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エアコン27℃だと寒いけど28℃は暑い問題を解決するには?
2023年8月18日 08:05
夏も本番、連日30℃や35℃超えの暑い日が続いています。エアコンが欠かせない状況ですが「設定温度を27℃にすると寒いけど28℃にすると暑い」というような経験はないでしょうか。私はよくあります。
暑くなったら設定温度を下げ、寒くなったら上げる、とその都度エアコンを操作するのは面倒ですし、エアコン運転の効率も良くありません。快適かつ効率的にエアコンを使うにはどうすればいいか、ダイキン工業に聞いてみました。
まずは風向きをチェック
エアコン運転が寒いと感じるときにまず試したいのが、温度ではなく「風向き」の調整。暖かい空気は上昇しやすく冷たい空気は下にたまりやすい性質があるため、夏場の室内は、天井側と床側の空気の温度に差が生じる「温度ムラ」が起きやすくなっています。
ダイキンによると、エアコンは一般的に、天井付近に設置された室内機で室温を検知しており、冷房運転時に温度ムラができていると、「室内はまだ設定温度に達していない」と判断するそうです。こうした場合、人が暮らす床付近は十分涼しくなっていても、必要以上に運転してしまうことがあります。
温度ムラを解消する簡単な対策は、エアコンの風向きを「水平」にすること。最初から床付近に冷気を送り込むのではなく、風向きを水平にして上から下に冷気が自然に降りるようにすることで、温度ムラを抑えられるようになります。
風向きを水平にすると冷気が直接体に当たりにくくなるので、肌寒さの解消にもつなげられます。
しかし、風向きを水平にしても、時間とともに温度ムラはできやすくなります。より温度ムラを抑えるには、空気清浄機やサーキュレーター、扇風機などの活用がオススメ。室内の空気を撹拌することで、温度ムラをさらに抑えられるようになります。
置き方のポイントとしては、エアコンと向かい合わせになるようにし、床付近の冷気を斜め上、天井方向に持ち上げるようにしてみましょう。気流をコントロールして温度ムラを解消することで、快適な空間を作るだけでなくムダな消費電力を抑えられ、節電にもつながります。
風量や湿度の工夫も
もう1つ、快適にエアコンを使う工夫として、温度ではなく「風量」を調整する方法もあります。体感温度は風量の違いでも変化するため、28℃で少し暑いと感じる場合は、風量を上げてみるのもオススメとのこと。
風量に関しては、節電方法としてよく誤解されていることがあり、それは「風量を『弱』にすると節電につながる」という考え。これは誤りであり、風量を抑えるとエアコンのしくみ上、室内が涼しくなるまでに時間がかかり、その分、消費電力量が増加する場合があります。
風量を弱くしていて暑い場合は、まずは風量を上げてみるのも良いでしょう。
大胆な方法ですが、「27℃だと寒いけど28℃だと暑い」という問題に対して「エアコンを買い替える」という解決策もあります。機種によっては温度だけでなく湿度も設定できるモデルがあり、例えば「28℃/50%」と設定すると、それを目標に運転します。
体感温度は湿度でも変化し、湿度が20%変わると体感温度は4℃変化するとも言われているので、湿度調整も有効な方法です。また、最新のエアコンは温度設定も1℃刻みではなく0.5℃単位なので、温度をより細かく設定できるというメリットもあります。
快適にエアコンを使うためには、定期的なメンテナンスも欠かせません。内部のフィルターにホコリがたまっていると、設定温度に達するまでに時間が掛かり余計に電力を消費してしまいます。
室外機の吸い込み口や吹き出し口も塞がっていると効率よく運転できないため、室外機周辺に物を置かないことも効率的な運転につながります。
連日の猛暑に欠かせないエアコン。なかなか快適な温度調整ができない場合は、ぜひ上記の方法を試してみてください。