日立の「白くまくん」がスゴいコトになっていた!

 気づいたら拙宅のエアコン、使い始めてはや16年目。そろそろ買い換え時期かな……まだちゃんと動いてるんですけどネ。でも最近の家電は省エネ。買い換えた人が口を揃えて言うのが「えっ!? と驚くほど電気代下がりました♪」的なこと。ワタクシもちょっと前に冷蔵庫買い替えてそう思いました。とりわけエアコンについては、省エネはもちろん、空調としての機能・性能がかなり上がっていると聞くし、興味津々。

 そんなところへ、インプレスの中の人が「ウチも数年前にエアコン買い替えたんですけど、スゴくイイですよ日立の『白くまくん』! 前より電気代かからなくなったし、掃除の手間も激減♪ 買うなら最新型の『白くまくん』がイイですよ! 最上位機種の『Xシリーズ』とスリムタイプの『Wシリーズ』がオススメですっ!」って、機種限定でずいぶん熱く語りますな~。そんなにイイのか白くまくん。しかも今なら実際に体験できるそう。どうせなら最上位機種を! というハコビで日立ルームエアコン「白くまくん Xシリーズ」(以下、Xシリーズ)の実機を試してみることに。

 実際に一日たっぷりかけて「Xシリーズ」を試してみたんですけど、「スゴい」ですコレ。いや~、エアコン自らフィルター掃除するのはもちろん、複数のカメラを搭載して室内の様子を把握&効率良く温度調節を行い、さらに「そう、それヤッて欲しかった!」という快適さまで提供してくれました。寒がりの人のいる場所にだけ冷気を送らないとか、天井をダイレクトに冷やして天井からの輻射熱を抑えたりとか、昔のエアコンでは考えられなかったことを多々やってくれるんです!

 ハイ、わかりましたっ。買い替え機種は「Xシリーズ」に決定。このスゴいエアコンを使ってスゴ~く快適に暮らしてゆきたいですっ! ともあれ以降、「Xシリーズ」がどうスゴかったのか、実際に試してみてワタクシが感じたことを、アレコレと書いてみたいと思います。

いや~、なにはともあれ快適ですな。読書もはかどります

「くらしカメラ 4」がスッゴ~イ!(Xシリーズ)

 まずこの「Xシリーズ」のいちばんスゴいところですが、「くらしカメラ 4」という独自の「4つのカメラ機能」を持つことです。本体下部中央に「画像カメラ(可動式可視光カットフィルター付き)」「広角温度カメラ」「近赤外線LED照射部」を備えていて、これが相互動作することにより、4種類のカメラとして機能するんです。具体的には「画像カメラ」「温度カメラ」「ものカメラ」「お部屋カメラ」です。

それぞれのカメラが相互動作する「くらしカメラ 4」

 まず「画像カメラ」ですが、これは人が居る位置や人数や活動量、それから日差し、部屋の間取りや間仕切りの変化を認識します。機能するのは中央の画像カメラで、モノとしては30万画素のCMOSイメージセンサーだそうです。

認識するモノ:人の位置・活動量、間取り

 それから「温度カメラ」ですが、これは天井や床や人の周辺の温度を認識。冷房中ならば、冷やすべき箇所を効率良く冷やすためのカメラですな。機能するのは右の広角温度カメラです。

認識するモノ:人の周囲・天井・床・壁・窓の温度

 さらに「ものカメラ」。ソファやテーブルなどの位置および形状を認識するカメラです。機能するのは中央の画像カメラ+可視光カットフィルター(自動で出てきます)と、左の近赤外線LED照射部(下方向のみ)です。ところで、なぜ、ソファやテーブルの位置や形状を認識? ナンと「気流の通り道を見つけて効率良く空気調節を行うため」だそうです! うひょ~カシコイ!

認識するモノ:ソファ・テーブルなどの位置や形状

 もうひとつ、最新カメラとなる「お部屋カメラ」。床の種類、窓の位置や大きさ、吊り戸棚や下がり壁を認識するカメラです。機能するのは中央の画像カメラ+可視光カットフィルターと、左の近赤外線LED照射部(水平方向+下方向)です。

 床材により足が感じる寒暖に差が出て不快だったり、あるいはダイニング・キッチンなどは吊り戸棚によりエアコンからの風が届きにくかったりしましたが、「お部屋カメラ」によりこういった問題が改善されました。この最新カメラにより、繊細ながらも効果的な、至れり尽くせりの新機能がもたらされたというわけです。

