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エアコン掃除、実は「シーズン中」が大事? 空気のプロに聞いた
2026年8月20日 08:04
本格的な夏に入る前に、もうエアコン掃除を済ませたという人は少なくないはず。しかし、本当に大切なのは、実は使い始める前よりも「使っている最中」の手入れだという。
なぜシーズン中にエアコン掃除するのが重要なのか。そして掃除方法で大切なポイントについて、パナソニックのエアーマイスター・福田風子さんに取材した内容を紹介する。
2週間に1回のフィルター掃除で効率低下を防ぐ
エアコンは室内の空気を大量に吸い込み、それを冷たい風や暖かい風として部屋に届ける仕組み。吸い込む空気には、部屋のホコリや油分などが含まれており、フィルターには少しずつ汚れが蓄積していく。
「吸い込み口にホコリが溜まると、マスクを重ね付けしているような状態になります。風を通すことでエアコンは効率が良くなるので、風の通り道がふさがれると冷暖房効率が落ち、電気代にも影響します」と福田さん。エアコン掃除の基本は、まずフィルターをきれいに保つことにあるという。
「シーズン中はフィルターのホコリがかなり頻繁に溜まるので、フィルターのお手入れは2週間に1回がメーカー推奨です」(福田さん)
フィルター掃除は「掃除機+水洗い」でOK
フィルター掃除は、まず表面のホコリを掃除機で吸い取るのが基本。それでもベタつきや黒っぽい汚れが残る場合は、薄めた中性洗剤(食器用洗剤など)につけおきし、水でよく洗い流すと良い。洗った後は、しっかり乾かしてから本体に戻す。
注意したいのは、歯ブラシなど硬いブラシでこすらないことだ。
「エアコンのフィルターは交換パーツではなく、破れなければ10年ほど使えます。しかし、硬いブラシで掃除すると破れてしまうことがあるので、歯ブラシなどは使用しないでください。また、フィルターに抗菌加工などが施されている場合、強くこすると加工が落ちてしまうこともあります」(福田さん)
フィルターが破れると、ホコリを受け止める役割を果たせなくなり、熱交換器などユーザーが掃除できない内部に汚れが入り込みやすくなり、故障につながるおそれがある。破れたフィルターをそのまま使い続けるのは避けたい。
自動掃除機能があっても年1回はフィルターを確認
フィルター自動掃除機能付きのエアコンなら、2週間に1回の手動掃除は基本的に不要だ。機種によって動作タイミングは異なるが、累積運転時間に応じて掃除したり、運転停止時に自動で作動したりする場合が多い。
ただし、自動掃除機能があれば完全に放置してもいいわけではないと、福田さんは指摘する。
「たばこのタールや油分を含んだ汚れなど、自動掃除では取り切れない汚れもあります。年に1回程度はフィルターをチェックし、汚れているようであれば取り外してお手入れするのがおすすめです」
また、ダストボックス付きの機種では、溜まったホコリを捨てる作業も必要になる。取扱説明書を確認し、使用している機種に合った方法で手入れしたい。
カビ対策は「内部を乾かす」ことが大事
冷房や除湿運転中、エアコン内部の熱交換器は冷やされ、結露水が発生する。つまり、運転中のエアコン内部は常に湿った状態になりやすい。
福田さんも「エアコンの中は、お風呂場のように結露した水で湿度が高く、カビにとっての栄養源となるホコリや油分も供給されるため、短期間でカビが生えやすい環境」と説明する。
そこで重要になるのが、内部クリーン運転だ。冷房や除湿を使った後に内部を乾燥させる機能で、カビの発生を抑える役割を果たす。
「1日使って中がビチャビチャになったエアコンは、内部クリーン運転で乾かして翌日に備えることが一番のポイントです。シーズン前やシーズン後に掃除するより、シーズン中のこまめな内部クリーン運転が、エアコンを清潔に保つ秘訣です」(福田さん)
停止後に内部クリーン運転が始まると、「まだ切れていない」と思って再度停止ボタンを押してしまう人もいるだろう。しかし、これは内部を乾かすための大切な運転。音や送風が続いても、必要な動作として最後まで任せたい。
24時間つけっぱなし派は一度止める時間を
夏場はエアコンを24時間連続で使う家庭も少なくない。福田さんによると、24時間連続運転している人は約23%もいるという。ただし、つけっぱなしは内部が乾くタイミングを失いやすく、カビ発生のリスクが高まる。
「エアコン内部が湿った状態が続くと、たった1シーズンでカビが生えたというような場合もあります。そこで、日が落ちて涼しくなった時間帯や夜中などに一度停止して、内部クリーンを動かすことがおすすめです」(福田さん)
内部クリーン機能がない場合は、送風運転を使って内部を乾かす方法もある。送風は熱交換器を冷やさず、ファンだけを回すため結露しない。機種や状態にもよるが、送風乾燥は3〜4時間が目安だという。
自己判断での分解やスプレー掃除はNG
一方で、ユーザーが触ってはいけない場所もある。フィルターの奥にあるアルミフィンや熱交換器は、自己判断で掃除しない方が賢明だ。
「アルミフィンは非常に薄く、手を切りやすいですし、少し触っただけで曲がってしまうことがあります。変形による不具合も起こり得るので、フィルターの奥は自分で掃除しないようにしてください」(福田さん)
また、市販のエアコン掃除用スプレーやアルコールスプレーを内部に吹きかけるのも避けたい。金属部品の腐食や、冷媒ガス漏れにつながる恐れがあるため、内部の汚れやカビが気になる場合は、専門知識のある業者にエアコンクリーニングを依頼するのが安全。
「エアコン掃除はシーズン前」をイメージしがち。しかし、効率低下やカビを防ぐためには、シーズン中のこまめなケアこそが重要になる。2週間に1回のフィルター掃除と、毎日の内部クリーン運転。この2つを習慣にすることが、夏のエアコンを快適に使って、電気代も抑えやすい方法といえそうだ。






