッダー8機種を、11月20日より発売する。

 今回販売されるのは、裁断枚数が10枚未満の「パーソナルタイプ」が6機種、10枚以上の「オフィスタイプ」が2機種。それぞれ色や材質、CDやDVDの裁断の対応/非対応、最大裁断枚数などで違いがある。価格は全機種がオープンプライスで、パーソナルタイプのエントリーモデル「P5H」の店頭予想価格は5,800円、オフィスタイプのエントリーモデル「SH10H」は23,000円。


パーソナルタイプの紙投入口はすべて2.5mm 幼児の小指の爪部分の厚さと指の長さを、安全基準の根拠としている

エントリーモデルの「P5H」 CD・DVDも投入できる「P5GM」 A4コピー用紙で6枚まで裁断できる「P6H」

 同社製のシュレッダーで昨年12月から、幼児の指が巻き込まれるなど、計5件の事故が起こったことを受けて、開発された製品。今年3月には、同社のオフィス用シュレッダー「SCA-410D」で、2歳8カ月の女児が紙の投入口に指を入れ、指を9本切断した事故があった。こうした一連の事故により、同社では当該機種を含む4機種の投入口を狭めたり、新聞紙面で注意を呼びかけ、部品の無償交換を行なうなどの対応を行なっていた。

 同社が一般消費者のシュレッダーの使用法を調査したところ、説明書では使用しない場合は電源を切るように呼びかけているものの、実際は電源が入れっぱなしでいつでも裁断できてしまうなど、正しい使われ方がされていないケースがあったという。

 同社によると、今回の製品は「間違った使われ方をしても事故にならない」をコンセプトに開発されたもので、「事故を防ぐ製品を市場に出すことが一番の事故対策」としている。

 新製品は、シュレッダーの設計基準をより安全なものに変更したのが最大の特徴。投入口の幅を、パーソナルタイプで2.5mm、オフィスタイプは3.5mmに統一。「0歳児の小指爪の厚さの最小値」であるという3.9mmを基準とし、指が入らない設計にしたという。また、投入口から刃までの距離は両タイプとも45mm以上に設定。これは3歳未満の幼児の指の長さを44.0mmとする基準をクリアした。万が一、指が巻き込まれても、刃までは届かない仕様になっている。

 また本製品は、実際に指が入らず、巻き込まれない根拠として、アメリカの安全規格「UL規格」に準じた規定をクリアしたことを挙げている。先端部が約2mmという細さのくさび型の金属「加圧ウェッジ」を、90ニュートンの圧力で投入口に押し込んでも、先端部は刃に触れなかったという。また義指を投入口に差し込む実験でも、同様の結果だった。

 パワーの強いオフィスタイプの2機種には、投入口の周りに緊急停止スイッチを配置。裁断中に手やネクタイが巻き込まれても、スイッチを押すと、裁断を停止できる。


アメリカの安全規格「UL規格」をクリアしている 投入口に「加圧ウェッジ」を90ニュートンの圧力で押し込む検査でも、ウェッジの先端部は刃に触れなかったという

オフィスタイプは「SH10H」(左)と「SH18H」の2種類。後者にはゴミ捨てサイン機能や分別トレイが付くなどの違いがある 【動画】投入口の回りには緊急停止スイッチがある。裁断中に触れることで停止する(WMV形式、約550KB)

 パーソナルタイプ「P5H」の本体サイズは200×355×330mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約4.2kg。最大裁断枚数はA4コピー5枚。裁断速度は約2.5m/分。

 本製品の発売に伴い、「SCA-410D」をはじめとした従来製品は、すべて生産終了となる。

 代表取締役社長の大山健太郎氏は、本製品について「いち早く業界基準を上回るような、安心して使用できる商品の開発に取り組んだ。絶対に幼いお子様がけがをすることのないシュレッダーが開発できた」とコメントした。


アイリスオーヤマ株式会社 代表取締役社長 大山健太郎氏 会場には従来製品も展示されていた。真ん中が「SCA410D」の、部品交換前のモデル 「SCA410D」部品交換前の投入口の幅は4mm




URL
  アイリスオーヤマ株式会社
  http://www.irisohyama.co.jp/
  オフィス用ペーパーシュレッダーでの事故に関して
  http://www.irisohyama.co.jp/20060824.html
  家庭用の紙用シュレッダーによる幼児の指切断事故の再発防止について 報道発表(METI/経済産業省)
  http://www.meti.go.jp/press/20060823001/20060823001.html

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( 本誌:正藤 慶一 )
2006/11/15 00:01

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