認識するモノ:床材、下がり壁、吊り戸棚、窓の位置や大きさ

 実際には、これら4つのカメラが複合的に動作し、「Xシリーズ」の運転状態が変わっていく感じ。「Xシリーズ」はもちろん、ユーザーの好みで運転状態を変える、いわゆるマニュアル運転もできますが、ぜ~んぶ「Xシリーズ」任せにしているだけで、快適という印象でした。

 実質「とてもインテリジェント」と感じられる動作をしてくれて、ユーザーはラク~、しかも快適~♪ なんですが、以降、具体的にどんな感じなのか書いてみたいと思います。

風の流れがかな~りスゴ~い♪(Xシリーズ)

 前述の「くらしカメラ 4」により、イロイロな快適機能が備わった「Xシリーズ」。ワタクシが「お~っ、ソレはイイ!」と感じた機能も多々ありましたので、いくつかご紹介します。

 まず「プレミアム天井気流」です。たとえば夏場にエアコンを使っていて、「な~んか足元が冷えているわりには頭が暑い感じ」とか「明らかに天井から熱が来ている」と思ったこと、ありませんか? ワタクシはありまくり。原因もわかっております。天井からの輻射熱です。

 熱い空気が天井付近にたまり、その熱が輻射熱として頭上から感じられるわけですな。でも、エアコンの冷えた空気は下へ下へと流れます。腰高あたりでは冷感がありますが、な~んか頭や胸に熱気を感じるんですけどぉ~、みたいなコトが起きてしまうわけです。

 しかし「Xシリーズ」ではこの不快感がありません。なぜなら「プレミアム天井気流」により「必要に応じて天井を直接冷やす」からです。天井付近にたまりがちな熱い空気をズガッと冷やし、上から下りてくる不快な熱気を抑える。スゴイっ、エライっ、ソレソレそれなんですよ、やって欲しかったコト!

「プレミアム天井気流」では、フラップとフロントパネルが気流を天井方向へ

 実際に体験してみますと、ホントに「集中的に天井に冷気を送っていてビックリ」です。天井付近は十分な冷気が流れますが、その直下はほとんど無風状態。天井へとダイレクトに冷気を送れるエアコンって時点で「あらスゴイ」と思うわけですが、冷気の送風能力には「えっ、なっ、マジで? あはは!」とビックリし過ぎの笑いが出ちゃうほどです。

天井部の紙だけがなびくなんて! オドロキの送風能力ですな

 ちなみに、この「天井への送風」は必要に応じて自動で行われます。必要がないときは室内全体に空気を流す「サーキュレーション気流」となります。これを交互に繰り返す感じ。体感としては、人へとダイレクトに冷気があたりにくく、天井からの熱気も感じられず、「優しい自然な感じの冷房」というイメージです。

「サーキュレーション気流」と「プレミアム天井気流」を交互に繰り返して、快適な室内環境を実現するそうです

 それともうひとつ「風よけエリアセレクト」。これは部屋を9通りのエリアパターンに分け、そのうちの「ひとつのエリアだけは送風を避ける」という機能です。たとえば冷房運転なら、寒がりの方やお子さんのいるエリアだけ「冷気を送らない」という運転ができます。同じ温度の冷房運転でも、人によって「ちょっと寒い」「ちょうどいい」と感じるわけですが、この機能を使えばそんな個人差にも対応できるというわけです。

 ちなみにこの機能は、「風あて」も可能。つまり「ひとつのエリアだけ風を送る」こともできます。冷房なら「風呂上がりの自分だけに冷気を当てる」といったことができますし、暖房なら「極寒の外から帰宅した人だけに暖気を当てる」といったことができますな。

 さらに「新・間取り サーチ」。これは部屋の形と大きさを検知して、最も快適な空調を行う機能です。たとえば引き戸などで仕切られている部屋。引き戸を開ければ奥行きが広くなるとか、L字型になるとか。「Xシリーズ」の場合、こういった「ときどき間取りが変化する部屋」にも対応できるんです。間取りに応じて冷暖房の強弱や送風の強弱・方向を自動的に調節します。これにより、どんな間取りに対してもLDKに適した空調を行えるというわけです。

「新・間取り サーチ」のおかげで、間仕切りのある部屋でも安心♪

 ところで、「天井だけに空気を送る」とか、「ひとつのエリアだけ送風を避ける」とか、「部屋の奥まで風を届ける」とか、不思議に思いませんか? よくもまあ、そんなふうに「風を送り分けることができる」なぁ、と。

 「どうやって風の送り分けるんですか?」と訊いてみましたら、6枚のステンレスフラップと左右のルーバーを制御することで「100万通り以上(暖房時。冷房時は約20万通り)の中から適した気流を生み出している」とのこと。フラップを広げると風が弱まり、狭めると風が強まるので、そういったことまで細かく制御して、風の送り分けを実現しているのだそうです。スゴっ!

