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東芝、野菜室を冷蔵室に合体した大型冷蔵庫

~新形態“リーチイン”で見やすさ向上

左からGR-X53FT(シルバーステンレス)、GR-X56FT(ブラウンステンレス)
 東芝コンシューママーケティング株式会社は、野菜室を冷蔵室下段に設け、使い勝手をよくした「リーチインスタイル」の冷蔵庫「保湿鮮蔵庫 置けちゃうビッグ GR-X」シリーズ2機種を12月1日に発売する。詳細は以下の通り。

型番GR-X56FTGR-X53FT
ドアタイプ5ドアリーチイン
定格内容積555L525L
冷蔵室373L347L
製氷室15L15L
熱もの冷凍室27L27L
冷凍室136L136L
冷却方式デュアルツイン冷却
保湿冷気
ひとめで野菜室
ドアポケットに2Lペットボトルが入る本数最大8本
3段ビッグ冷凍室
ナノ光プラズマ+O3
ダブルバイオ+Ag脱臭×
電動タッチオープンドア冷蔵室/冷凍室
高耐荷重レール
本体サイズ
(幅×奥行き×高さ)
740×710×1,818mm740×710×1,738mm
動作音18dB
本体カラーシルバーステンレス
ブラウンステンレス
発売日12月1日
希望小売価格オープンプライス
店頭予想価格29万円前後28万円前後


 これまで独立していた野菜室を冷蔵室最下段に移し、食品の見やすさ、取り出しやすさを向上させたのが最大の特徴。一般的な野菜室は、深みのあるケース状の容器で、野菜を積み重ねるように収納していたが、収納した野菜の見通しが悪く、奥に入れた野菜を腐らせてしまったり、取り出しにくいなどの問題があった。

 そこでスーパーマーケットのように、野菜を並べて陳列する「リーチインタイプ」のケースを採用。棚の奥まで目線が届きやすい、冷蔵室最下段に配置し、さらにケースを引き出しのようにスライドさせることにより、一覧性と取り出しやすさをアップさせた。泥のついた野菜を収納する際、ほかの食品を汚さないよう、野菜室にはシャッター式のカバーもかけられるようになっている。

 専用ドアを設けた野菜室を廃したことにより、冷蔵室最下段の高さは従来機より21cm低い約75cmとなっており、2Lペットボトルなど重い物を収納する際にも負担がないという。


GR-X56FTの冷蔵室。下段が野菜室になっている スライド式になっており、奥まで見やすい シャッター式のフタも付いている。フタには水滴がついており、湿度が高いことを伺わせる

中段は充分な高さを設け、ケーキなども置けるようになった 右側のドアポケットには2Lペットボトルが6本入る 左側には2本。合計8本入ることになる

冷凍室。3段構造になっている。これは一番上のトレイ
中段のトレイ
最下段

 庫内を循環させる冷気にもこだわった。霜を取った際に生じる水分を利用し、冷気を潤す仕組みを採用。冷蔵室を約85%の湿度に保ち、食品の乾燥を防ぐ。また、冷蔵エリアの通り道に「ナノ光プラズマ+O3」ユニットを搭載する。ナノサイズのチタン触媒とプラズマ電極間で放電を起こし、オゾン(O3)を発生させ、冷気に含まれるニオイ成分や浮遊菌、野菜の劣化の原因となるエチレンガスを除去するという。これにより、「庫内は12年間メンテナンス不要」としている。

 収納面では、ペットボトル、ドレッシングなどが増えている実態に合わせ、ドアポケットを強化。GR-X56FTでは2Lのペットボトルが左右のドア合わせて8本まで収納できる。また、冷蔵室中段は鍋やケーキ箱を入る高さとし、様々な利用シーンに対応できるようにした。冷凍室はケースに2枚のスライド式トレイが付く、3段構造。合計で110Lまで収納可能で、同社ではこれを「業界最大」としている。


GR-X56FTのカットモデル
冷蔵用の冷却器
冷凍用の冷却器

ナノ光プラズマ+O3の仕組み 冷却器も改良。パイプを細くして冷媒の流量を上げ、効率をアップさせた 製氷室周りのパーツはAgイオン加工が施され、手入れが不要

冷凍室の容量比較。下3つが従来機、上3つが新機種 新開発のコンプレッサー ナノ光プラズマ+O3ユニット

東芝コンシューママーケティング 取締役社長の小野聰氏
 省エネ面では、基幹部の構造を見直した。従来機より冷凍用、冷蔵用それぞれ専用の冷却機を用いる「ツイン冷却」構造を採用しているが、GR-Xシリーズではこの配置を最適化。さらに効率の高い「デュアルツイン冷却」システムとした。このほか、コンプレッサーを常時低速運転をすることにより、立ち上げ時のエネルギーのムダを削減する新しい制御方法や、冷却器のパイプを細くし、熱交換率を上げるなどの対策により、安定運転時の消費電力を約10%カット。12月1日発売のため、発表時で正確な値は公表していないが、「省エネ達成率100%は確実に超える。業界トップクラスの省エネ性能」としている。

 このほか、ドアについたボタンをタッチするだけでドアが開く構造や、Agイオン(銀イオン)加工を施した製氷タンクや製氷皿などを採用する。

 同社 取締役社長の小野聰氏は「第1四半期は前年比5%増と好調だった」とした上で、「401L以上の大型冷蔵庫は第1四半期で19%を超える伸びを示し、当社が最も力を入れている分野。今までない商品を投入し、さらに強化を図りたい」と語った。


左からGR-W50FT、GR-40GT
 なお、野菜室が独立した従来タイプの5製品も10月1日以降順次発売する。詳細は以下の通り。

型番GR-W50FTGR-W45FTGR-W42FTGR-40GTGR-36GT
ドアタイプ6ドア両開き5ドア片開き
定格内容積495L445L415L401L363L
冷蔵室269L240L228L224L188L
製氷室16L15L14L13L13L
熱もの冷凍室19L17L16L16L16L
冷凍室99L90L81L74L72L
冷却方式ツイン冷却
保湿冷気
ひとめで野菜室×
ドアポケットに2Lペットボトルが入る本数最大5本最大3本
3段ビッグ冷凍室×
ナノ光プラズマ+O3×
ダブルバイオ+Ag脱臭
電動タッチオープンドア冷蔵室のみ
高耐荷重レール×
本体サイズ
(幅×奥行き×高さ)
685×698×1,818mm685×649×1,818mm685×619×1,818mm600×643×1,818mm600×643×1,698mm
動作音18dB
本体カラーパールホワイト
シルキーステンレス
シルバー
パールホワイト
シルキーステンレス
発売日10月1日11月1日
希望小売価格オープンプライス
店頭予想価格26万円前後24万円前後22万円前後21万円前後19万円前後





URL
  東芝コンシューママーケティング株式会社
  http://www.toshiba.co.jp/tcm/
  東芝、オゾンで冷気を12年間浄化する冷蔵庫(PC)
  http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0821/yajiuma.htm
  冷蔵庫関連記事リンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/refrige.htm

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大河原克行の「白物家電 業界展望」
激化する大型冷蔵庫のシェア争い(2006/10/25)



( 本誌:伊藤 大地 )
2007/08/28 15:54

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