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衛星中継の模様。左が前田孝一副社長
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三洋電機は、2008年度第3四半期連結決算を発表した。
2008年4月から12月までの9か月間の売上高は、前年同期比6.4%減の1兆4,341億円、営業利益は44.9%減の308億円、継続事業税引前損益は前年同期の449億円の黒字から、25億円の赤字に転落。当期純利益は36.3%減の183億円となった。
三洋電機の前田孝一副社長は、「第3四半期は、11月以降の市況悪化の影響を受けて、半導体、電子部品などのコンポーネントが急降下。デジタルカメラなどのデジタル機器の販売不振が影響した。電子部品の踏ん張りがなんとか営業黒字を支えた。通期見通しについては、1月15日公表値を達成すべく取り組む。半導体部門の要員対策を含め、原価低減活動などにより、早期回復を果たしたい。パナソニックとの業務提携により、新たな飛躍を目指す」とした。
連結売上高のうち、国内売上高は5.0%減の5,288億円、海外売上高は7.3%減の9,053億円。海外売り上げ比率は53.1%となった。
部門別では、コンシューマ部門の売上高が前年同期比7.3%減の5,427億円、営業損失は94.2%減の6億円。
「デジタルカメラ、プロジェクター、テレビ、カーナビをはじめとする車載関連商品の販売減少が、減益に影響している。だが、洗濯機はAQUAが堅調に推移し、エアコン、冷蔵庫も商品ラインアップを見直したことで、着実に改善している。第3四半期単独では4億円にまで白物家電事業の赤字が縮まっており、第4四半期単独ではトントンになるのではないか。足を引っ張る事業領域からは脱却できる。コストをかけ、効率化に取り組んできた成果が出ており、この時期にしてはがんばっている。白物家電事業は、2010年度に黒字化を目指すとしていたが、来年度には赤字から脱却できるかもしれない。小物を中心にヒット商品が出てきていること、事業を三種の神器に絞り込んだこともあり、大きな赤字が出ないところまできた」と語った。
冷蔵庫の売上高は11%減の313億円、エアコンの売上高は22%減の277億円、洗濯機の売上高は26%増の293億円。
また、デジタルカメラの売上高は12%減の1,523億円、テレビの売上高は4%減の839億円となった。デジタルカメラは、年間1,500万台の生産計画を掲げていたが、1,300万台に下方修正した。
コマーシャル部門は、売上高が0.2%減の1,944億円、営業利益は15.7%増の7億円。
アジアおよび欧州向けのショーケースや、業務用厨房機器が増加したものの、国内の大型エアコンの不振、吸収式冷凍機が減少したという。
コンポーネント部門は、売上高が7.5%減の6,694億円。営業利益は23.7%減の457億円。リチウムイオン電池をはじめとする二次電池や、欧州市場で需要が旺盛な太陽電池などの売上高が伸張したものの、光ピックアップや半導体の売り上げが減少した。また、「ノートPC向けの二次電池が11月後半から急激に悪化し、10%強の減収になっている」とした。
「コンシューマ部門とコンポーネント部門は第2四半期まで比較的順調だったが、第3四半期には急ブレーキとなった」という。
■URL
三洋電機
http://www.sanyo.co.jp/ir/library/financialstatements.html#081105
決算資料
http://www.sanyo.co.jp/ir/library/financialstatements.html
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( 大河原 克行 )
2009/02/05 17:42
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