6枚のフラップと左右のルーバーで生み出される気流は、ナント100万通り以上!!

 余談ですが、実際に風を送り分ける動作を見るとちょっと驚けたりもします。なんかもうSF映画とかの「異星人が作ったマシン」みたいな動きです。見ていてもナニが起きているかちょっとわからないほど。ですが、室内は至って快適。終始、かしこく動き続けてくれて、頼りがいのある「Xシリーズ」です♪

スゴ~く快適!! 再熱方式の除湿系機能(Xシリーズ)

 この季節、注目しがちなのがエアコンの除湿機能ですな。でも、やや意識して使わないと冷えすぎてしまいがち、かもしれません。

 ご存知のとおり、エアコンの除湿運転は基本的に冷房運転と同じです。湿度の高い時期には冷えたグラスの表面に水滴が付きますが、これと同じ原理で、室内の湿った空気をエアコン内の冷えた熱交換器部分へと通すことで、空気中の湿気を取り除いています。ただし、弱冷房方式の除湿運転では熱交換器を通って吹き出す空気は冷えていますので、必要以上に室内の気温を下げてしまうことがあるというわけです。

 その点「Xシリーズ」の場合は、再熱方式の「カラッと除湿」を採用しています。湿った空気を冷えた熱交換器に通して除湿するのは同じですが、その直後に冷えた空気を適温に調節し、カラッと快適な空気を吹き出しています。ので、体感的には「ムシムシする感じがなくなって、サラッと快適になった」と感じますが、室内が冷えすぎる=寒く感じるようなことはありません。

「Xシリーズ」の熱交換器

 ちなみに再熱方式の除湿は、室外機の排熱の一部を利用して冷えた空気を暖めています。

再熱除湿の仕組み。室外機の排熱で冷えた空気を温めるため省エネにも貢献しています

 で、実際に除湿機能を体験してみました。具体的には健康冷房「涼快」機能。冷房機能と除湿機能のハイブリッドな運転機能ですが、とても快適でした♪

 体験の流れとしては、まず湿度65%・気温25.6℃の室内に入ります。まあ気温は暑くも寒くもないのですが、湿度が高いのでけっこー不快。ジメジメした雰囲気で、少し動くとジトッと汗ばみます。汗はなかなか乾かず、肌がベタつく感じ。

 そこで健康冷房「涼快」での運転を開始。数分するとベタついた肌がサラリとしてきました。さらに20分程度経過すると、ジメジメ感が一切感じられなくなり、緩やかに流れる空気が爽やかです。ただ、温度は25.1度で、あまり下がっていません。しかし、健康冷房「涼快」運転前・後では、まったく「快適さ」が異なります。

室温はほぼ同じなのにワタクシの体温は下がっております。スゴっ!

 運転前は「暑いほどではないけど、湿気で不快。軽作業でもしたくない気分。あとだるいからあんまり話しかけないで」みたいな、よどんだ気分でした。ところが運転後は「サラッとして快適だし、ちょうどいい温度。軽作業ですか、何ならお手伝いしますよ! それともお茶でも飲みますか、あっはっは! ……そう言えば寒いとか冷えたとかって全然感じなくてイイかも」的なイイ気分です」とも思いました。

 ウチのエアコンで除湿すると、「カラッとしてきた……けど寒っ。とりあえずエアコン、オフ!」さらに「オフにすると急にジトッとしてくる感じだなあ、エアコン、オン」となり、これの繰り返しって感じです。さすが最新鋭エアコン「Xシリーズ」、スゴ~く快適♪

スゴく清潔、そしてスゴくラク![ステンレス・クリーン システム](Xシリーズ)

 今時のプレミアムなエアコンと言えば、フィルター自動お掃除機能。もちろん「Xシリーズ」にもフィルターの自動お掃除機能が備わっています。冷房や暖房の累積運転時間を記憶していて、42時間毎にフィルター表面を自動で掃除し、表面のホコリなどを除去します。

冷暖房の累積運転時間により、42時間ごとにフィルターを自動でお掃除!

