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照明用LEDモジュール「GW5BWC15L00」
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シャープ株式会社は27日、投入電力3.6Wで280lm(ルーメン)の「業界最高クラス」の明るさを持つ照明用LEDモジュール「GW5BWC15L00」を公開した。
「GW5BWC15L00」は、同社が7月より生産を開始する白色のLEDモジュール。用途としては、店舗や高所など、頻繁に取り替えられない環境での照明、携帯電話のフラッシュ、パチンコなどのアミューズメント機器の装飾用光源が想定されている。サンプル価格は3,000円。
本製品は、LEDチップの発光効率と、パッケージの反射効率を向上させて、1W当たりの明るさを78lmとしたのが特徴。3.6Wの投入電力で、「業界最高クラス」となる280lmの明るさを放つという。
なお、280lmの明るさは、20Wのハロゲン球に相当するが、「GW5BWC15L00」の寿命はハロゲン球に比べ20倍長持ちし、消費電力は1/5に抑えられるという。
また、パッケージを小型化した点も特徴。36個の小さいLEDチップを1つにまとめることで、配線基盤を省略した。これにより本体サイズは、18×18×1.5mm(幅×奥行き×高さ)と、100円玉よりも小さくなった。さらに、照明器具への取り付けは、放熱板の2カ所のネジ止めだけとなっており、電球やダウンライトなどの照明機器に取り付けやすくなるという。
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LEDチップの発光効率と、パッケージの反射効率を向上させることで、3.6Wの電力で業界最高クラスの280lmの明るさになる
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「GW5BWC15L00」のアップ写真。2カ所をネジで止めるだけで取り付けられる
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36個のLEDチップを3列に並べることで、配線基盤を省略。ネジ止めも2カ所だけ
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同クラスのハロゲン球に比べて、寿命を20倍、消費電力は1/5になるという
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発光色は白色のほか、電球色の「GW5BDC15L00」、高演色の「GW5BNC15L00」「GW5BNC15L10」が用意されている。白色LEDは、青色の光を黄色の蛍光体に通して白へと変換していたが、電球色では黄色と赤を、高演色では緑と赤の発光体を使用し、それぞれの色へと変換している。
カラー別の使用環境については、メーカー側の想定では、白色はスポットライトやダウンライト、電球色は和室や仏壇、鉄道車両内などでムードを醸し出す照明、高演色は店舗の生鮮食品売り場やショーウインドウなど豊かな色彩表現が必要とされる場所の照明としている。
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白色のほか、電球色、高演色タイプも用意される
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各色のLEDにおける、色の映り具合の比較
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発光体の色を変えることで、発光色のバリエーションを増やした
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会場ではこのほか、白や青のほか、緑/赤色に光るLEDモジュールや、光源に高輝度白色チップLEDを8個搭載したカメラ用のストロボなどが公開された。
本製品の開発を担当する同社 化合物半導体システム事業部の副事業部長 佐藤浩哉氏は、本製品がシャープとしては初めてのLED照明器具であることに触れ、「当社は環境をキーワードに事業展開をしているが、本製品もその一環。今後もこういったLED照明分野を切り開いていきたい」と、豊富を語った。
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会場では赤/緑/青/白色の光を放つLEDが参考出品された
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明かりを消したところ。それぞれ発光体の色が異なっている。左の写真で青色の光を放っていたランプでは、青色LEDの光をそのまま使うため、発光体を使用していないのがわかる
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青色のランプをよく見てみると、発光体がないため、36個のLEDチップが確認できる
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こちらも参考出品となったカメラ用のストロボ。LEDチップを8個搭載している
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シャープ株式会社 化合物半導体システム事業部 副事業部長 佐藤浩哉氏
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■URL
シャープ株式会社
http://www.sharp.co.jp/
ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/070626-a.html
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・ シャープ、明るさ「世界最高クラス」のLEDモジュール(2007/06/26)
・ シャープ、蛍光灯に匹敵する明るさのソーラーLED照明灯(2007/07/17)
( 本誌:正藤 慶一 )
2007/07/27 18:50
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