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イタリア時間4月16日から21日まで、ミラノ郊外ロー市の「新見本市会場」を中心としたインテリアおよびデザインの国際見本市、ミラノサローネが開幕する
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毎年4月、イタリアのミラノ市では、世界中から27万人ほどの来場者が訪れる巨大な国際展示会が開催されている。
「i Saloni Milano」、通称「ミラノサローネ」は、世界でも最大規模の家具とデザインの祭典だ。今年は4月16日から21日までの開催となる。
近年、家電業界にも大きな変化の波が訪れている。これまでのように、ただ便利さと機能的価値だけを押し売りした家電には消費者が振り向かなくなり、製品としてのデザインはもちろん、その背後にある思想やライフスタイルへの新しい提案といったものの重要性に注目が集まりつつある。家に置かれた他の家具やインテリアとの調和も重要なテーマの1つだ。
そこで家電Watchでは、この世界規模のイベントを取材して、今後の家電製品の潮流を探り、1週間にわたってレポートをお届けする。
まず、簡単に「ミラノ・サローネ」というイベントの概要をおさらいしよう。
i Saloni Milano(ミラノサローネ)は、
・サローネ国際家具見本市
・サローネ国際インテリア小物見本市
・サローネ国際キッチン見本市
・サローネ国際オフィス家具見本市
・サローネ国際バス・トイレタリー見本市
・サローネ・サテリテ(一般向けに無料開放)
といったいくつかのイベントの集合体だ。
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会場のFiera Milanoも最先端を感じさせる建築だ
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2006年からはミラノ郊外のロー市にある幅0.57km、奥行き1.2kmの新見本市会場(Fiera Milano Nuovo Quartiere)という巨大会場で開催されている。
会場面積はなんと東京ドーム11個分。
家電関係のイベントといえば毎年年初に米国ラスベガスで開催されるInternational Consumer Electronics Show(CES)が有名だが、このCESの会場となるLas Vegas Convention Centerが、0.62×0.4kmほどと約半分ほどの広さだ。
しかも、ミラノサローネの新見本市会場では多くの建物が2フロア構成になっているから、実際の展示会場面積はさらに広いことになる。
だが、この超巨大イベント会場は、ミラノサローネにおいて氷山の一角でしかない。
実はこの展示会場イベントに加えて、「Fuori Salone(場外サローネ)」[http://www.fuorisalone.it/]と呼ばれるイベントがミラノの街のいたるところで行なわれている(ちょうど東京で毎年秋に行なわれるTokyo Designers WeekやDesign Tideといったイベントに似ているが、規模ははるかに巨大だ)。
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1日ですべてを見て回るのは到底不可能なほどの規模だ
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市街中心部にも、イベントの一部とおぼしきオブジェが登場
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街がデザインで染まる一週間だ
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イベント開催の前日、15日、ロー市の会場を訪問したところ、会場は設営のまっただ中だった。しかし、ミラノ市を歩き回るとFuori Salone系のイベントがすでにポツポツと行なわれ始めていた。
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開幕前日とあって、人通りはまばら
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会場に足を踏み入れるとElectroluxなどの家電メーカーの広告もたくさん貼られていた
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今年はキッチン展も併設される。電子レンジなどの新製品も勢揃いしそうだ
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旧工場が集まるトルトーナ地区では、グッドデザイン賞で知られる財団法人日本産業デザイン振興会がプレス向けに前日イベントを開催していた(これについては別途レポートする)。
現地では日本の工業デザイナー、吉岡徳仁氏がイタリアを代表するデザイン雑誌「INTERNI」の表紙を飾るなど、日本デザインが大きな注目を集めており、多くの日本企業や日本人デザイナーが関わった商品や展示がある模様だ。これらについても追ってレポートしていきたい。
■URL
ミラノサローネ公式ページ
http://www.milanosalone.jp/
ミラノサローネ2008 レポートリンク集
http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/event_salone.htm
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・ 【ミラノサローネ2008】 「日本のデザイン」を世界にアピールする企画展 「JAPAN DESIGN INNOVATION」(2008/04/16)
( 林 信行 )
2008/04/16 13:07
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