 ユーザーは年に1回程度、ダストボックス内に集められたホコリなどを捨てるだけでOKです。と、ここまでは、よくある「エアコンの自動掃除機能」です。が、「Xシリーズ」はひと味もふた味も違っていました。隅から隅まで徹底している感じ。

 たとえば、各部にステンレス素材を採用しています。ステンレスに含まれる金属イオンは菌を抑制(注1)します。また、ステンレスは帯電しにくく、ホコリの付着も抑えられます。ホコリの付着については、プラスチック製素材の41%程度に抑えられるといいます(注2)。

 さらに、ステンレス素材は撥油効果も高いので、調理などで発生する油汚れなども付着しにくく、清潔さがより長く保たれます。

ステンレス素材でコーティングされているため、ホコリや油汚れの付着を抑えていつでも清潔!
防かび仕様のダストボックス

 ステンレス素材は各所に使われています。ひとつはフィルター。吸気部の自動掃除されるフィルターですが、ステンレスコーティングなのでホコリが付きにくく、菌も発生しにくいので、清潔さがより長続きします。ちなみに、自動お掃除で集められたホコリなどがたまるダストボックスは防カビ仕様(注3)です。

 それから、室内機内部の通風路やフラップの表面もステンレスです。大量に空気が流れる箇所で、本来は汚れやすい箇所ですが、「Xシリーズ」の場合はそれらの部分の清潔さが長く保たれます。ちなみにフラップの内側、ピッカピカです♪


ステンレス製でピッカピカなフラップ。思わず見とれてしまいます

 さらに、空気を冷やしたり暖めたりするチタン熱交換器部分。表面加工素材にチタンを練り込むことにより、除菌(注1)と防カビ(注4)の効果をもたらしています。また、送風に欠かせないビッグ&ウェーブファンには、素材に除菌(注1)効果のある銀イオンを添加しています。

ビッグ&ウェーブファン

 フィルター、熱交換器、ファン、通風路、そしてフラップに、除菌(注1)や防汚(注2)などの処理を施すことで、清潔さを実現した「Xシリーズ」。掃除は基本エアコン任せだし、そもそも汚れにくいしで、まったく清潔でラクチンなエアコンだと感じます。

 いや~、機能も性能も、さらにラクさも清潔さもバッチリな「Xシリーズ」。次買うのはホントにコレに決めましたっ♪ 買うゼ買うゼ~。

 てな感じの「Xシリーズ」。カタログを見ても、機能性・実用性そして省エネに優れたエアコンだと思いますので、新しくエアコン購入をお考えの方はぜひ一度じっくりとチェックしてみてください。

 また、スリム設計の「Wシリーズ」も発売中。Wシリーズの特徴は、なんといっても本体高さ240mm(RAS-W40F2)とかなりコンパクトなこと。これなら、これまでエアコンの高さが合わなくて、あきらめていた場所にも設置できますな~。

 さらに、人数や位置、動き(活動量)、距離や日差しを検知する「くらしカメラ」や、除湿しても室温が下がらない再熱方式を採用する「カラッと除湿」、自動お掃除機能、ステンレス素材も採用していて機能も充実。エアコン購入時の選択肢として、こちらもいかがですか~。

(Reported by スタパ齋藤)

注1:エアコンから出る空気を、除菌しているわけではありません。●試験機関:一般財団法人 ボーケン品質評価機構 ●試験番号:10222357、022580、10218327、11215128、12227486、214204724、20214071995-2 ●試験方法:JIS Z 2801定量試験(フィルム密着法)に基づく。●対象部分:通風路・フラップ・フィルター・ファン・熱交換器各々で接触・捕集した菌を除菌。24時間で99%の除菌効果
注2:防汚効果はプラスチック素材とステンレスとの比較。日立環境試験室で測定。JIS粉体8種・11種混合。約8時間送風運転した結果のホコリ付着量(通風路)。ステンレスに防汚効果あり
注3:●試験機関:一般財団法人 ボーケン品質評価機構 ●試験番号:12208418 ●試験方法:防カビ試験方法(ハロー法)に基づく。●対象部分:ダストボックス内での防カビ効果あり
注4:●試験機関:一般財団法人 ボーケン品質評価機構●試験番号:022600、11207626、12227486、20214038997、40115001680 ●試験方法:防カビ試験方法(ハロー法)に基づく。●対象部分:熱交換器での防カビ効果あり

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