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【ミラノサローネ2008 番外編】
メイン会場よりおもしろい場外サローネ

〜Wiiコントローラで操作できるLEDライト、Googleのブースも

 ミラノサローネ最後のレポートでは、ミラノ市内全体で行なわれていたFuorisaloneとイベント全体で気になったポイントについて紹介したい。

 開幕レポートでもお伝えしたように、ミラノサローネのメイン会場は東京ドーム11個分の大きさを持つ新見本市会場だが、会期中はそれに加えて、ミラノの町中のインテリアショップ、ファッション/デザイン系ショップや美術館で、場外イベント「fuoriSalone」が行なわれている(「fuori」とは「外」の意味)。文字通り、ミラノの街全体がサローネ期間中、お祭りのような雰囲気になっている。

 fuoriSaloneでは、こうしたショップの出展だけでなく、デザイン関連の団体や有名ブランド、有名デザイナーらが会場を借りて行なっているイベントもある。これらの企画イベントは、いくつかのエリアで固まって行なわれており、例えば以前にもお伝えしている「JAPAN DESIGN INNOVATION」などは、トルトーナ地区と呼ばれる倉庫街で開催されていた。このエリアでは、独立系のデザイナーなどの出展が目立つ。

 fuoriSaloneでもう1つの中心となっているのが、ミラノ市の中心にあるセンピオーネ公園の中央にあるトリエンナーレ美術館。同美術館の中や周辺ではとにかくたくさんの展示が行なわれている。

 トリエンナーレ美術館の正門前にもいくつかの特設イベント会場が設けられていたが、実は一番目立っていたのがeBayイタリアの「PINK ROOMS」だ。どうやら「eBayで買ったものだけで、簡単にこんなかわいらしい部屋づくりができる」という展示らしい。


eBay社は、eBayで購入できるものだけで、簡単にかわいらしい部屋がつくれるという展示「casa facile(お手軽な家)」を4つ展示していた 家の中の装飾品やテーブル、椅子、テレビなどはすべてピンクで統一されている LG電子は6人のアーティストが輸送用コンテナでつくったアート作品をミラノ市内の6カ所に展示。トリエンナーレ前のコンテナは、イスラエルに送る平和のメッセージを募集していた

大型イベントが集うトリエンナーレ美術館

 トリエンナーレ美術館の中では、いくつかの大型展示会が行なわれていた。

 一番注目を集めていたのがイタリアの家具メーカー「CASSINA(カッシーナ)」の歴史の集大成と言える展覧会「MADE IN CASSINA」。1927年創業の同社の歴史の紹介に加え、同社の仕事に携わった20名のデザイナーによる有名家具を一堂に集めて展示していた。

 同展の出口を出ると、すぐ目の前ではキヤノンが新しい感性の表現に挑戦した「NEOREAL」展が行なわれている。テーマと担当するクリエーターによって「綴(つづり)」「活(いかす)」「技(わざ)」の3パートに分かれた展示会だ。


カッシーナの原点ともいえる、1927年の創業時にデザインされた家具のスケッチ アッキーレ・カストリオーニのデザインによる家具 フランク・ロイド・ライトのデザインした家具

「綴」では、ボストンの美術館にある琳派や狩野派の屏風絵を、キヤノンのデジタルカメラでスキャンし、大判印刷機で再現してみせた。デザイナーの森ひかる氏がつくりだした空間に置かれた屏風絵には、人がさわった手あかの痕まで見事に再現され、本物のような佇まいを感じさせた 「活」では、ニットを使ったコスチュームを来たマネキンやオブジェを部屋の中央に置き、その周りをコスチュームを撮った精彩な写真の貼られた壁で囲むことで、現実と非現実の境界をあいまいにしてみせた。デザイナーは廣川玉枝氏 「技」では、真っ白な部屋に白いスチールの椅子と画用紙でつくられた椅子を大量に並べ、境界をわからなくしている。椅子の上には鉛筆で描かれたような模様があるが、これらもすべて印刷。建築家、石上純也氏がデザインした空間

「WaPIX YJMM」は、近づけると無線LAN技術を使って写真の転送を始める不思議な写真立て
 トリエンナーレ美術館の展示で、もう1つおもしろかったのがフランスデザインを紹介した「VIA」とスイスのVitra社のよる展覧会「Vitra edition」だ。

 VIAでは、フランス人デザイナーによる家具などが数多く展示されていたが、もっとも興味を惹いたのはJean Louis Frechin(ジャン・ルイ・フレシャン)氏の展示。液晶画面採用の写真立て「WaPix YJMM」は、近づけると片方にあった写真が、もう片方の写真立てに移動するなどの連携を始める。

 また、「WaSnake」という壁に飾るオブジェには、家宛に送られたSMS(携帯電話からのテキストメッセージ)や最新ニュースなどを表示してくれる。

 そして「Wanetlight」と呼ばれる変わったペンダントライトは5×5×5個のLED照明からなる立体ディスプレイになっており、任天堂Wiiのコントローラを使って光の形を操作できる。


