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F-YHE120
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パナソニックは、消費電力を従来製品の約半分に抑えた除湿器「F-YHE120」を、3月25日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は6万円前後。
熱交換器を用いて除湿するコンプレッサー方式と、吸着材を使ってデシカント方式の、2つの除湿方式を取り込んだ「ハイブリッド方式」の除湿器。低温時の除湿能力が低いコンプレッサー方式と、熱を発するため夏場に不向きなデシカント方式がそれぞれの弱点を補い合い、1年中使える仕様とした。そのため、梅雨時の湿気対策だけでなく、衣類の部屋干しや冬場の結露防止にも使用できるという。
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新製品では冷却器の全面で結露できるようになったため、除湿効率が向上した
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今回の新モデルでは、消費電力を前年機種「F-YHD100」の半分に抑えた点が特徴となる。まず、除湿時の効率を向上するために、コンプレッサー方式の構造を変更した。コンプレッサー方式では、室内の空気よりも温度が低い「冷却器」に空気を通すことで、結露を発生させ除湿をしていたが、冷却器の冷媒ガスの特性により、冷却器の一部に結露が発生しにくい部分があった。そこで本製品では、冷媒ガスが通る配管部分で熱交換を行なうことにより、冷却器全体で効率よく除湿ができるように変更した。
さらに、デシカント方式の部分では、乾燥剤が含まれた「除湿ローター」を通る風路を改良。空気中の水分を調節する吸放湿性能を効率化した。
この結果、定格運転時でのヒーター運転が不要となり、消費電力は前年機種の510Wの約半分に当たる250Wになった(いずれも除湿・強運転の場合)。さらに、最大除湿能力もF-YHD100の11Lから、12.5Lに向上した。
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F-YHE120では、コンプレッサー方式とデシカント方式を合わせた「ハイブリッド方式」を採用(図右)。梅雨の除湿や衣類乾燥など、1年中快適に使えるという
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また本体内には、室内から内部へ空気を取り込む風量を調節する“ダンパー”と呼ばれる板を搭載した。これにより、温度に応じて効率的な風量制御ができるため、衣類乾燥効果が向上。衣類乾燥時間は、F-YHD100が梅雨時で49分、冬場は65分だったのに対し、本製品では梅雨時が45分、冬場は60分と短縮された。同社では「衣類乾燥スピード 業界No.1」を実現したとしている。
このほか、衣類の乾燥具合を温度・湿度センサーをもとに毎分チェックする「カラッとセンサー」を引き続き搭載。これに付随する機能として、衣類の乾き具合をTシャツ形の3枚のランプで表示し、乾燥が進むにつれ1つずつ消灯していく「ドライナビ」も新たに採用した。
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温度に応じて風量を調整する「ダンパー」を新たに採用。温度に応じて風量を取り込むため、衣類乾燥効果がアップしたという
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Tシャツ形のランプで衣類の乾き具合の目安を知らせる「ドライナビ」も新搭載
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本体サイズは370×225×570mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約13.5kg。水タンクの容量は約3.2L。50Hz地域での適用床面積は、木造で11畳(19平方m)、プレハブで17畳(29平方m)、鉄筋で23畳(38平方m)。除湿運転時の消費電力は最大250Wで、衣類乾燥運転時は最大で720W。運転音は最大49dB。本体カラーはホワイトの1色のみ。
このほか、下位機種として「F-YHE100」も3月1日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は5万5千円。F-YHE120とは、最大除湿能力が12.5Lから10.5L、除湿運転時の消費電力が250Wから535W、衣類乾燥時間が、梅雨時で45分から49分、冬場は60分から65分など、スペックに差がつけられている。
また、デシカント方式の除湿機として「F-YZE100」「F-YZE60」も、3月1日に発売する。価格はすべてオープンプライス。店頭予想価格は前者が4万円、後者が2万6千円。
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ハイブリッド方式の「F-YHE100」。本体カラーはホワイトとシルバー
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デシカント方式の「F-YZE100」。本体カラーはブルーとロゼ
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デシカント方式の下位機種「F-YZE60」。カラーはブルー/ピンク/モカ
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■URL
パナソニック株式会社
http://panasonic.jp/
ニュースリリース
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn090120-1/jn090120-1.html
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http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/air.htm
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・ 家電製品ミニレビュー ナショナル「F-YHD100」(2008/06/06)
・ ナショナル、衣類乾燥時間“業界No.1"のハイブリッド式除湿器(2008/02/19)
( 本誌:正藤 慶一 )
2009/01/20 17:33
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