![](/cda/static/image/2007/08/30/sh_00s.jpg)
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LN-LW3A1
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シャープ株式会社は、同社が7月に発表した太陽電池搭載のLED街路灯「LN-LW3A1」を報道陣に公開した。価格はオープンプライス。32WLED採用のモデルが130~150万円前後という。
低消費電力・長寿命のLEDを採用しながら、従来の蛍光灯と同程度の明るさ、1,800ルーメンを実現したことが特徴。同社では「環境・防災・防犯の3つの観点から優れた街路灯」としている。
まず環境面だが、LEDは約4万時間の寿命があるため、従来の蛍光灯では2年に1回だった交換が、10年間に1回で済むという。環境負荷の高い水銀を用いた蛍光灯も削減できる。また、太陽電池パネルを柱の頂に搭載するため、商用電源が不要。さらに、蛍光灯より明かりの範囲が広く、32WのLEDと蛍光灯を比較した場合、蛍光灯は11m間隔で設置しなければならないのに対し、LEDは13m間隔でよいため、消費電力を大幅に削減でき、環境によいという。全国に約1,200万本ある街路灯をすべて置き換えたとすると、年間50万トンのCO2削減効果があるとしている。
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LED照明と太陽電池パネル
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1,800ルーメンの明るさが特徴
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左がLED照明、右が従来型の蛍光灯
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交換の手間は蛍光灯の1/5で済む
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地震を検知するセンサーも搭載
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設置工事の概略
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防災面では、地震などで電力供給がなくても、太陽電池により点灯できるのが利点。平時は日没後7時間はフルの明るさで、その後夜明けまでは明るさを抑えた省エネモードで運転するが、震度5以上の地震が起きた場合、地震センサーが感知し、終夜、最大の明るさで照らす防災モードに切り替わる。防災モードでは2日間の点灯が可能。また、街路灯自体も震度7、風速60mにも耐える強度を備えるという。
同社によると、路上におけるひったくりの50%は18~22時に起きており、路上の明るさと密接な関係があるという。現在、広く設置されている街路灯は、「夜道や公園などで4m先の歩行者の顔の向きや挙動姿勢などがわかる明るさ」と定義される、「クラスB」のものが大半を占める。一方、LED街路灯では、「夜道や公園などで4m先の歩行者の顔の概要が認識できる明るさ」である「クラスA」の明るさを確保。防犯面でも貢献するという。
外観はアルミの柱がベースとなったシンプルなもの。柱の側面に貼り付けるカラーパネルが用意されるほか、柱上部にバナー(垂れ幕)を付けられるようにするなど、さまざまな景観に対応するよう、柔軟性を持たせた作りになっている。
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設置工事。まず地面をくり抜く
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土台を埋め込む
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支柱を立て、ユニットを付ければ完成
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設置事例。神奈川県の歩道
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設置事例。大阪府のバス停
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設置事例。東京の公園
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シャープ 電化システム事業本部 新規事業推進センター所長の桃井恒浩氏
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同社の電化システム事業本部 新規事業推進センター所長の桃井恒浩氏はこの製品について、「第一に明るさ、それと同時に環境性能、防災、防犯の観点を盛り込んだ意欲的な製品。毎年10万本の規模がある置き換え需要を狙い、年間5,000本を目標にする」と語った。
■URL
シャープ株式会社
http://www.sharp.co.jp/
ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/070717-a.html
■ 関連記事
・ シャープ、蛍光灯に匹敵する明るさのソーラーLED照明灯(2007/07/17)
( 本誌:伊藤 大地 )
2007/08/30 16:15
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