液晶ディスプレイを採用しているが、バックライトとの間に隙間があり、液晶部分が透明フィルムのようになっている 壁に飾っておいて、家宛のメッセージやニュース、天気などの情報を表示してくれる「WaSnake」 「Wanetlight」は5×5×5ピクセルの立体ディスプレイ。任天堂Wiiのコントローラで光の「形」を操作できる

 世界の有名デザイナーの展示を集めた「Vitra Edition」の展示では、それぞれのデザイナーが遊び心いっぱいのファニチャーを展示していた。中でも秀逸だったのが深澤直人氏の「Chair」。コンクリートや干し草、そしてRIMOWA社のトランクなどでつくられた椅子が飾られていた。ロン・アラッドや吉岡徳仁氏の作品も飾られていた。


深澤直人氏の「Chair」では、干し草やコンクリートなど、異なる素材で同じ形のチェアをつくってみた 中でも目を引くのがRIMOWA社のトランクでつくったチェア。このままこの椅子を持って旅に出かけたい INTERNIの表紙も飾った吉岡徳仁氏の「Kimono Chair」

 トリエンナーレ美術館の庭園では、デザイナーのフィリップ・スタルクの椅子で有名なKartell社が展示を行なっていた。なんと、スタルクデザインの椅子をモチーフにしたトピアリー(樹木や低木を刈り込んで作成される造形物)を庭いっぱいに飾っていた。


トリエンナーレ美術館の庭は、スタルクデザインの椅子がいっぱい この巨大な椅子のトピアリーは会期終了とともになくなってしまうそうだ

 グッチーニ・フードデザインは、日本のデザイナーによる食器を集めた「Made in Japan」展を開催。柳宗理、川崎和男、喜多俊之といった大御所の作品からAzumi Shin、graf、岩崎一郎、KOM & Co.、NENDO、柴田文恵など人気の若手まで実際の食器ありドローイングありの充実した展示で、多くの関心を集めていた。

 トリエンナーレ美術館でもっとも混み合っていたのは、ABELTO LAMINATI社の展示。カリム・ラシッド氏が手がけたファニチャーや空間は、まるで異次元空間のようだった。


「MADE IN JAPAN」展では、柳宗理や喜多俊之の陶器や川崎和男のカトラリーが並べられていた 展示のできなかった作品は壁にコンセプト画などが飾られていた。

カリム・ラシッド氏が手がけたABELTO LAMINATI社の展示。まるで異次元空間のような特殊な空間だった これはラシッド氏が考える近未来のIHクッキングヒーター?

ミラノ大学でエネルギーとデザインの明日を考える。eneloopも登場

 FuoriSaloneで、トリエンナーレ美術館、トルトーナ地区につづく3番目の中心地と言えるのがミラノ大学で、ここではグリーン×エナジー×デザイン「greenergydesign」をテーマに著名デザイナーらが奇抜な作品を展示していた。

 喜多俊之氏はサンヨーと組んでeneloopを太陽電池で充電し、花の形をした電灯を灯すという展示を行なっていた。


ミラノ大学のキャンパスを使って30近い作品が展示されていた 喜多俊之×サンヨーの「SUNPLANT」は日中は太陽電池を使ってeneloopを充電し、夜はその電力で大きな花をLEDライトの明かりで灯す作品

fuoriSaloneの注目展示

 以下はfuoriSaloneで、その他、気になった展示を写真で紹介しよう。


インテリア関係の展示でおもしろかったのは「Jesse」。JIL SANDERミラノ店の店舗を借り、白・黒の2色の最新ラインアップを巨大なチェス盤の上に並べて展示してみせた イタリアの放送機器メーカーBRIONVEGA社は市内にカフェをオープンし、最新のラジオを展示していた

BoffiのショールームではJoe Colombo氏デザインのカート型のクッキングシステムを展示 上面にはIHクッキングヒーターも備えている

放心状態になって楽しめるのがCURIOSITYの「LIGHT-LIGHT」という作品。下から光で照らされた80個のピンポン球が真っ暗な闇の中で浮き沈みを繰り返す 映像プロダクション「WOW」による10分ほどのCG作品。東京の夜の風景や心情の断片を表現した映像作品




IT業界でも家電業界でも、大型展示会ではプレス用にバッグをくれるのが定番になっているが、さすがデザインのイベントだけあってミラノサローネのバッグはオシャレだった(左のバッグ)。ただし、昨年のイベントで配られたというホイール付きのバッグ(右のバッグ)が好評だったのか、今年も持っている人を大勢見かけた ミラノサローネの会場に「Google」と書かれたブースを発見。無料のインターネット接続サービスを提供していた(会場には無線LANがあるものの、利用料は有料となる) 「インテリアのイベントになぜGoogleが?」と聞いてみたところ、イタリアでは、多くのインテリアショップがGoogle社の検索広告「AdWords」を使っているとのこと。そのためさらに認知度を高めようと出展したのだという。ただし、イタリアのインテリア業界ではeコマースの人気はまだまだで、多くの人はAdWordsで商品を知った後、実際にインテリアショップに出向いて商品を買うケースがほとんどだという




URL
  ミラノサローネ公式ページ
  http://www.milanosalone.jp/
  ミラノサローネ2008レポートリンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/event_salone.htm


( 林 信行/編集部 )
2008/05/07 00:07

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