家電製品ミニレビュー

ブラック&デッカー「orb(オーブ) 48」

~1つあると便利! 卓上にコロンと置ける球体型掃除機
by スタパ齋藤
ブラック&デッカーの「orb(オーブ) 48」

 家電Watch編集部から「貴様は充電野郎でありかつ掃除野郎であるゆえ新型のニャわいい卓上掃除機をつかってみれ」的なメールとともに、ブラック&デッカーの「orb(オーブ) 48」が送られてきた。「ニャわいい? 卓上掃除機!?」とか思いつつも開梱してみたら、あらニャわいい!! 掃除機とは思えない掃除機が飛び出した。


メーカーブラック&デッカー
製品名orb(オーブ) 48
希望小売価格10,500円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格5,436円

 

 orb 48は充電式のハンディクリーナー。本体サイズは、130×140×130mm(幅×奥行き×高さ)のほぼ球体で、質量は約750g。バッテリーを内蔵した掃除機としては非常にコンパクト。掃除機からはかけ離れたデザインもあり、机上に置いてもインテリア然とした風情がある。ちなみに充電時間は約6時間で、満充電から約7分連続稼働する。

 俺の場合、掃除機は常に使える状態でこそ真価を発揮させられると考えているっていうか、しまっておくとイチイチ出してきて掃除するの面倒なので掃除を後回しにしがち。なので、このテの充電式掃除機は大好き。思い立った瞬間、掃除できますもんネ。

 orb 48の場合、出しっ放し&いつでも使用スタンバイ状態であり、かつ外見的にも「出しっ放しにしておいても生活感が滲み出にくい」というあたりが、まずは好印象。今回試用したパールマジェンタ色は、ちょっとハデ目なのでアレだが、ほかにもホワイトとブラックがあり、そういう色なら部屋の風景のなかにインテリア的に溶け込みそうだ。

本体は直径約13cmのほぼ球体。写真はパールマジェンタ色。このほかにホワイトとブラックがあるハンドルを(手動で)引き出すと、線対称的にノズルも持ち上がる。これで掃除機として使えるように電源ボタンを押している間のみ吸引するタイプだ。強弱などの吸引力切り替え機能は持っていない

 掃除機としての使用感も悪くない。小型なので吸引力は弱いが、コインを吸い上げる程度の力はある。糸くずや毛、ホコリ、パンくずやシリアルの破片、消しゴムのかす、工作やクラフトで出る細かなゴミや切りくずなどなど、吹けば飛ぶ系のゴミなら問題なく吸引してくれる。たとえばリビングや食卓や書斎に置いておけば、毎日いつでもチョイ使いできるお手軽掃除機として役立ってくれるだろう。

 ユニークなのはハンドルとノズル。使うときは手で引き出すと、シンメトリ状態でハンドルとノズルが開くが、これをしまうときがおもしろい。本体上部のボタンを押すとハンドルとノズルが自動で収納されるのだ。

 これは単に「おもしろい」というだけではなく、わりと実用的───充電台に球体でセットしてある状態から、片手でハンドルを開きつつ持ち上げ、使って、充電台に戻して、ボタン一押しで球体となって充電台に鎮座。ユニークな機構とともに「始めから終わりまで片手で使える」という利便を実現している。デザイン一辺倒で終わっていないあたり、さすが有名電動工具メーカーのブラック&デッカー、とか思ったりした。

本体上部にはハンドルを自動で閉じるボタンがあるボタンを押すとハンドルとノズルが自動格納される付属の専用充電台。円形でデザインが統一されている
ノズルアタッチメントが付属する。ブラシノズルとしても先細ノズルとしても使えるノズルアタッチメントを装着した状態。ブラシノズルはキーボード掃除などにも実用的ノズルアタッチメントは付属専用ホルダーを使って充電台に保持しておける
本体片側にダストケースがある。吸引したゴミはここにたまり、フタを開けば捨てられるフィルター式。ダストケースは浅く、非常にシンプルな構造なので、手入れもしやすいダストケースの反対側には排気口がある。こちらもまた掃除機とは思えないデザインだ

 ひとつ感じた難点は、ノズルアタッチメントを装着したままだと球体にならないし、充電台にセットするのも現実的ではないこと。要は充電台にカワイイ球体でセットしようとしたら、都度ノズルアタッチメントを取り外す必要があるんですな。

 これ、細かいことではあるが、orb 48の用途って、主にテーブル上などの掃除だと思うんですよ。そういう掃除をするとき、やはりブラシノズルを使いたくなるもの。俺の場合はブラシノズルを装着してテーブル上、キーボード上、棚の上にPC用モニター表面にと、対象を傷付けずに掃除したいと考えている。

 orb 48はとてもステキだし実用的な卓上掃除機だと思う。のだが、ノズルを常時装着しておくと、球体とか充電台にセットとかいった良さ&利便の多くがスポイルされてしまうのがたいへん残念である。

 ……しかし、この難点を打ち消すかもしれないのがその実勢価格。orb 48、メーカー希望小売価格は10,500円だが、実勢価格は6,000円を切っているケースが多々。Amazonでは5,436円だった。うーむこの価格で、外観がステキでチョイ使いによく向く充電式掃除機が手に入るなら、てな感じ。猫の抜け毛をサッと吸うための掃除機として買おうかナ、と思う俺であった。






2011年9月2日 00:00